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起業、海外開発拠点立ち上げを経て、45歳でモノタロウのEM職を選択した理由

大手SIerへの新卒入社、スタートアップの起業、プロダクト開発、ベトナムやフィリピンでの海外開発拠点の立ち上げなど、さまざまなキャリアを重ねて、40歳代半ばでモノタロウ にエンジニアリングマネージャとして転職した上野さんにオンラインインタビューしました。

上野誠一(Seiichi Ueno 45歳 取材時)
2020年11月にモノタロウ に入社
ECシステムエンジニアリング部門 EC基盤グループマネージャー兼アーキテクチャチームリーダー(東京・赤坂オフィス)

主な役回りは、ECサイト基盤や機械学習のプロジェクトマネジメント、開発計画の策定や採用などのアーキテクチャーチームのリード。

趣味はギターで、中学生の頃からロック好き。最近は自宅のプロジェクターを120インチサイズに買い替えたり、IoT化にもこだわって照明や鍵などをスマホでコントロールしたり、位置情報と連動させて自動化している。

Q. モノタロウに転職するまでの経歴は?

私が小学生の頃に初代ファミコンが大流行していました。しかし、ファミコンは買い与えてもらえず替わりに、エンジニアだった父親と先進的な家庭方針で、自分でプログラミングしてゲームが作れるMSXというパソコンを代わりに買ってもらいました。中学生になってからはCGや音楽を作るようになり、大学でもコンピュータについて学べる情報システム系の学科に進みました。

新卒入社したSIerでさまざまな業種業態のクライアントのITプロジェクトに関わり、20代後半まで勤めました。英語ができたらITの世界でもっとチャンスが広がるんじゃないかと思い、退職後にオーストラリアへ1年間の語学留学をしに旅立ちました。そして帰国後には、知人から紹介された外国人社長が日本で携帯のビジネスをやりたい、ということで3人でオフィスもない状態から会社を立ち上げました。がんばって7年程は続けたのですが、経営がうまくいかなくなり、このままでは生活も傾いてしまうという状況になりスタートアップから転職をしました。次は地図情報を提供する企業で、GIS(地理情報システム)を活用したカーナビプロジェクトを担当しました。ベトナムなど海外の開発拠点の立ち上げにも携わり、留学で身に付けた語学がここでも助けになりました。

4年間ほどの勤務の後に、フィリピン・マニラに開発拠点を立ち上げ中の会社に、これまでの経験を活かせると思い転職しました。そこでは、デジタルアセットマネージメントといって広告や印刷出版向けにコンテンツ管理のウェブサービスを提供しており、そのプロダクト開発に関わるマネジメントを担当しました。メンバーの半分は現地のフィリピン人メンバー、残り半分は東京での開発体制として整え、私自身も年間の1/4ぐらいは海外出張する生活が2,3年程続いていました。

しかし、2020年になりコロナ禍の影響でフィリピンの開発拠点へ出張も出来なくなり、私としてはスタートから携わっていて思い入れがあったので今後も尽力したい気持ちが強かったのですが、会社としては、新規でエンジニアリングに投資できない状態となっていました。

上野さん①

Q.モノタロウに転職したきっかけは?

事業へのコロナの影響に加え、個人としても年齢が45歳になったことも次の転職を考える大きな動機となりました。これまでしてきたさまざまな経験から、社員数が何万人単位の大企業でやれること、一方、スタートアップやベンチャーだからこそやれることなど、色々と検討をしました。結果としてモノタロウへの転職を決断した理由は、急成長する企業で東証一部上場でありながら、東京オフィスは新規立ち上げに近い状況であり、新しいことにチャレンジすることができると思いました。なかなか上場企業の東京進出に立ち会える機会はないので、今が好機ではないかと感じたからです。

