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デジタルトランスフォーメーションとデジタル化の違い

コロナの状況下において、今まで以上にデジタルトランスフォーメーション(DX)に舵をきる会社が増えてきています。

ただ、このDXをどのように捉えているのかという点においては様々かと思います。

「よし!DX化を図るためにテレワークを推進しよう」

「DXのためにAIやRPAを導入しよう」

「お店にiPadを導入しよう」

などなどいろんな戦略を考えていると思います。

ですが、それって実はDXではなくてデジタル化にすぎないんです。

今日はそのようなDXの捉え方とデジタル化の違いについて書いていきます。

結論:DXはデジタルを活用してビジネスを変革する

DXの本質は、ビジネスの変革です

そのためにデジタルを活用していく、というのがDXです。

単に業務をデジタル化しましょう、とか店舗にipad導入して接客しましょう、ではDXとはいえません。

ではどのような事例がDXにあたるのか?

一番よく例に上がるのが、中国のフーマーです。

フーマーはスーパーマーケットなのですが、実店舗もありつつ主戦場としているのはオンラインです。

実店舗で実際に品物の質を確かめてもらい、基本的にはオンラインで買い物をしてもらう。

そして注文から30分以内に届けられる、という仕組みです。

オンラインとオフラインの垣根を超える、いわゆるOMO(Offline Merge with Online)です。

フーマーの例のように、今までスーパーマーケットといえば店舗に行って店舗で買うもの(オフライン)だったものが

スーパーマーケットはオンラインで買うものに変わっています。

このようにビジネスモデルをデジタルの活用で変えていくことが本来のDXのあり方です。

DXとデジタル化の違いは?

上記に書いたことから、DXとデジタル化の違いを端的にまとめると以下のようになります。

DX:デジタルを活用してビジネスモデルを変える

デジタル化:デジタルを活用して業務効率化をする

デジタル化はあくまで既存のビジネスモデルの変革までは踏み込まず、業務効率化が目的になります。

例えば、RPAを導入して業務の自動化をしたり

デジタルサイネージを利用した広告を出したり

店舗の販売員にタブレット端末を持たせて、接客の効率化をしたり

こんな感じのことがデジタル化になります。

昨今DXと言われていますが、多くの施策はこのデジタル化に分類されているような気がします。

DXのためにデジタル化は必要

ではデジタル化とDXは全くの別物なのか?

というとそうではありません。

DXで掲げたビジネスモデルの変革に、業務のデジタル化が必要になってくることが多いです。

先ほどのフーマーの例をとっても、基本的にフーマーでの会計はレジであってもアプリを通じて行います。

「会計の全面アプリ化」という観点から見れば、現金を使わないやりとりの効率化という意味でデジタル化に分類されます。

ですが、会計をアプリ化することによって店舗で買ってもオンラインで買っても同様の支払いモデルにすることで、よりオンラインでの販売を促進される効果もあります。

オフラインでもオンラインでも、顧客がその時々で最適な方法でシームレスに買い物ができる。

そのようなビジネスモデルを目指すための一手となっているのが会計のアプリ化になっています。

なので、DXでのビジネス改革のためにまずはデジタル化、というアプローチは間違っていないと思います。

オススメの本

OMOの概念やDXをわかりやすく学ぶためにオススメの本に「アフターデジタル」という本があります。

その続編の第二弾が出ているので、こちらも是非合わせて読んでみるとOMOとはどういうものなのか、事例を交えて丁寧に解説されているのでとても読みやすいです。





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