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商品企画戦力の鍛え方

目的達成の為の大局的な考えが戦略です。
実行手段の内の一行動が戦術です。
戦術は個別の戦力を最大化する為の考えでもあります。
戦力、戦術、戦略、上位の概念が優れているほど下位の概念を補う力があります。
とは言え、戦力の不足を補う為に戦術や戦略があるわけではありません。
戦力の強さは戦術の幅を広げ、戦略実現を支えます。
商品企画における戦力を鍛えるにはどうしたら良いでしょうか。
潜在ニーズを掘り起こすという考え方は真理ですが、全ての兵士に奥義に開眼せよというようなものです。
理想であって現実ではありません。

商品戦力の鍛え方は、刀の製造工程に似ています。
刀は砂鉄から玉鋼を精製し、叩いて形を作り、研いで仕上げます。
優れた原材料を作り出し、戦う為の形にし、戦力として磨き上げるのです。
この工程を商品企画に当てはめると三段階の考え方になります。

まず、原材料の精製として行うのが違いの発見です。
原材料なのでこの時点での戦力の強弱は重要ではありません。
競合とは違うこと、同じではないことがポイントです。
類似していないということが差別化の種になるのです。

次に戦う為の形を考えます。
競合に対する勝ち筋は何かです。
最初に見出した違いをどう活かせば競合に対して優位性を発揮できるかを考えます。
ポジショニングの取り方に繋がります。

最後に顧客の買う理由を考えます。
勝ち筋として捉えたものを顧客が買う理由があるのか、買う理由を与えるには何を考えればいいかを考えるのです。
買う理由がある商品、それこそが高い戦力を持った商品です。

本来は顧客の変化や潜在ニーズを捉えて企画立案をするのが教科書通りの考え方です。
教科書通りではありますが、いつでもその通りに動けるわけではありません。
商品から考えなければいけない場合、競争関係から考えなければならない場合、そんな状況も多々あります。
そんな時には戦力強化の観点から企画を整理しましょう。
違いを見つけ、勝ち筋を探し、買う理由を明確にする、これが戦力強化の基本です。

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