転職活動を本格的に始めたのは2020年6月になってからです。登録していた転職サイト経由のオファーで、大手ECや運送系大手のシステム会社、アパレル系ECサイト、GISの専門ベンチャーなどにお声がけをいただきカジュアル面談でお話を伺いました。
そんな中、モノタロウと初めてコンタクトをとったきっかけは、エージェントから宝くじに当たる確率でしか来ないと噂されているレアなオファーが届いたことです。当初はオファー元の社名も開示されていませんでしたが、紹介文面を見てモノタロウではないかと予想して、そのオファーを受けてみようと思いました。

モノタロウの一次面接では、当時はエンジニアリングマネージャーで現在はECシステムエンジニアリング部門の部門長となった普川さんとお話をしました。奇遇なことに、普川さんは私が前職で担当していたデジタルアセットマネジージメントのプロダクトのユーザーだったので、その開発で苦労したことなどについて質問を受けました。二次面接は、CTOの久保さんと行い、「普川さんと協力しながら、東京・赤坂の拠点を大きく成長させて欲しい」というような意向を話してもらいました。私からは、これまで手がけてきた海外のエンジニアリング拠点の立ち上げや運営の経験を活かして役に立てるのではないかとお伝えしました。

Q. いま担当している業務はどんなものですか?

モノタロウのエンジリアリングマネージャとしての私の役回りは大きく3つあります。以前のインタビューに登場した藤本洋一さんも一緒に取り組んでいます。

① 新サーチ基盤の構築プロジェクトのPM
モノタロウのECサイトのシステムでは、倉庫在庫、注文状況などとマーケティングのリアルタイムニーズに応えながら現在1800万点もの膨大な数の商品を捌いています。今後、これ以上に商品点数とトランザクションが伸びていくとシステム基盤が耐えられなくなる状況が予測されます。これまではAmazon AWSを利用してきましたが、これを機にGoogle Cloud Platformに載せ替えました。近い将来の更なる商品点数拡大に耐えながら、顧客の利便性を拡張していくためのECシステム再構築のプロジェクトマネージメントをしています。中長期の取り組みの中で商品検索機能の改善を第一弾として取り組んでいて、それが佳境に入っておりTry and Errorを重ねながら性能検証を進めています。

② Real Time Personalization プロジェクトのPM
こちらのプロジェクトは、ユーザーがECサイトの検索窓で、「マスク」と入力した際に「消毒液」といったように関連する商品を表示させて購入促進をする取り組みです。現時点でも過去に閲覧した商品の関連商品はレコメンドされますが、これからモノタロウで実現しようとしているのは、「ユーザーがまだ見てもないけど、これも買いたいんじゃないか」というところを推測することです。これはユーザーが1つ前のページではどの商品を閲覧していたか、など1分1秒前の”行動履歴を機械学習してレコメンドすべき商品を算出してリアルタイムに表示する仕組み”を構築する取り組みであり、私はこちらのプロジェクトマネージメントもしています。

③ アーキテクチャチームのリード
IT業界全般に言えることですが、市場やテクノロジーの変化が激しいので5年や10年の長期プランは立てにくくなっています。特にモノタロウはスピードを重視している会社なので、システム全般のロードマップを3年くらい先で見ています。そのために他部署の方々と社内横断的にシステムアーキテクトについての検討を進めたり、これから将来に必要となってくるエンジニア人材の採用施策の支援など組織作りを進めるための活動にも関わっています。

上野さん③

Q. モノタロウのエンジニアリングの強さの秘密はどこにあると思いますか?

一つは、モノタロウではユーザーの利便性を高めるために、実環境でのABテストによる検証を常に繰り返しています。パターンAとBにユーザーのアクセスを振り分けて、どちらの方が売上が良いか、アクセス数が増えるか、などを比較して、常に最良の選択肢を選んでいく形で進めています。ECシステムの再構築においてもこの方法をとっていて、開発した環境や機能を一部のユーザーにのみアクセスして先行利用してもらい、性能が十分に出ているか、使いやすい仕組みになっているかなどを検証しています。

