【怪談実話82】歩き回る女
北海道出身の男性Aさんの実家は農業を営んでおり、家の周囲は広大な田畑に囲まれている。実家は一軒家で、家の裏手にある川を挟んで山があり、そこは自殺の名所だそうだ。トイレの小窓からその山が見え、Aさんの母親は夜中に火の玉らしき青白い怪光を何度か目撃しているという。
実家は長い長い一本道の途中に建っており、最も近い隣家でも数百メートル離れている。その隣家も、空き家だそうだ。
30数年前、当時Aさんは中学1年で、7つ上の姉、5つ上の兄と両親、祖父母と暮らしており、犬小屋で一匹の雑