「“できること”を着実に一歩ずつ。高校生が中心になって進めるプロジェクト」|モンテディオ山形SDGsコーナー体験記
4月2日(日)、水戸ホーリーホック戦。晴天に恵まれ、たくさんの方がスタジアムに集まりました。SDGsコーナーでは、今シーズン毎回実施されるキックターゲットをはじめ、3種目のスポーツ体験が行われるなど、にぎわいを見せました。
長年注目を集めてきた「山形方式」の地域主体型ボランティア
今回初めてボランティアに参加したのは、ボランティアサークル「nicoこえ」に所属している高校生や大学生の12人です。このサークルは、山形県青年の家(天童市)がコーディネートしていて、若者同士の対話や主体的なアクションを重視したボランティア活動を推進しています。
山形県内には、市町村や地域の人たちによって運営され、生徒や学生が学校の枠を超えて集まり活動しているボランティアサークルが数多く存在しています。中には50年近く活動をしている団体もあるそうです。このような地域主体のボランティアの取り組みは、他県にはあまり例がなく「山形方式」として注目され、「YYボランティア(やまがたヤングボランティア)」の愛称で親しまれてきました。「nicoこえ」も、学校の枠にはとらわれずにメンバーを集め、昨年7月17日から活動をスタートしました。当初は、高校生以上の生徒と学生で発足しましたが、今年3月からは中学生もメンバーに加わっています。
今回、「nicoこえ」のメンバーは、午前中、ユニバーサルスポーツ体験コーナーのスタッフを中心に担当。この日の同コーナーでは、これまでに何度も登場し毎回人気を集めるサッカーとビリヤードを融合した競技「スヌークボール」や、フィンランド発祥の「モルック」、SDGsマークを使った「キックターゲット」が行われました。春休み中の小学生の参加も多く、ボランティアの「お兄さん」や「お姉さん」と楽しく遊べたようで、笑顔の絶えない空間になりました。
「私にも何かできることは?」、仲間たちと行動に移した高校生
午後から、「nicoこえ」の一部のメンバーらは、スタジアムと同じ敷地内にある総合体育館の廊下で「山形レモネードスタンドプロジェクト」を実施しました。アメリカ発の同プロジェクトは、レモネードを販売し売り上げを小児がん患者の支援のために寄付をするもの。活動を始めたのは現在、山形市内の高校に通う平田寧々さんです。自身が小学生の頃に小児がんを患った経験から、「何かできることはないだろうか?」と山形でプロジェクトを立ち上げました。
「今日は、これまでで一番の反響です。私たちの活動をまとめたリーフレットをもらってくれたり、掲示しているポスターを読んでくれたり、活動自体に関心を持ってくれる人も多くてうれしいです」と平田さんは笑顔で話してくれました。
この日は、SDGsコーナーのスタッフと談笑するサポーターの方の姿も多く見られました。同コーナーの設置は3年目となりますが、SDGsブースもユニバーサルスポーツコーナーも、スタッフの顔ぶれはほぼ変わらず、友達に会いにくるような感覚で立ち寄られる方もいらっしゃいます。
近年、テレビや雑誌でもよく聞くようになったSDGsですが、その内容について知っている方はまだまだ多くはありません。まずはSDGsで掲げている目標を知っていただき、県内外の企業が達成するためにどのような取り組みを進めているのか、興味をもってもらうことが大切だと思います。
SDGsブースには、企業や自治体、NPOなどのさまざまな資料も設置していますので、気軽に訪れていただければうれしいです。
2023モンテディオ山形SDGsコーナー体験記 vol.2
2023/4/2(Sun)
第7節
vs 水戸ホーリーホック
ライター
松田 陽
●SDGsパートナー