【元○○○○○の彼女をYouTuberにしてみた】第2話 初投稿

(この記事の本当の意義は中盤から始まる、前半は飽きるような無いようかもしれないが根気強く読んでいただければ幸いだ。)

YouTubeで再生回数を増やすコツをネットで検索すると、大抵の記事は

チャンネルに一貫性を持たせること

という内容が多く見られる。そしてそのチャンネルに多くの支持者が出てきたら、投稿者が複数のジャンルに手を伸ばしても再生回数に劇的な変化はなくなるというもの。もちろんターゲット層とコンテンツにはある程度の一貫性は保たなくてはならない。

そこで我々はYouTuberとして収益を得られるように、道中に立ちはだかる壁を考えた。最も考えなければならないのがYouTubeで収益を得たいと考える人々が最も挫折するとされる「チャンネル登録者数と総視聴時間」のラインを突破するまでだ。

ここではその期間を製品ライフサイクルの考えから「導入期」と名付ける。(通常、導入期は製品に価値があること前提で市場に出回るのに対し、この時期の動画は収益を得られていないから実質的に価値は生まれていない点にも注意したい)。

障壁① ジャンルの確立

YouTubeの黎明期においては、コンテンツの種類にも未開拓の分野がたくさんあったろうが、視聴者も投稿者も爆発的に増加した今、考えられうる分野はほぼカバーされていると言っても過言ではなく、残ったとしてもニッチな分野だ。

我々2人はトップクラスの「器用貧乏」であり専門性を持った分野がなかった。そのため導入期において非常に苦労することが容易に想像がついた。前述の通り、一つの路線で攻めることがYouTube界においては鉄則であるからだ。我々は武器なしでこの業界に乗り込んだわけだ。

障壁②タレントの飽和

我々がチャンネルを開設したタイミングは新型コロナウイルスの流行と合致した。オンライン動画はこの時期に一時的にアクセス数が増加、YouTubeの標準画質が落ちた理由も、動画視聴者数の増加に理由があった。
各視聴者の動画試聴時間が増加したことは、もちろん投稿者として喜ばしいことだが問題も併発した。

一つ目の問題は、投稿者そのものが増加することだ。

テレビ業界も苦しんでいた。私自身も某キー局に勤めていたこともあり、取材やロケを中止して過去のアーカイブから再放送、そしてスポンサーが減少したのか自身の局の番宣ばかりの放送を見ればなんとなく想像もつくと思う。もちろんこの時期は再放送モノが例年多いが、今年はわかりやすく増えていた。

実際に制作会社が苦境に立たされている状況も聞いていた。そしてそれは局側、制作者側だけでなくタレントにも打撃を与えていた。

この時期にYouTubeチャンネルを開設したタレントや既に開設していた彼らの動画が多く投稿された。

大企業(テレビタレント)の圧倒的支配は中小零細企業(認知度の低いYouTubeチャンネル)を苦しめたのはいうまでもない。逆に言うとこのじきにブレずに再生回数を叩き出せた投稿者は既に大成したチャンネルと言っても過言ではないだろう。

二つ目の問題は、視聴者の視聴時間の配分だ。

視聴時間はもちろん増加したが、彼らの持ち時間の配分はどのように変化したろうか。

前述の大物タレントの目新しさを期待して動画を見たり、既にYouTuberとして名を馳せたチャンネルを見る時間に費やせば、実は認知度の低いチャンネルが視聴される機会は、劇的に増えたとは言えなかった。

例えば1時間の中で見れる動画数は10分動画6本である。これは非常に大事な話である。ひとたびメディアがタレントのYouTubeチャンネル開設を取り上げるたびに、何万人もの視聴者が一気に流れ込んでしまう。それが顕著に現れたのがこの新型コロナウイルスの流行した期間だった。

ただ同時に、流行が落ち着き平常時の生活ができるようになれば視聴時間はまた縮小する。このときにタレントが本当の意味で「選択」されるので生存競争も熾烈になることは明らかだ。


話を戻す。我々にとって大きな壁だったのは「ジャンルの確立」と「タレントの飽和」この二点だった。

至極当然のことしかここまでのべてこなかった。あまり面白い記事では無いかもしれないが、この記事の本意はここから始まる。

初投稿

不安を抱えたまま初投稿をした。初日のチャンネル登録者は、およそ200人。正直まずまずの結果だった。

彼女のデビュー作でもあり、そして私のプレミアプロ(編集ソフト)で作成した初の動画だったので、もっとこうしろというアドバイスを多方面からいただいた。

ただそこで、ある疑問が浮かんだ。

今までの定義によれば、導入期において単路線のジャンルで登録者数と視聴時間を伸ばし、収益化の条件をクリアすると成長期に移行する。成長期ではコンテンツの重要度にまして投稿者そのものに視聴者の目線が集まるため、タレントとしての性質を帯びはじめると考えた。

では私の彼女がタレント的性質をそもそも帯びていたと考えれば、導入期においてジャンルを確立せずとも、いわゆる古参のファンは視聴してくれるだろう。

すなわち、あえてジャンルを確立しないで動画投稿を続けていけば、視聴時間と登録者数の増加が頭打ちになり、その時の値で現在の彼女のファンの推定値が叩き出せると、そう考えた。

そして初投稿をしてからしばらくは様々なジャンルに手を伸ばし、ファン層のターゲティングと視聴傾向のアナリティクスの時間に費やしていった。

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