読書が趣味の大学生が2019年読んだ本から5冊選んでオススメするだけの記事
こんばんは。突然ですが短く自己紹介を。
僕は東京の大学に通う学生で、インターネットでは沙凪月夏と名乗っています。趣味はイカれた小説を執筆することイカした音楽を聴くこと。それから読書。
突然ですが、そんな読書について僕は読書記録を『読書メーター』というサイトを利用して記録しています。
この記録ですが、2019年の2月から記録し始めたため、もうそろそろ記録してから一年が経つわけだ。月日は矢のように過ぎ去るってね。今年は全部でアバウト250冊読みました。
さて、こっから本題。
せっかく一年が経ったわけなので、区切りとしてなにかしたくなったわけだ。何か目標を立てて、一年の読書の整理や、外へエネルギーを放出する。そんな素敵な機会を作り出したい。
「何かないだろうか……」と僕は考えた。答えはある。noteだ。
このnoteの目的はタイトルからある程度察することができるように、この250冊からいくつか「面白かった」「おすすめだ」って本の紹介をすることが本記事、第一の目標となります。
そんなわけで、選び抜いた5作品のあらすじと簡単な解説を始めます。
肩の力を抜いてお楽しみください。
①エドウィン・マルハウス(スティーヴン・ミルハウザー)
今年読んだ中で一番化け物みたいな作品がこれだった。スタニスワフ・レムの『ソラリス』や夢野久作の『ドグラ・マグラ』が不定形の幽霊のような作品だとしたら、この作品は鋭い爪を光らせて、氷のような視線を持つモンスターみたいな作品だ。
作品の形式としては「夭折した天才作家を記録した作品」だが、それはあくまで仮初めの姿であって、実際はモンスターだと思う。こわい。
伊坂幸太郎は帯で「小説の面白さとおそろしさがたっぷり詰まっている。控えめに言って、僕が読んできたものの中で最上のもののひとつだ」と語っている。気になったらぜひ手にとって見て欲しい——ゆっくりと時間をかけて読むのをおすすめします。
②虹を待つ彼女(逸木裕)
横溝正史大賞を取った作品。久しぶりの受賞者だし面白いだろーって思って買ったら面白かった。嬉しい。最近注目している作家。
でっかいテーマは「死者をAIで再現する」こと。そのために主人公が「死者」こと「謎多きゲームクリエイターの女性」について調べ始めて……。
ってな感じの作品。深く考えなくてもエンタメ的な面白みがあるし、深く考えてもいろいろ楽しめる作品になっている。
そういえば、紅白に「AI美空ひばり」なるものが出てきたそうですね。彼の作品は「そう遠くない未来」でありながら「なかなか想像のつかない未来」という微妙なバランスのテーマを取ってくるのがうまい。
③海に住む少女(シュペルヴィエル)
フランスの宮沢賢治ともしばしば評される作家。詩的な文体と普遍的なストーリー。彼の宗教観によって裏付けされた「生と死」的世界観。どれをとっても魅力的で、素敵で、少しだけ儚い短編集。
何が素晴らしいって、読んでいて心地よいセンチメンタリズムを誘うところだと思う。なぁ『海に住む少女』ってタイトルだけで、俺の評価点は爆上がりだし、そんなん面白いに決まっている。
圧倒的な孤独と、あまりにも大らかなやさしさ。
これを読めば君も人に優しくなれる。なれなかったらごめん。
④はつ恋 (ツルゲーネフ)
文学作品をいくつか読んできたけれど、個人的に一番心が強くひかれたのはこの作品だったと思う。ヒロインが魅力的すぎる。ラノベより魅力的じゃん。末恐ろしい。
蠱惑的な魅力を持ったヒロインが主人公の持つ青年期特有の複雑な純情を弄ぶ前半と、とある事件によって「恋」や「愛」の主人公なりの解釈を説く後半。まさに「はつ恋」というタイトルに相応しい名著。 ロシア文学が気になるんだよなあって人には特におすすめしたい一冊だと思う。
同じ時期にアンドレ・ジッドの『狭き門』やデュマフィスの『椿姫』も読んでいた。恋愛の感傷に浸りたい方。俺と同じ経験を味わいたい方、衝撃を受けたい方は一緒に読むともっともっと楽しめるかも。
⑤ヴァリス(フィリップ・K・ディック)
今年読んだ中で一二を争うほどに、読みづらい作品である。一番最初に紹介した『エドウィン・マルハウス』もなかなかだけれど、この作品は宗教や当時のSF観、年代史、哲学、その他もろもろ……いろいろなことを知っていないと、読み遂げるのは難しい。
ただ、フィリップ・K・ディックという魅力的な作家を知る上では、必読と言ってしまっても過言ではない(と僕は勝手に思っている)。
難しい。ただ、面白い。読めれば本当に面白い作品なので、ぜひともお勧めしたい。ディック文学において最高の名作のうちの一つであり、最大の問題作でもある。
まとめ
以上の5作品が2019年読んだ中で僕がおすすめする本です。
素人ながらのセレクトだけど、どれも胸を張って「よいです」と言える作品が揃いました。知っている本、気になる本はありましたでしょうか?
ここで紹介した意外にも、他にもいろいろな作品を読んで(つまり、漫画も、参考書も、実用書も読んだものは全部記録してあるってこと)います。
もし、自分のことが気になった人がいれば、僕の読書メーターのページにアクセスしてみてください。
それから、よろしければnoteや読書メーター、Twitterのフォローお願いします。他の人がどんな本を読んでいるか気になるからね。それに自己の相対化は人生において重要だし。
このnoteやおすすめした本の感想をいただければ跳ねて喜びます。
来年も良い本に巡り会えるといいな、と期待を込めて、頑張っていきたいと思います。それでは、この辺で。
さよなら。さよなら。さよなら。
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