漫画「冷たい校舎の時は止まる」感想（完結作品を語る! #433）
｢冷たい校舎の時は止まる｣(原作：辻村深月 / 作画：新川直司)
連載期間 2007～2009年（月刊少年マガジン）
昼でも夜でも、おはようございます！音楽家のhiro’です。
・hiro’と漫画
高校在学時に1000冊近く持っていて、その後は漫画喫茶（ネットカフェ）で読む日々で、現在も100近い連載中の作品を追いかけています。
「冷たい校舎の時は止まる」は、高校が舞台で高校生たちのミステリーサスペンス漫画！
冒頭で誰かが学園祭の時に自殺したことがわかります。
そこから二ヶ月後、雪が降る中、学校に行くと高三の8人の男女が閉じ込められて出られなくなります。
メインキャラはメガネ秀才の鷹野と明るい女の子の深月。
高校生設定にありがちですが恋愛要素多数です。
ミステリーサスペンス好きな私からしても導入部は面白いです！
ただ、途中からサッパリで最後まで読んでから改めてもう一回通しで読んだんですが…。
さて、
集められた8人全員が学園祭の時に誰が死んだのか思い出せなくなっています。
なので、ここにいる誰かが自殺したのではないかと考えるわけです。
ちなみに、
そんないつメン全員と担任教師で学園祭後に撮った写真を発見したものの、改めて探しに行くとそうです、もうないわけです。
そして、
黒板には思い出しての文字。
その後は、思い出した人から一人ずつ減っていきます。
一人目がいなくなった後とか血痕がすごいんですが、ミスリードです。
あと、
全体的に面白気ではあるんですが、元の小説の問題なのかマンガにした際の問題なのか、人物描写が上手くなくわかりづらいです。
新川先生の「四月は君の嘘」はキャラ立ちが半端ないし区別も余裕なんですけどね！
原作ありの作画仕事ということで手を抜いてるとは言いませんが気合いの入り方は違うのかもです。
ということで、
顔写真と名前と性格をまとめた一覧とか見つつ読んだ方が楽しめそうです。
8人の区別が付きづらい中、さらに各人が抱える悩みパートでは新たな登場人物も出てくるので。
さらに、
題名を変えたらもっと読者を惹きつけられたような気もします。
ということで、
原作が超絶好きな人に、ミステリーサスペンスならどんな作品でも読みたい人に、
新川先生の振り幅を見る為ならオススメです！
・終わり方についてなど（ネタバレなど気にする人は読後に確認してください）
終盤になり、8人は欠けていない、教師の榊が高校生の状態で7人と一緒にいることがわかります。
自殺したのは8人ではなく中心人物の深月の友達でした。
謎部分は簡単に解けないように出来ていてそれは「よく出来ました」なんですけど、それが興味深く、かつここまでの展開を納得出来るものにしているかというと、そうではなかったです。
そして、最終話。
救えると思った深月とともに屋上から落ちてしまう主人公。
目覚めるとそこは自宅で、深月の家に行くと深月は手首を切っていて救急車で搬送されます。
8人全員、誰が自殺したか思い出し、卒業式では「もう思い出さなくていいように忘れないでいよう」となり、おしまいと…。
2回読んだんですけど、8人いらないのとヒロイン深月の描きこみが足りてないのと、謎を作る為の謎みたいなものがあって微妙です。
あと、8人の絆も描き込みが足りないです。
8人しか重要人物が出てこないならまだしも、各人に関係のある新たな人物が出てきたりするので、その人達はなぜこの8人のグループに加わらなかったのかな？って感じです。
人が動いて展開していくのではなく展開のために人が動かされている部分もあった気がします。
なんていうか、理屈が通用しない感じなんですよね。
超現実展開する作品でも納得出来る物語もありますがそうじゃないですし。
まぁよく言えば、その場その場を刺激的にはしてるんですけどね！
例えばホラーっぽい要素。最後まで読んで必要だったとはそこまで思えなかったです。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
「冷たい校舎の時は止まる」を読んだことがない人はよかったら読んでみてください。
※「無料で読めます」などは私が読んだ時点の話です。そして、「無料」といってもCMなどを見てポイントを貯めてそれを使う必要があったりもします。
完結済マンガについては、動画でも語っていますので是非こちらも御覧ください↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_jdbW5Bz5KltANE26MreYasFwOccSouU
hiro’
この記事が参加している募集
ギターの弦から音楽機材まで必要なものは"ほぼ"無限！ 気に入ったらサポートしていただけるとありがたいです！ よろしくお願い致します！