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冬の甘みを堪能する新しい常夜鍋「とろみ鍋」

この記事はcakesに2022年2月12日に掲載されたものです。

cakes読者のみなさま、こんにちは。

底冷えするほど寒いからこそ、おいしくなる冬野菜。「うー、寒っ」と呟きながらじっと耐えたかのようなくしゅくしゅの葉は、寒さを甘みと厚みに変えて貫禄十分。風貌に頼りがいすら感じます。そんなちぢみほうれん草を堪能したい日に、我が家で作るのが「とろみ鍋」。特に寒い日は、待ってましたとばかりに鍋を出します。

一緒に煮る豚肉に塩と片栗粉をまぶし、昆布だしに日本酒をたっぷり加えた出汁で煮ます。すると出汁に片栗粉がほどよく溶けて、全体にとろみがつく。このまろやかな出汁の口当たりが、なんともやさしいクッションのようです。しかも、粉をまとった肉は、口当たりがつるんとして柔らかい。日本酒をたっぷり、というのも大事なポイント。日本酒はうま味成分たっぷりで肉や野菜の臭みも消してくれるから、鍋の出汁に入れない手はないのです。

ほうれん草と豚肉の組み合わせは常夜鍋と呼ばれますが、我が家は肉にとろみをつけるようになってから、とろみ鍋と呼んでいます。出汁ごと楽しむ鍋なので、ポン酢は要りません。各自の器に出汁を注いで好みで塩を足したり、あるいは柚子胡椒を溶かしたりして味を調え、汁ごといただきます。黒こしょうをたっぷり挽くのもあり。そしてこの鍋には、シュワっと微発泡で爽やかなポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデの白を。このワインの軽やかさや爽やかさが、鍋によく合います。最近日本でカジュアルな「猫缶」がデビューしたので、ご紹介します。

では、パパッと作っていきましょう。

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