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ランダムか意志か ~宇宙に生命が生まれる可能性~

宇宙の中で生命は生まれる可能性はどれくらいなのか。

これについて2020年2月、東京大学から一つの発表がありました。

それによると、「ランダムな化学反応によって生命が生まれる可能性は極めて低く、その場合、この宇宙の広さを勘案するとどこかで発生する可能性はあるが、その生命を我々が発見する可能性は極めて低いと予想される」ということです。

以下、東京大学大学院HPに掲載されている発表概要を引用します。

生命が存在しない状態から、どのように生命が発生したのでしょうか。自己複製できる高度な遺伝情報を持った生命体が、非生物的でランダムな反応から偶然生じる確率はあまりにも小さいと考えられてきました。しかし最新の宇宙論によれば、宇宙は我々が観測可能な距離(138億光年)のはるかむこうにまで拡がっています。その広大なインフレーション宇宙のどこかで生命が発生すれば、地球に今、我々が存在することは説明できます。東京大学大学院理学系研究科の戸谷友則教授は、生命誕生に必要な最小限の複雑さと情報を持った高分子が、実際にインフレーション宇宙のどこかで生じうることを明らかにしました。実験などで見られる単純な高分子生成反応だけで生命が誕生しうるほど、宇宙は広大なのです。これは、未知の反応やプロセスなど必要としない、これまでで最も実現性の高い生命誕生のシナリオと言えるでしょう。しかし、このように生まれた生命を持つ惑星は、恐らく、観測可能な宇宙のなかに地球だけです。それでも、我々の知る観測事実と何ら矛盾はありません。そしてこれは将来、我々が地球外生命を発見する可能性は、(残念ながら)限りなく低いことを意味します。この予言は、現在計画中の太陽系外惑星観測などで検証されることになります。

東京大学大学院 理学系研究科・理学部 戸谷友則「宇宙における生命〜どのように生まれたのか、そして命の星はいくつあるのか」 より


この発表を逆に考えると、もし我々が地球外生命体と出会うことがあった場合、以下となります。

「宇宙に存在する生命はランダムに生じているのではない。この宇宙には生命を生み出そうとする何らかの積極的作用(意志)が働いている。」


今年の7月、アメリカを始め各国から火星に向けて探査機が打ち上げられました。

火星の地表にはその昔、川や海が存在しており、今も地下には大きな湖が存在している可能性があります。そこに生命が存在しているかもしれない、そのような期待が高まっており、探査機による調査が試みられています。

また先日、米国防総省がUFOの映像を公開していましたが、UFOというのも(これまではオカルトの分野で捉えられてきましたが)これが地球外生命体によるものとなると、やはり宇宙の中で、生命がランダムで生じる以上に頻繁に生じていることになり、「何らかの積極的作用が働いている」ことになります。

いずれにせよ、近々結果が分かることになるでしょう。


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