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迷惑をかけることがあってもいいし、みんな子どもの時があった。

皆さん、こんにちは。
モンテッソーリ教師あきえです。
noteでは、モンテッソーリ教育に沿って子ども・子育て・教育について書いています。

前回の振り返り

今回は、前回の続きで「大人の一貫性をもったかかわり」についてお話ししていこうと思います。

前回、子どもが何か「やりたい!」「ほしい!」と言った時に、それができこと、その時は叶わないことで、大人が一度「それはできないよ」「今日は買わないよ」などと線引きしたのであれば、その制限に責任をもち、一貫したかかわりが大切ですよというお話をしました。


本日のテーマ

そして、今回は、例えば公園とか、みんなが通る道(車通りが多い所ではない場所)などの、公共の場でみんなで使う場所(スーパーとか図書館とかもそうですよね)、そういった場所で"子どものやりたいことを、どこまでやらせてあげたらいいのか”というご質問をただいたので、お答えしていきたいと思います。

○ご質問
やらせてあげたい!でも、人の邪魔になったりしてやらせてあげれない時の声かけの仕方、声かけをしても嫌だと言われてどうしようも出来ない時の対応を教えて下さい。
息子は2歳7ヶ月で、動くものに興味津々でスーパーの自動ドアが動くのが面白くて何回も何回も行ききして、こちらとしてはやらせてあげたいですが、入って来る人や出て行く人の邪魔になっているなと感じています!


一人ひとりのさじ加減によって変わってくるもの

結論からお話しをしますと、それぞれの大人のさじ加減と言うのか、判断基準によってかなり違ってくるのではないかなと思います。

公共の場では「こうせねばならぬ!」のような絶対のものや、鉄則はありません。
もちろん、みんなが気持ちよく生きていくことができるように、通りたい人がいるのに、それを分かっていて、子どもに何も言わずにただ見てるだけと言うふうになってくると、
総合的なことを考えた時に、これからこの社会で生きていくためのルールだったり、人への思いやりと言うものも子どもに伝えていきたい中で、その部分は欠けていてもいいのかな?と言う風になってくるので、
そういったこととのバランスを見ながら判断したいなと思います。

子どもの年齢が低いほど、
「どうしてだめなのか」
「何が迷惑になるのか」が理解できないですよね。


もう少し会話ができるようになり、
「見て?他の方が通っているね」
「だから、通してあげようね!」などということが
お子さんに伝わるようになったら、
子どもにお話をしてそのようなことを伝えていくことが必要になります。

しかし、年齢が低い時は、それを伝えても、
「わたしは、やりたいんです!!」と言うの欲求しかないので、
そういう時は、ある程度社会みんなで生きていくための、
他人への思いやりいうものもキープしながら、
子どもの「やりたい」も叶えてあげたいなという風に思います。

そして、私自身が思っていることは、
「人様に迷惑をかけないように」とか「公共の場では、しっかりさせないと」という思いが強すぎると、「そうしないとダメ」という責任感から、子どもに厳しくなり過ぎてしまうということです、

「それは、したらダメ」「ほら、ちゃんと見なさい」「ごめんなさい!」「すみません!!」と他人に気を遣いすぎてしまう。

他人を思いやることができる部分においては素敵なんですけれども、結局そうやって周りを気にしすぎていると、どんどん自分自身が「しっかりしないと!」という風に苦しくなっていってしまう。

後は、そういう方が増えることによって、
"子どもは社会の邪魔をさせちゃいけない存在”
"社会にとって子どもの地位が低い”
などという印象が強くなっていってしまうと思うんです。

一人の人がどんな風に思っているかで大きく変わることはありませんが、そういう方がどれだけいるかの割合によって社会の印象が変わってくると思うので、わざと迷惑をかけることはしないけれども、
時には「ごめんなさいね!」「お互い様よね」と思える社会でありたいなと思っています。


実際、どのように対応するのか

総合的に見た時に、周囲への思いやりやマナーのバランスを見ながら、基本的には子どものやりたいことをやらせてあげて大丈夫です。

自動扉が開くところを見たいという風だったら、
「ここは人が多いからこっちはどう?こっちもあるよ」と別のところに連れて行ってあげるのもいいと思いますし、
自動扉が真ん中に立ってたら、「ここから見てみよう?」っと抱っこしてあげるとか、抱っこして「ここからも見えるのよ」と違う角度で見えるようにしてあげるなどという対応もおすすめです◎

それでも、真ん中に見たがる時には、子どもが見るのを見守りながら、人が来たら「あ、人が来たから少し隅に行こうね」と隅に移動して、「すみません〜」と通行人の方に挨拶するなどというように、周囲に基本的な気を遣いながら、でも子どものやりたいことを見守っていくのがいいのではないかなと思います。


あたたかい社会がいいですね

結論に戻りますと、公共の場での対応は、人それぞれの判断基準によって変わってくるのかなと思います。

社会への思いやりと子どものやりたいことを総合的に見て、バランスよく捉えてみてください!

時に、「あ、今日ちょっとだけ大胆すぎたかな」「もしかしから迷惑かけたかもしれない!」という日があったって全然いい!と思うんです。

子どもは、大人を邪魔してはいけないという存在ではなく、みんな子どもの時代があって、みんなそうやって何かに没頭した時があったはずなのです。

そうやって、時に邪魔になってしまうかもしれないけれど、お互い許し合おうよ、その方がみんな生きやすいよねという風に思っています。


少しでも参考になれば嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!


このnoteは、音声メディアVoicyの2020/10/16配信「 #293 公共の場で子どもの「やりたい!」にどう対応する?」の音源をもとに、作成したものです。
Voicyでは毎朝5時より配信を行っています。リスナーの皆様からいただいた子育てに関するご質問に放送でお答えしたり、子ども・子育て・教育・家族のあり方についてなど、私の考えをお話しています。
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