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馬場正尊『だから、僕らはこの働き方を選んだ』を読むべき理由

あなたはこの本を読むことで、働き方について感じているモヤモヤが綺麗にに言語化されている文章に出会うことができます。

以下に印象に残った言葉をまとめました。本書を気に入ったら一番下のAmazonのリンクから飛んでポチってください。

p.22 「安定して先が見えるのも不安、人生の先が見えないのも不安、同じ不安ならやりたいことをストレートにやった方がいい。」そう思ったのを覚えている。

この本は2011年に書かれたものですが、約10年が経過してより不確実性がましている現代だからこそ共感を生み、輝いて見える一文ではないでしょうか。

p.41 また、誰かにとって価値のある空間をつくっても、それがそれを求める人に届かなければ、その価値は浮かばれない。そして退屈な最大公約数のようなマンションばかりができていってしまう。

「最大公約数のようなマンション」、これほど言い得て妙な表現はないとおもいます。日本人のライフスタイルが多様化している中、住宅に求める要件が最大公約数のような住宅では抱えきれなくなってきています。

p.115 会議にしても同じである。営業アイデア定例、アツい物件会議といったことをいろいろ思いついてやってみる。だが、段々と欠席者が多くなってしまうようなものは、そもそも会議のコンセプトが「はまっていない」わけで、そう気づいたら、やめる。続かない理由や、変化していくことをいかに受け入れるかが重要になる。

エラーを恐れずに導入して、形骸化したものはしっかりと切り捨てていける風土を持った組織が強いことはマネジメント分野でも繰り返し説かれています。中沢康彦『星野リゾートの教科書』で詳細に述べられているので気になる方はご一読ください。

p.131 全員が東京R不動産の現在から未来について、自分自身の問題としてとらえてその場に臨んでいる姿勢がしっかりと伝わってきた。なにしろ生活がかかっているのだ。個人の稼ぎを追求するためには東京R不動産が顧客にとって常に魅力的な存在である必要がある。そう、この集団では個人と会社の利害が完全に一致している。

ダニエル・ピンク氏が提唱するフリーエージェントシステム最大の利点は個人と会社の利害が一致することにあります。大企業病に蝕まれつつある日本の中小企業には同氏の提唱するシステムを部分的にでも導入してみる精神が必要なのではないかと思います。

p.140 合理的なことなんて目的ではないのであって、非合理的な喜びのための時間やお金を確保するために、人はより効率のいい手段をつくっているように思う。マジメに時間やお金を節約して、そうして合理化ばかりしているうちに死んでしまったら、まったく意味がないのだから。

時短術など合理的なやり方を身につける快感に囚われている自分に気がつくことができた一節です。にもかかわらず、一日を振り返ったときにしっかり非合理的なことをしたか確認して生きていきたいと考えてしまう合理的な自分にも気がついて笑ってしまいました。

p.178 そもそも一生安心できるポジションなんてない。最大の安心は自分が世の中に価値を生み出せる人間であることだと思う。そのためにはがんばらないといけないし、そのためにやる気のある状態をキープしないときつい。

名言マシーンか、と言いたくなるような共感を生むフレーズの嵐ですね。いつも働き方について感じていたモヤモヤが綺麗に言語化されている文章に出会えて感動したのでご紹介させていただきました。

引用は以上です。読みたい気持ちになっていただけたでしょうか?
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