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ブランディングの本

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ブランディングに関する記事まとめ
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記事一覧

noteのイラストが新しくなりました!イラストリニューアルの裏側

こんにちは。noteでイラストレーターをしているKimです。 2022年11月頃に、イラストをリニューアルすることが決まり、動き出してまるまる半年。 この記事では、新しいnoteのイラストには、どのような思いが込められているのか、「noteらしさ」をイラストで表現する過程でどんな課題と向き合い、どのように乗り越えてきたのか、制作の裏側をオープン社内報として公開します。 オープン社内報とは? 一般的には社員しか見ることのできない「社内報」をだれでも見られるように公開するこ

ブランドコンサル会社が作る「思想を形にするビジュアル」ができるまで

B&H Inc.でストラテジックプランナーとディレクター・プロジェクトマネージャーをやっております金山です。今回はほぼ全ての案件で撮影を行っている弊社が作る「思想を形にするビジュアル」ができるまでの制作過程をご紹介したいと思います。撮影についてのやり方は各クリエイティブ会社によって異なるとは思いますが、意外とビジュアル作りにおける撮影についてフォーカスされた記事がなかったので、この記事が今後のWeb・クリエイティブ分野においての撮影スキームの参考になればと思い、書いてみること

ブランドコンサル会社が使う「ブランドの人格を視覚化するブランドアーキタイプ」とは

こんにちは。B&H Inc.でストラテジックプランナーとディレクター・プロジェクトマネージャーをやっております金山です。第2回目の投稿です。 前回は、こちら記事で弊社のビジュアルがアウトプットされるまでのフローを記事にしてみました。まだの方はこちらもぜひ。 今回は弊社がブランドデザインを行うにおいて、とても大切にしている「12種類のアーキタイプ」という人格分析(ブランドパーソナリティ分析)として使用するフレームワークをご紹介します。 アーキタイプとは何か。 Archet

「消費されるデザイン」から「資産となるデザイン」へブランドシフトするために

今、ビジネスの世界でデザインされる制作物の多くは、顧客ニーズを満たすような合理的な広告や話題性の高いクリエイティブな販促コンテンツがほとんどです。B&Hではそのような制作を、少し注意して向き合うべき対象として「消費されるデザイン」と呼んでいます。 その背景には、クリエイターの自己表現によって耳目を集める表現よりも、その企業やブランド自身が持つ競争優位性と文化的特性を丁寧かつ継続的に表現していくことで、より持続的な好循環を生み出すことができるという独自の理論があります。 私

アメリカで人気急上昇中のラグジュアリークッキーブランド「Last Crumb」を食べてみた

クッキー12枚入りのボックスが$140。日本円にして2万円近くもする高級クッキーが、今アメリカでなかなか手に入らないほどの人気を博している。 「Last Crumb(ラストクラム)」は、LA発のラグジュアリー・クッキーブランドだ。 HPにも「世界一のクッキーはお店では買えない(THE BEST COOKIE IN THE WORLD CAN'T BE BOUGHT IN A STORE)」と記載されているとおり、Last Crumbのクッキーはオンラインのみで購入可能だ。

「組織の文化」に対してデザインができること

ここ2~3年の間で、私たちの働き方や価値観は大きく変化しました。オンライン主体のコミュニケーションに加え、組織においてメンバーたちと物理的な空間を共にせず働くことは、組織が組織であることの意味も問われているような気持ちにさえなります。そんななか、BIOTOPEにも「組織文化」に関する依頼が増えてきました。 組織文化とは、組織の中で長年暗黙知のように積み重なってきた価値観や思考、行動の「癖」の集合体です。この2年ほど、私たちは、暗黙のうちに存在する組織文化そのものを可視化し、

ヤマップは、新しいパーパス「地球とつながるよろこび。」を掲げます

2022年8月9日、ヤマップは新たなパーパスに「地球とつながるよろこび。」を掲げます。この記事では、なぜ今、新しいパーパスを掲げるのか? その背景や言葉に込めた想いなどを、社外取締役の工藤拓真さん、コピーライターの中村直史さん、ヤマップ取締役代表の春山慶彦さんに語ってもらいました。地球とつながるよろこびとは? ヤマップはこれから何を目指すのか? 3人の鼎談を通してお伝えします。 ― まず最初に、新しいパーパスをつくった背景を教えてください。 春山:創業以来、ヤマップが目指

