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父親は、威厳があった方がいいの?

(※この記事は全文無料で読めます)


皆さん、こんにちは。
モンテッソーリ教師あきえです。
noteでは、モンテッソーリ教育に沿って子ども・子育て・教育について書いています。

今回のテーマ

今回は、「父親」についてお話しします。
ご質問をいただいているので、お答えしていきたいと思います。

○ご質問
夫もモンテッソーリに興味があり、二人で娘の姿を共有し楽しく子育てが出来ていると思います。
母親と父親の役割について質問をさせて下さい。
母親は子どもにとって、安全基地であると思うのですが、父親はどのような役割がありますか?
以前も同じ話をされていたら申し訳ないのですが、夫は私なら娘を甘えさせられる場面でも、娘を信じ成長を促してくれています。
少し派生し疑問に思ったのが、昔からの日本家庭のように父親は威厳があり家庭内の決定権を持っているべきなのでしょうか?
教えていただけたら幸いです。

父親ってどういう立場なの?

結論からお話ししますね。
昔からの日本家庭のように父親は威厳があり家庭内の決定権を持っているべきなのでしょうか?」
これは必要ありません。むしろ逆なのです。
父親は決してシンボルではありません。そこにいるだけでいいという存在ではないですよね。

父親も母親と同じように、第一線で子育てをしていく必要があります。
私たち人間という生き物は、一人では子どもの命を育てられないんですね。だから、こうして父親と母親という役割が生まれて、一緒に子どもの育ちを助けてという風に長い歴史の中で続けてきたわけです。

もちろん、お母さんとお父さんというのは、どんなにお互いが第一線で子どもにかかわっていても、やはり子どもの年齢が低ければ低いほど、母親に依存する部分が大きいのですよね。
それは致し方ない部分でもあります。
約10ヶ月の期間、母子一体でいたのですから。
この未知の世界に誕生した赤ちゃんにとって、お母さんの匂いだったり、心臓の音だったり、お母さんの声とか、ぬくもりというのは、この世界での唯一の道標になるのですよね。

そんな「これ、知ってる!」という道標を支えにして、誕生したこの未知の世界に適応していきます。
もちろん、お父さんの声も微かには聞こえていたけれども、お母さんと比べた時に、道標となるのはやはりお母さんなのです。
なので、最初はやはりお母さんとの絆がぐっと深まることが大事。

ただ、絆を築いていくのは、お母さんだけか言ったら、決してそうではなくて、お母さんとの絆も築いた後に、お父さんとの絆もしっかり築いていくことができます。

その時に、やはりお父さんが子育ての第一線にいると言うことが必要なんですね。

お母さんを手伝うとか、お母さんに全てをお膳立てしてもらって楽なところだけやるとか、子どもが泣いたらもうお母さんに赤ちゃんを返すとかではなく、その泣いても対応する、自分も上手くいかないけど対応する、子どものことを分かろうと思って、トライ&エラーを繰り返してみることが必要なのです。

そういった子どもの反応を見ながら、「この子は、今何を求めているんだろう?」とか「これをやったら泣いちゃった。じゃあ、こうしたらどうだろうか?」という風に、子どもとコミュニケーションをとりながら、トライ&エラーを繰り返し過程で親になっていくことができるんですね。


やはり父親は、威厳をもっているべき?

そしてこのご質問にあるように、「父親が威厳を持つべきなのか」については、今お話ししてる中でも真逆だと思うんですね。

お父さんであろうと、お母さんであろうと、「子どもが何を求めてるんだろうか?」という反応を見ながら(つまりフィードバックですよね)、それをキャッチして「あ、そうか!これなら喜ぶのか」「これだとだめなのか」ということを、自分の中で試行錯誤してはじめて、子どもとの絆とか信頼関係とか愛着関係というのは生まれていくわけですよね。


子どもの年齢が大きくなってきてから、「いけないことはいけないと言わないと!」「親としての威厳を示さないと!」と思い、
「もう!それはやめなさい」と上からすごく命令するようなことを言ったり、「もういい加減にしなさい!」という風に威圧的に叱ったりということを繰り返すと、子どもは、「自分は対等に見られてないんだな」ということをどこかで感じていきます。

