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沖縄ムーンビーチ4/鬼軍曹

5日目になると、風はどんどんあがり、4.4overとなった。
この浜にはプロのウインドサーファーのSさんと言う方がいる。
沖縄の海をこよなく愛し、この浜の守り神である。 少しでも海を汚そうものなら、とたんに雷が落ちる。
実は我々もくわえたばこをしていて、しかられてしまった。
しかし、海を愛するが故の愛の鞭と解釈している。
彼の厳しさを象徴し「鬼軍曹」と呼ばせていただいていました。(すいません・・・)
彼の厳しさはとっても・・・すごい! 「沖縄君」と「筋肉君」は「鬼軍曹」の地獄の特訓に参加していた。
見ていて、涙が出るほどしごかれていた。

風が吹くと「のっしのっし」と登場し、セイルサイズを指示する。
我々は4.4をチョイスしoverなのだが、「沖縄君」に指示したのは6.2であった・・・トホホ。
当然ゲロゲロオーバー!ウインドサーフィンというのは、 とてつもなくオーバーになると、
セイルを開き風上に進路を変更し、 逃げることができる。
しかし「鬼軍曹」はけっしてそれを許さない。
「沖縄君」の風上にぴったりと併走し、絶対上にはあがれない!
少しでもセイルを開こうものなら、鋭い眼光でにらまれる。
すっかりへたばった「沖縄君」と「筋肉君」・・・ 浜にふらふらとあがると
土左衛門のように、ドタッと倒れてしまった。
そこへ「鬼軍曹」があがってきて、「よし、3分休憩だ!!」と告げると、 のっしのっしと去っていったが、
5分ほどするとまた登場し、 さっきのセイリングについて、厳しいポイントチェックが始まる。
「海面が荒れてるからって、セイルを開くな。
前足が曲がっているから海面の 凹凸を拾ってしまうんだ!!腕ものばせ!・・・
おっと休ませすぎた、行くぞ!!」 彼らに拒否権はない。
「鬼軍曹」に続いて浜を後にした・・・。

う__ん・・・きっと今度あう頃にはすごい人になっているに違いない!
木の陰からそっと見守る我が輩であった。

アジアのビーチを中心に、ウインドサーフィントリップで世界をめぐる。