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14年目の時計に愛を込めて

あなたは14年以上使っているものはありますか?

私は高校入学のときに買ってもらった腕時計を今でも使っていて、14年目になる。
14年使っているものってなんだろう?と考えると、そう無いのではないだろうか。
人生の半分ぐらいを共に過ごし、もはや相棒だと言っても過言ではない時計。
その時計をオーバーホールに出し、先日戻ってきた。
この期に及んで初めてオーバーホールを試してみたが、いい機会なので使っている時計について綴ろうと思う。

私の腕時計

まずは私の時計の紹介を。
14年前、高校入学の時に買ってもらったのだが、高校生にしては安くない時計だ。
SEIKOのSPIRITというシリーズで、当時3万5千円。
これ。

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文字盤がとても好き。
そして見た目も良いけど機能も良い。

・ソーラー
 →電池交換不要。
・電波
 →時間と日付が自動で正確。日付も自動。
・チタン
 →軽い。付けてないみたい。
・防水(10気圧)
 →濡れても大丈夫。

この時計との出会い

時は中学卒業ぐらい。
特にそれまで時計にこだわりがあるわけでもなく、付ける習慣もなかった私。
何故かは知らないが、父親から「高校に上がるから時計買ってあげる」と言われて店に行ったのを覚えている。
最初はアナログとデジタル両方ついている時計(アナデジ)に憧れを持っていて、そういうのが欲しいなと思っていた。
あと、ソーラーにも憧れがあった。(電池交換いらないの強い!)

そんな中でショーケースで今の時計を見つけて「これ超かっこいい!」と惹かれたのを覚えている。
しかもソーラーで電波。チタンの良さはこの時はまだ知らない。
そしてアナデジの時計も見つつ店員さんに話を聞くと「アナデジは消費電力が多いからソーラーはあまりなくて、あっても電池持ちが悪い」と。
それで今の時計を選んだ。

当時子供心に、「結構高いけどいいのかな」と思っていた気がする。
小遣いも高くない普通の中学生。なぜ父親が買ってくれたのかは不明。
聞けよって話。笑

時計の軌跡

高校以降、社会人数年目で2台目の時計を買うまで、ずっとこの時計を使ってきた。
何しろ、ソーラ電波で防水なので何もメンテナンスがいらない。
軽いので運動するときもOK。
そして、高校・大学・社会人。歳を重ねるほどに趣味嗜好は変わっていくが、この時計のデザインはずっと好きだった。
もちろん今も好き。

日常も旅行も。だいたい付けている。
これは6年前の旅行で、高知の沈下橋で取った一枚。
(写真を撮るぐらい気に入っている)

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2台目の時計を買ってからも、そっちは電波じゃないので時間を正確に知りたいときや体を動かすときはこの時計を使う。

高校大学社会人、海外に行くこともあったがいずれもこの時計を付けている。
そんなこともあり、もはや相棒である時計には強い思い入れがあるのである。

オーバーホールとは?

時計が好きな人しか知らない気もするので、こんな感じ。

オーバーホール(英語: Overhaul)とは、機械製品を部品単位まで分解して清掃・再組み立てを行い、新品時の性能状態に戻す作業のことである。
引用:Wikipedia

SEIKOのホームページにも詳しく書いてあった。

通常オーバーホールをするのは、数十万円以上の時計の場合が多い印象。
長く使うためであり、長く使う時計というのは得てして高額なもの。
安い時計であれば買い替えることの方が多いはず。

なぜオーバーホールか

私も、この時計は好きだが時計全般に詳しいわけではなく、当然最初からオーバーホール知っていたわけではない。
ではなぜ今は知っているかというと、テレビでとある時計店についてやっていたのを見たからだ。
多分これじゃないかな・・・。11年前か・・・。

この新光時計店は広島の島にある小さな時計屋で、メーカー修理とかができなくなった時計でも修理してくれる可能性がある伝説の時計店。
その時計への「想い」をもって修理を行う時計店。
これに感動した覚えがある。
自分も長く使っていく時計だし、いつかこの店にオーバーホール依頼してみたいなーと思った。
公式サイトはこちら。

そんなこともあってここは自分の中では聖地感があり、社会人になってから広島に旅行しに行ったときは実際にお店まで行ってみたこともある。(中には入ってない)

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古き良き町並みの中に佇むお店。

オーバーホールへ

時は過ぎ今年1月。
前々からオーバーホールは頭にはあったものの手を出せていなかった。
が、そろそろ年数も長いしボタンも押しづらくなっていたので、新光時計店に頼る前にメーカーではどうだろうとSEIKO公式サイトを覗くと、どうやら修理可能らしいことが判明。

有楽町にお客様相談室があるので行くことに。
おしゃれ。

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店員さんも優しい方で、さすが一流メーカー!という感じ。
しかもすごいことに、客が来るとその都度奥から店員さんが出てくる。
待ち時間に立て続けに3人ぐらい来たが、来るたびに一人ずつ奥から出てきて店員さんが増えた。
すごい。

店員さんに事情を話す私。
普通に修理が多いのか、いきなり
「オーバーホールしてほしいです」と言うと
「どこか調子が悪いですか?」と言われたので、
「14年も使ってるのでした方がいいかと思い・・・」と付け加えたら

「長年のご愛顧、ありがとうございます」

と言われた。嬉しい。
そしてオーバーホールに出すことに。
他に悪いところがないか検査した上で見積もりを出し、オーバーホール実施という流れ。
特に問題はなかったので、通常のオーバーホール料金で受けてもらえることに。

受け取り

1ヶ月後、完了の連絡があった。
電話が来たのだが、
「コロナの影響で窓口はやっていないので良かったら弊社負担でお送りします」
とのこと。
せっかくなので送ってもらうことに。

翌日には届いた。
締めて16,390円!

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詳細を見ると、竜頭にボタン、パッキンや駆動系なども交換してくれた模様。
同じような時計を買うより安いし、この時計を使い続けたいと思っていたので、良い買い物だった。
何にせよ、思い出はプライスレスということで。

終わりに

長年使い、そして今も気に入っているので今後も使い続けたい時計。
オーバーホールをしたことでまだまだ長く使えそうなので、してみてとても良かった。

今までありがとう。
そしてこれからもよろしく。

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