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内向型が目指すリーダー像

あなたにとって理想のリーダーとはどのような人でしょうか?

リーダーと一言で言ってもいろんなタイプがあります。

ですが「リーダー」と聞くとどうしても

人前に立って、みんなを導いていくようなリーダーを想像する人が多いかと思います。

世でいう「敏腕社長」や「仕事のできる上司」というのはこのようなイメージの強い印象がありますよね。

こういうリーダーの人たちの多くは外向的な人が多いです。

どんどん行動していくことで実績を積み上げてきています。

でも内向的な人にとってはそれって苦手なんですよ。

人前に立つのも苦手だし、みんなをぐいぐい引っ張っていくことも得意ではありません。

では、内向型の人はリーダーに適さないのか?

結論から言うと、むしろ内向型の人ほどリーダーに適しています

内向型でもリーダーとして活躍されている方はたくさんいらっしゃいます。

有名なところで言うとMicrosoftのビル・ゲイツさんは内向型です。

内向型には目指すべきリーダー像があるので、今日はそこについて書いていきます。

結論:安心感を与えるリーダーを目指す

内向型の特徴として、以下のような特性があります。

・穏やか
・人の話をよく聞く
・相手が喜ぶことに満足感を得る

そんな内向型の特性は、リーダーとして多くの場面で役立ちます。

このような人たちは基本的に

面倒見が良かったり、協調性がある人が多いです。

つまり組織をまとめる力や素養が元々ある、ということです。

メンバーが困っていたら手を差し伸べて上げたり

急なトラブルの対応でも、内向型はそういうトラブルを予測する特性もあるので事前に準備しておくことで影響を最小限にかわしていく力も持ち合わせています。

そんな立ち回りはメンバーにとって、安心感を持って仕事に取り組むことができます。

チームには心理的安全性が必要

Googleが提唱した「心理的安全性」という言葉を聞いた人も結構いるのではないでしょうか。

心理的安全性とは、一言で言うと自分の存在を承認してくれることです。

例えばメンバーが会議の中で発言したとして、それを否定されたり、ましてや人格のことなどにも触れて否定されたらどうでしょう?

もう次から発言しようという気は起きなくなりますよね。

心理的安全性の高い組織では、このような否定はせず、

まず承認することから始めます。

自分の意見と違った場合でも、まずは受け入れてから考える。

そうすることで発言した人にとって、自分の存在価値を認められたと感じます。

それはすなわち自分の弱みをさらけ出したとしても、不安を感じない状態ということです。

そうなるとメンバーは思い切った仕事ができるようになるので、

何かに萎縮して思ったように進まない、なんてことがなくなります。

お互い言いたいことが言える組織ができていきます。

このような心理的安全性を高めるためには、

「まず受け入れる」ということをリーダーが実践する必要があります。

これは外向的な人ほど実はできない人が多く、

自分でガンガン決めて引っ張っていくタイプのリーダーは自分と違う意見があっても、正しいと思ったことに対してはどんどんねじ伏せていきます。

これではメンバーの心理的安全性は高くなっていきません。

反対に内向的な人であれば、そもそも「受け入れる」という特性があります。

なので心理的安全性の高い組織を作るには、内向型の人がリーダーである方がうまくいくのです。

メンバーの理想を叶えることに力を尽くす

内向型の特性として「相手が喜ぶことに満足感を得る」というものがあります。

これはリーダーとして、「メンバーの理想を叶えるため」に行動できるということです。

とかくリーダーになりたての人は、

なんでも自分でやって、誰よりも自分が優秀である必要がある!

と思い込みがちになってしまいます。

私もリーダーを任された当初はそのように考えていました。

ですが、結果的に私の場合は自分でできることは少なく

メンバーに助けてもらうことで数々のPJをなんとか成功させてきました。

私のような内向的なリーダーであっても、PJを成功させることができたのは

メンバーの特徴を活かして頑張ってもらったことが大きいと思います。

内向型の人は、他人を観察することに長けていて、長所や短所を見極めるのがうまい特性もあります。

なので、メンバーの得意な部分を伸ばせるような仕事の割り振りだったり

メンバーがどうしたいのかの方向性を確認しながら進めるやり方が適しています。

チームのバランスをうまく考えるリーダーとなれるのが内向型リーダーの強みと言えます。

優しさと甘えは違う

内向型のリーダーは面倒見がいいので、メンバーからは「優しいリーダーだ」と思われることが多いです。

ですがここで注意すべき点は

「優しい」と「甘い」は全くの別物ということです。

内向型は人から嫌われることを極端に嫌う傾向があるので

「いい人と思われたい」という考えによってあまり厳しく叱る、注意するということをしない人が多いです。

はい、私はモロにそうなんです。。。

人に対して怒ったことが今までの人生でほぼ0に近いです。。。

けど、いい上司でありたいと思うが故に、なんでも承認していると

部下も「このレベルでいいんだな」と思ってしまい、人が育たない組織になってしまいます。

では内向型にとってとるべき「優しい」行動とはなんなのか?

それは部下の自立を促すことです。

人にとって成長する機会というのは

自分の限界をちょっと超えた時です。

私の場合は、上司や周りからの無茶振りやタスク丸投げなどを経験して

「いや、こんなのできっこないよ!」

という状況でもなんとかやり抜いたときに、自分の成長を実感できました。

人の成長ってそういうもんで、何でもかんでも承認したり、手を差し伸べたりしているだけでは、人は成長しません。

その場限りの優しさは、単なる甘えになってしまします。

なので、内向型のリーダーとしては相手の状況を受け止めた上で

気づきを与えることが重要です。

多くの場合、どうすべきかの答えは本人が持っているものです。

内向型リーダーは本人が持つ答えに本人が気付けるようなヒントを与えてあげることが大切です。

メンバーが自立をするためには、メンバー自身が考える必要があります。

それにはいろんな遠回りもしますし、時間もかかります。

そこをリーダーはグッと我慢できるかが問われています。

メンバーの成長を促す行動が取れるのも、冷静に人をみることのできる内向型のリーダーの方が適しています。

まとめ

これからの組織に必要になってくる「心理的安全性」というキーワード。

これを実現していくには内向型リーダーの方が適している、と個人的には思っています。

今まではぐいぐい引っ張っていくようなリーダーがよしとされてきていましたが、

社会や組織のあり方、ましてや働き方もどんどん多様化するこれからにおいて、内向型リーダーは力を発揮できるはずです。

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