モノタロウに転職して驚いたことは、この小さな検証を徹底的に積み重ねているということです。数年後を見据えて小さな選択を常に繰り返して構築しているイメージです。モノタロウのエンジニア達の、この姿勢が、売上などにつながっており、企業として何年も継続して成長できている要因になっているのは、間違いないです。この結果から日本一熱心に取り組んでいるといっても過言ではないと思っています。

そして、それが実現できているポイントは、仕組みではなく組織にあると感じています。他の大手EC企業は組織の規模もエンジニアの人数も多く、それらと比較するとモノタロウは規模は小さいのですが、チームや個人が任されている裁量は大きく、結果として機動力が高いのです。語弊があるかもしれませんがモノタロウが手頃な規模感の組織なので、徹底した検証の積み重ねが進めやすい環境になっています。

もう一つのモノタロウの強さの秘密は、部署間を横断的にまたがったプロジェクト推進が効果的に実現できていることです。例えば私たちEC基盤グループの他に、EC開発グループという現状のECサイトの運用開発を担当している部隊があります。私たちEC基盤グループは、EC開発グループが開発しやすい環境を基盤として整え、EC開発グループはデータマーケティング部門が企画した施策の要望を受けて、カスタマイズ開発をしてECサイトをブラッシュアップしています。

モノタロウには「プロデューサー制」という仕組みがあり、これがうまく機能しています。プロジェクトを一つの部署内で完結させるのではなく、部署間を横断的にまたがってプロジェクトを俯瞰するプロデューサーのチームがデータマーケティング部門の内にあります。プロジェクトの内容に応じてプロデューサーの全体指揮の下で、デザイナーや機械学習など必要となるメンバーを他のさまざまな部署からアサインします。そして、一つのプロジェクトとして企画自体が動くことで、部署間の組織の間隙を埋めています。マネジメントする人がいかに、部署の間に落ちてしまいがちな問題を拾えるか、監視/管理して改善策が実行できるか、という点にプロジェクトの成功がかかっていると思いますが「プロデューサー制」が絵空事ではなく実際に機能していて、有効な成果に繋がっていることはすごいことです。

また、現代のITプロジェクトでは、どの会社においても失敗するのはよくあることです。大切なのは、小さな失敗をしてもクヨクヨしている場合ではなくて、その失敗のもとを見つけた時に、どう対応、改善していくかであって、そこで失敗した人を責めたところで何も生まれません。そういった土壌の文化もモノタロウのエンジニアリング部門の強さかもしれません。

Q. モノタロウへの転職を検討している人に伝えたいことは?

現在のコロナ禍でも、リモートで社内のさまざまな部署の担当者とコミュニケーションしながらプロジェクトを進めることが実現できています。実際に顔を合わせたこともない人もいるので大変ではありますが、それはお互い様です。私が入社した以降でも、モノタロウの社員数はものすごく増えているので、「リモートで、はじめまして」でも驚かない状況になっています。2021年4月には、中途で10数名、新卒で30名、と合わせて40名ぐらいが一気に増えました。これは、モノタロウ全体の社員約500名に対して8%の割合で増えていることになります。

私がモノタロウに転職して感じたことは社内には個性豊かな人が多いということです。コロナ以前からロケーションが東京と大阪で離れていてリモートが当たり前だったりフィリピンや中国出身の外国人のメンバーも多く、コミュニケーションの取り方一つをとっても、多様性に富んでいると感じています。若手メンバーもとても優秀で、技術に対する探究心が高く、勉強熱心で、前向きなところを感じることが多いです。

私は現在45歳で、東京拠点ではほぼ最年長ですが、最近のモノタロウへのエンジニアリングマネージャーの中途入社は、30歳代半ばから後半ぐらいが多い印象です。コロナ禍でもモノタロウは順調に事業拡大していて、これに伴い採用活動も積極的に行なっています。

これから入社を検討される方へは、「社会が混迷しているタイミングでの転職に躊躇する方も多いかもしれませんが、私のようなこんなおじさんでもなんとかやっていけますから(笑)」とお伝えしたいです。

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