では、何でも子どもの言いなりになっていればいいのかと言ったら、もちろんそうではないです。
これは、お父さんだからお母さんだからではなくて、子どもに「これはしないよ」などと制限を示す時には、ただシンプルに制限を示すかかわりが絶対に必要です。

威厳を見せようと思って、怒ったりとか上から目線で言ったりとか、命令口調で言ったりしても全く効果はないのです。
言われている時は、一時期的に子どもが「しゅんっ」となっても、長い目で見た時に自分で考えて、行動する力に結びついていきません。

それだけでなく、親子の信頼関係を考えた時にも、上から目線でものを言われてるのか、
はたまた、まるで仲間のように「こういうことはダメなんだよ。でも、こういう風にしたらいいと思うよ」「やってみな!君ならできるよ」と励ましてくれるのか。
どちらを信頼する?と言ったら、絶対、後者ですよね。

親子関係も人間関係で、親子だからと言って、必ずしも良好な関係が築けるわけではありませんん。相手を思って、思いやるからこそ良好な関係を築いていくことができるのです。


家庭内の決定権も父親がもつべき?

家庭内の決定権もですけど、もちろん大人がある程度リードしていくことは必要です。
しかし、父親だけが持っている必要はないです。
家族というのは、チームなので、その中で皆平等に決定権与えられているべきだと私は思っています。
そうすることで、ジェンダーの問題だったりとか子どもと大人という地位の格差というものを、子どもが肌で感じていく。
そして、それは子どもが社会に出た時も繋がっていくんですよね。
女性をどう捉えるのか、子どもをどう捉えるのかという価値観として。

家庭というのは、生まれて最初の小さな小さな社会ですよね。
その中で経験した価値観だったり、「こういうもの」という当たり前というのは、家庭よりももっともっと大きな社会に出た時に、自分のものさしになっていくわけですよ。

女性も男性も、大人も子どもも本来、みな平等であるはずなんですね。
だからこそ、家庭はまずそれの第一歩。

家庭ではお父さんだけが決定権を持ってるのはなくて、ぜひ皆で話し合って、みんなで意見を出し合って、みんなが幸せな着地点はどこなんだろうって決めていく。
そういった話し合いをする中で、「自分はこういう話し合いに参加させてもらうに値するんだ」という自尊感情とか帰属意識ですよね。「自分はこのコミュニティの一員なんだ」という気持ちを育むことに繋がっていきます。

それだけではなくて、そういった議論の経験の中で、それぞれ意見が違う、でも、あなたの意見がダメだって否定するのではなくて、そういう意見もあるんだね。みんな違って良いし、その違う中でどこをどう認め合っていくのかということの経験にもなっていくと思うのです。

お父さんだけが、一番高いところに立っていて、他の家族は従うという構造ではなく、みな同じところに立って、対等に話し合い、みんなで決めていく。
そんな関係性が必要なのではないかと思います。


まとめ

父親には、威厳が大事と思いがちなんですけど、「威厳」と「一貫性をもったかかわり」を混同させてはいけない。

ダメなことはダメだという一貫性を持ったかかわりは、絶対に必要です。
ただそれは、「威厳」とは違うのです。
一方的に怒ったりとか、威圧的に子どもを従わせたりとか押さえつけたりする行動に繋がってしまうのではなくて、愛と一貫性のあるかかわり、これが絶対的に重要になってきます。

本日は、父親について話させていただきました。
ただ、これは父親だからこれが大事ということではなくて、子どもの育ちにおいてとても重要なことだと思っています。
参考にしていただければ嬉しいです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。


このnoteは、音声メディアVoicyの2020/10/16配信「#294 父親は威厳があった方がいい?」の音源をもとに、作成したものです。
Voicyでは毎朝5時より配信を行っています。リスナーの皆様からいただいた子育てに関するご質問に放送でお答えしたり、子ども・子育て・教育・家族のあり方についてなど、私の考えをお話しています。
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