【日本全国写真紀行】19 京都府舞鶴市成生
京都府舞鶴市成生
若き僧侶の悲劇を秘めた、美しい漁村
大浦半島の最北端にある、海景色のとても美しい小さな入り江の集落。
古来ブリ漁が盛んで丹後ブリの名産地として知られ、今もほとんどが漁業で生計を立てている。
小漁村とはいえその歴史は古い。紀元八世紀に編纂された『丹後風土記』に古社「鳴生神社(江戸期には大将軍社)」の記載があるが、鳴生は成生の旧名。言い伝えによれば、崇神天皇の御代に丹後に土蜘蛛(※)が現れた。これを征伐に来た将軍がこの地を通ったとき、岩が光り兜が鳴り響いたため、驚いた土蜘蛛は逃げ出した。このことから「鳴生」の地名が誕生したといわれる。
※土蜘蛛とは、古代の日本において、当時の権力者である朝廷や天皇に従わなかった地方の豪族たちの総称。
※『ふるさと再発見の旅 近畿1』産業編集センター/刊より一部抜粋
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