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GRAPEVINE『イデアの水槽』

2003年12月3日発売、GRAPEVINEの6thアルバム。
この間、ファンの人たちの間で"GRAPEVINE総選挙2020"といった面白い催しがTwitterの中で行われていたので、投票はしていないけど毎日見ていた(公式ではない)。

アルバムランキングと、曲ランキングTOP50だ。「え、このアルバム意外と順位低い」「あーこの曲好きだけどランクインするの早いな〜」とか思いながら、短い間だったけど毎日楽しかった。

そしてこの『イデアの水槽』は、僕のお気に入りのアルバムなんだけど、なんと3位。僕も全アルバムを網羅していたわけではないけど、やっぱりこれは良いアルバムなんだと思って、また改めて聴いてみることにした。

M1.「豚の皿」初っ端から暗い曲調、深夜にマンションの廊下とかで聴くと結構怖いピアノの音から始まって、後半は意外とドラムがダダダダッと盛り上がりを見せる場面も。これライブの定番曲らしい。夏フェスで初めてライブを観た時にも演奏していていて驚いた。

M2.「シスター」全曲とは対照的にスピーディーなギターのストロークから始まる。ベースラインがめちゃくちゃカッコいいし、Vo./Gt.田中の粗っぽくしゃがれた歌い方もカッコいい。繊細に歌うことも出来るし、ボーカリストとして凄く歌心がある。

M3.「ぼくらなら」シングル曲。投票では41位だった。これももう少し上に来ると予想していた人も多かったはず。冬のプレイリストを作る際には必ず入れたい曲。シンプルに聴きやすい。

M4.「ミスフライハイ」これもカッコいいベースから始まる、ギターの掛け合いもなかなか!ギターソロ辺りの演奏の聴き応えがハンパない。ロック聴いてるって実感する。

M5.「11%Mistake」これもベースラインが特徴的だ、どんどんこのバンドのベースにハマっていく。歌詞は"われサティスファイ げにサティファイ 麿satisfy デストロイ 悲しいですが敢えて言いますと 指のサイズだ"。変な曲。だけど、改めて解釈しようとするとどういうことか分からなくもないよね。

M6.「SEA」演奏時間は7分以上の長い曲。なんとバンドの全楽曲の中で最長らしい。演奏はスローで詞も暗い。曇り空の中、誰もいない海辺にひとりうずくまっているような情景が浮かぶ。そんな曲調。中盤から歪んだギターの音が来るが、それがより不安を掻き立てる。

M7.「Good bye my world」投票ではなんと19位。このアルバムの中から選ばれた曲の中では首位となる。結構意外だったかも。アルバムは3位でも、意外とその中から選ばれている楽曲は少ないなあと思った。この曲は歌詞の共感性が高いのかも。

M8.「suffer the child」個人的にちょっとファンクっぽい曲だなと思う。ギターのカッティングの感じとか、歌詞は韻を重視してる所とか。

M9.「アンチ・ハレルヤ」このアルバムの中でも1番好きな曲。題も面白いと思ったし、初めて聴いた時から聴きやすかった。使ってるコードも比較的明るいし、疾走感があって良い。

M10.「会いに行く」シングル曲。初め聴いた時はイントロからスピッツっぽいなと、けど歌い出すとガラッと変わる印象が変わる。"あたりまえの日だって ここに在る意味で ひとりで何を誓うだろう" にハッとする。

M11.「公園まで」投票では37位、これだけ良曲の多いアルバムから選ばれている。歌詞がストレートに良いからだろうか、全ての事象において優しい。

M12.「鳩」これは公園の鳩か‥?前曲の優しさはどこへ。がなり声と鳩とどうしようもない自分への消極的な歌詞、わりと重い演奏、ギャップが凄い。笑 めちゃくちゃ良い流れをここで破壊する、面白い。笑


僕は詞の内容も結構気にしながら音楽を聴いたりする方だけど、ちょっと哲学的な詞に理解は求めない。GRAPEVINEにおいては、まず演奏に特徴がありすぎるのであまり詞の内容どうこうにならないというか、日本語詞なのにリズム感で聴いてる感じ。とにかくカッコいい。

こういう総選挙みたいなお祭りが一部のファンの間で行われていることが本当に楽しい。そういう機会があれば、改めてそのバンドの良さに気付くことが出来るだろう。

GRAPEVINE、全アルバム聴くか。

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