moools。その隠せない童謡。

2008年に出版した『moools歌詞集』に収められた86編以外の、それ以降に制作した…

moools。その隠せない童謡。

2008年に出版した『moools歌詞集』に収められた86編以外の、それ以降に制作した楽曲の歌詞をランダムにまとめています。

記事一覧

小さな遠吠え

誘蛾灯に群がる蛾の群れは今にも 消えよう消えようとしていて 死のう死のうと生き生きして 火の粉になって 国道の店 知らない国のお札のような 模様の羽が 小さな遠吠えに…

星が願いを

衛生兵の腕のような木の枝が 婚約者の髪飾りのような小さな実を (もつれた光の粒の 揺らぎに吹かれて 収束するまで) 大事に掴んで決して離さない 決して離さない 星が…

塩ビの雨樋

単位

時計の針をもう1本増やしてほしい 奥に倒れる針をもう1本増やしてほしい 雫の基地から未練を終わらせてほしい 歩幅の貸し借りで隣を歩かせてほしい 君は単位だね 僕を殺し…

退屈

重たい石の重たさや 汚い石の汚さが 石そのものよりよく見えて 石が見えなくなるように 優しい言葉の優しさや 汚い言葉の汚さが その言葉よりよく見えて 言葉が見えなくな…

風景が油へ

土臭い動物と空臭い鳥 暁 位置について位置に離れて もうラストかもとラス前がいう リスとラットのあとを見せびらかせた ヒマワリの種 箱のキワキワを走る 臨床までに漕ぎ…

あることないこと

あることないことを みんな話す 気にすることはないよ すぐに終わる この歌のように

例の海

手で払うんだろう 手についた砂をも それが砂になるために吹いた風はもう 例の海へ 例の海へ かかってあった絵 いつか落ちるだろう 重さごと朽ちて 落ちていく額の それ…

乗り上げた暗礁からずっと

夜ほど暗いものはない 朝を待つなら誰でもできる とりあえず消してくれよ ロウソクの火 二人は星座を見た 雑に結んだ線を追う 忘れてしまうまで 忘れた事に気づいてしまう…

一秒二秒

手のひらにのせた網の目は かたときも離れたまま 一秒二秒泣いただけ 人の家の庭にある 錆びた三輪車を見た 一秒二秒泣いただけ 風の噂で聞いた死に 帳尻を合わせる歌…

はしご

星をくぐって 歌をまたいで 昨日を踏んで 遠くにさわる 遅い光を 街につないで 重たい余白を 遠くに投げる 僕のはしごを外してくれないか もう少しで届きそうだから 届き…

ペチカ

涙のまわりに 陽は落ちて 灯りで拭いた 服の袖 雲が聴こえていたあの頃には もう 戻れない 戻れない 戻れない 落葉樹 発煙筒 コンコース 石灰水 水銀 凍傷 土嚢 ピリオ…

サッドヴァケイション

岸につないだ悲しい気持ちが ほどいてもなお とどまるように 君は去って行った 戻れない場所に 戻れない船に荷物をのせて ごめんよ 気づいてあげられなかった ごめんよ 僕…

黒セロリ

育った環境が違うから? 育った環境が違うから? 育った環境が違うから? うるせぇ!!

エンドロール

僕たちはいつでも 自分の最終回を 見逃してしまう どんなに早く 家に帰っても 見逃してしまう 見逃してしまう 僕たちは必ず 自分の最終回を 見逃してしまう どんなに自分…

愛人

金持ちが不細工な愛人を連れてる 薬屋の前の旗が風で倒れてる 角材と錆びた折りたたみ椅子の影 染み込んだ にわか雨で濃く見える 夢ばかりを 夢ばかりを見ていた そして夕…

小さな遠吠え

誘蛾灯に群がる蛾の群れは今にも 消えよう消えようとしていて 死のう死のうと生き生きして 火の粉になって 国道の店 知らない国のお札のような 模様の羽が 小さな遠吠えに変わり始める 車止めから車止めまでをひとっ飛び 命と命をかけて 以下同文みたいな街の 以下同文みたいな車止めの上には焦げたモスキート音が 小さな遠吠えに変わり始める 誘蛾灯に照らされた鱗粉浴びて 恋人達は補導っている(踊っている) (パリ子午線の2度ずれの上) 時計の針にラジウムを塗る (パリ子午線の2度

星が願いを

衛生兵の腕のような木の枝が 婚約者の髪飾りのような小さな実を (もつれた光の粒の 揺らぎに吹かれて 収束するまで) 大事に掴んで決して離さない 決して離さない 星が願いを 星が願いを 君の方にかけている 星が願いを 星が願いを 君を星が見上げてる

単位

時計の針をもう1本増やしてほしい 奥に倒れる針をもう1本増やしてほしい 雫の基地から未練を終わらせてほしい 歩幅の貸し借りで隣を歩かせてほしい 君は単位だね 僕を殺してほしい 縮んだ枕木には朝が脱線してほしい たった1人の足だけに影響を与えてほしい 膨らんだ枕木には夜が萌芽してほしい たった1人の夢だけで手いっぱいになってほしい 君は単位だね 窓際でついた頬杖が日時計になり たくましい相槌が日時計の竜頭を回す どちらかが席を立つと砂時計が反対になる どちらかが席を立つ