ブランドの強みを最大化する方法 [デザイン編]

わたしたちが何かのサービスを想起するとき、言葉か形がともないます。 ある抽象的な概念は音をともなう言語にもなれば、形をともなう造形になり初めてわたしたちは「それ」を知覚できます。 いいか、わるいか。 好きか、嫌いか。 知覚して感情をふさぶられます。ブランドとは受け手の感情から生まれる客観性のない相対的価値です。感情を伴う体験には、言葉、音や形が必要です。 では今回はいままでつくりあげてきたコンセプトという抽象概念を、この言葉と形に落とし込む際の考え方を、以下の2つのアプ

これからは「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない

(2024年1月4日 追記) この記事が含まれる内容が本になりました! 2024年1月17日出版です。 (追記ここまで) 世界に冠たるマーケティングカンパニー、P&Gがとても重視している指標があります。 それが、Evoked Set(想起集合)です。 Evoked Setとは、何かをしよう(買おう)としたときに、頭に浮かぶ好意的な選択肢の集合体のこと。 あらゆるモノやコトで(どれを買っても変わらないよね、という)コモディティ化が進展した結果、すべての業界で熾烈な価格

売上を拡大したいなら、カテゴリーエントリーポイントを増やせ!!

強いブランドは、なぜ強いのか。 多くの人が買い続ける商品、多くの来店客を獲得しているお店、多くの旅行者が訪れる旅行地には、カテゴリーエントリーポイントが多いという共通項があります。 カテゴリーエントリーポイント(CEPs:Category Entry Points)とは、誰かが何かを食べよう、飲もう、行こう、買おうと思ったときに想起される入口(の数)を指します。 たとえば、国内旅行先。 いまはコロナの緊急事態宣言下ですが、感染者の拡大が落ち着き、(たとえば夏頃に)国内

ブランドの価値は測れるのか? [売上編]

はたして「日々の売上からブランドエクイティ(ブランド価値)は測れるのか?」 今日はこの問いに対して考えていきたいと思います。 「ブランディングはうまく行ってますか?」 と言われて、「うまくいってます」「うまくいってません」と簡単に答えられるものじゃないのです。理由としては、ブランドは「発信者側」の問題じゃないというところにあります。ブランドはそれを愛用するファンの心情の中にだけ存在することもあり、ブランディング効果は定量化しにくいです。 では効果はどうしても測れないのか?

ブランドの強みを最大化する方法 (序章)

西遊記って話しがありましたが、孫悟空がお釈迦様の手のひらから出たつもりがでれなかったお話でした。たしか。 悟空の視点の狭さはいわば「私たちの視点」でもあり、お釈迦様の手のひらのサイズはいわば世界で起こっている「変化」に置き換えられると思うんです。 なにが言いたいかというと、「世界を知らないと」ってことです。 自社の強みが何かを知ることは大切というお話を続けてきましたが、今日からは、ブランディングおける強みの最大化をはかるために、具体的な施策やそのプロセスでの考え方を話してい

ブランドの強みを最大化する方法 [リサーチ編]

ブランドの価値というのは、いろいろな視点から捉えることができます。いままで語ってきた自社目線のブランドの強みを、以下のものから捉え直したとき、それが「劣るのか」「優るのか」が、新たな視点で見えてきます。 ・「顧客」視点から ・「業績」視点から ・「競合会社」視点から ・「市場」視点から ・「マクロ経済」視点から ブランド価値とは受け手の主観で変わる曖昧なものです。この相対的価値をとらえるには、自社視点だけではうまくいきません。 そのために、リサーチをしましょ。というお話で

ファンを増やすセルフブランドのつくり方 ④

ブランド開発を始めるにあたり、ブランドがどうすれば「信頼されるのか」を語ります。前回からの記事の続きとなり、今日は以下⑤の部分のおはなしです。 ④ 競合他社をリサーチします。ご予算があれば市場調査を行います。 ⑤ ブランド開発を始めます。 ⑥ ブランド発信を始めます。 ⑦ 発信後のフィードバック・結果を踏まえて調整をしていきます。 ブランド力とは、ブランドアイデンティティが深く浸透しているファンが、たくさんつく度合いをいうわけですが、ブランド力を高めるにはこのファンを増や