退屈

重たい石の重たさや 汚い石の汚さが 石そのものよりよく見えて 石が見えなくなるように 優しい言葉の優しさや 汚い言葉の汚さが その言葉よりよく見えて 言葉が見えなくなるのなら 退屈 君の心に届いたり 届かなかったりすることが 君の心より大切で 心が見えなくなるように アイドントシンクソーオア メイビーアイシンクソーを 行ったり来たりすることで 二人の距離が縮むなら 退屈 タイクツダナアボカア キミトイルトキガイチ バンタイクツナンダボ カアシヌマデタイクツ ヲハナ

風景が油へ

土臭い動物と空臭い鳥 暁 位置について位置に離れて もうラストかもとラス前がいう リスとラットのあとを見せびらかせた ヒマワリの種 箱のキワキワを走る 臨床までに漕ぎ着けるカヤック 水に向けたサーチライト 火にくべている 夏か死のメロディーの どちらかを選ぶ 雑木林に雑木はないのに 終止符打つ終止符 皆既日食 悪石島に集う 歌う親子連れ 雲にコロナは宗教になった バプテスト寝正月 メダル剥奪へ プロテスト合格へ 網膜の剥離へ 吹き付けるフィキサチーフ 圧迫のフィレンツ

あることないこと

あることないことを みんな話す 気にすることはないよ すぐに終わる この歌のように

例の海

手で払うんだろう 手についた砂をも それが砂になるために吹いた風はもう 例の海へ 例の海へ かかってあった絵 いつか落ちるだろう 重さごと朽ちて 落ちていく額の それを額と呼ぶ前の木材まで 痩せた潮騒が 届かない声が待ってる 例の海へ 例の海へ やさしいのは君だけじゃないと言いに 空に鍵をかけて 青い土をひく もう逃げる気も失せたよと地球儀が言う 波の倍音は 手付かずの銀河 さあ 行こう 例の海へ 例の海へ やさしいのは君だけじゃないと言いに やさしいのは君

乗り上げた暗礁からずっと

夜ほど暗いものはない 朝を待つなら誰でもできる とりあえず消してくれよ ロウソクの火 二人は星座を見た 雑に結んだ線を追う 忘れてしまうまで 忘れた事に気づいてしまう 乗り上げた暗礁からずっと 暗い海を見てる 茶封筒のよう 夜ほど暗いものはない 朝を待つなら誰でもできる とりあえず消してくれよ ロウソクの火 ふー

一秒二秒

手のひらにのせた網の目は かたときも離れたまま 一秒二秒泣いただけ 人の家の庭にある 錆びた三輪車を見た 一秒二秒泣いただけ 風の噂で聞いた死に 帳尻を合わせる歌もない 一秒二秒泣いただけ

はしご

星をくぐって 歌をまたいで 昨日を踏んで 遠くにさわる 遅い光を 街につないで 重たい余白を 遠くに投げる 僕のはしごを外してくれないか もう少しで届きそうだから 届きそうだから 遠くに投げた 余白にいつか つまづきたいと 願う 僕の合図を忘れてくれないか もう少しで届きそうだから 届きそうだから

ペチカ

涙のまわりに 陽は落ちて 灯りで拭いた 服の袖 雲が聴こえていたあの頃には もう 戻れない 戻れない 戻れない 落葉樹 発煙筒 コンコース 石灰水 水銀 凍傷 土嚢 ピリオド 新生児 分度器 手すり QED 夢の中で見た街はもぬけの殻 カメラオブスキュラ 足の踏み場 暗いぞ 暗いぞ 街の中に響く歌は オッターヴァリーマ ハレルヤ ハレルヤ 緑青吹くペチカ

サッドヴァケイション

岸につないだ悲しい気持ちが ほどいてもなお とどまるように 君は去って行った 戻れない場所に 戻れない船に荷物をのせて ごめんよ 気づいてあげられなかった ごめんよ 僕らに見切りをつけて 君は去って行った 花の誘いも 墓標の下じゃ歌えない 原詩  Sad Vacation / Johnny Thunders

黒セロリ

育った環境が違うから? 育った環境が違うから? 育った環境が違うから? うるせぇ!!

エンドロール

僕たちはいつでも 自分の最終回を 見逃してしまう どんなに早く 家に帰っても 見逃してしまう 見逃してしまう 僕たちは必ず 自分の最終回を 見逃してしまう どんなに自分で 選んだとしても 見逃してしまう 見逃してしまう

愛人

金持ちが不細工な愛人を連れてる 薬屋の前の旗が風で倒れてる 角材と錆びた折りたたみ椅子の影 染み込んだ にわか雨で濃く見える 夢ばかりを 夢ばかりを見ていた そして夕日が持ち場を離れていく 河川敷 遠くに見えるのは送り火 成人式 奇声が道を横切る 来た道を君と引き返す道 裏返しの服のような景色 夢ばかりを 夢ばかりを見ていた そして夕日が持ち場を離れていく 街は今 友達に会いに行く時の匂いがしている 鳥の巣のる防犯カメラ 金網のツタ  ポインセチア 落ちた時 落ち