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モノタロウで年40%増の急成長事業を支えるEMが語る、チームビルディングの極意とは

※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職等は取材時点のものを掲載しております。

モノタロウには、他社で長年培ってきた開発やマネジメント経験を活かして活躍している社員が大勢います。今回インタビューした、購買ソリューショングループでエンジニアリングマネージャー(EM)を務める森脇さんもその一人です。前職の大手通信会社で電子書籍サービスをヒットさせた経験もある森脇さんに、次のフィールドとしてモノタロウを選んだ理由や、モノタロウでも特に近年急成長している事業を運営するEMとしてチームづくりで意識していることなどを聞きました。

CTOから直接聞いたデータドリブン文化に惹かれて

ーーこれまでの経歴について教えてください。

新卒でNTT西日本に入社し、新規サービス開発や法人営業など幅広い業務を担当しました。なかでも大きな経験となったのが、グループ会社出向時に手がけた電子書籍サービスの企画・開発です。最初の企画は私と同期の2人で行い、リリース後は新機能開発、データ分析基盤構築、システム刷新など各種プロジェクトを牽引。約10年に渡ってサービスが大きく成長していくのを伴走しました。

電子書籍サービスの各種開発をはじめ、法人営業案件(基幹システム開発やネットワークシステム開発)など多数のプロジェクトにてプロジェクトマネージャーを務め、徐々に組織マネジメントやピープルマネジメントに軸足を移していきました。2018年にモノタロウに転職した後は、EC開発グループでBtoB系システムの運用、開発を担当し、2020年1月からはエンジニアリングマネージャーとして、システムと組織の強化に注力しています。

ーー電子書籍サービスの立ち上げでは、どんな点に苦労しましたか?

新規サービスは少ない予算で立ち上げて、ビジネスの拡大に応じて、人員も予算も増やしていきます。ただ、サービスがどのくらいのペースで大きくなるかはなかなか見通せません。当時、私たちはユーザーが1万人くらいになったら、いったんシステムを作り直そうと考えていましたが、あまりの急成長でサービスを止めることができなかったんです。

なんとか延命措置を続けているうちに10万人を突破してしまって、もう限界だと。そこでシステムのリプレイスに取り組んだのですが、切り替えた瞬間、思ったより負荷が高くてサービスが動かない事態が起きました。そこで2、3ヶ月の猶予をもらい修正してもう一度リリースしたのですが、その間は生きてきたなかで一番働いた時期でしたね(笑)。

最も大変であり、最も自分が成長できた期間でした。自分でゼロからサービスを立ち上げて育てていくのは一筋縄ではいかないことも多かったですが、とても面白く、貴重な経験になりました。

ーーそこから転職を決意したのは、なぜでしょうか?

前職はジョブローテーションで定期的な異動があったのですが、1つのビジネス、サービスに長期間関わりたいという思いが強くなっていきました。やはり電子書籍サービスをゼロから育てた経験から、サービスに対する愛情を強く感じていたのも大きいと思います。異動があって、このサービスから離れなければいけないのは非常につらかった。だからこそサービスの成長に長く寄り添い、自分自身も一緒に成長していくことを望むようになりました。

そんななか、関西にモノタロウという会社があるのを知って興味を引かれました。モノタロウは間接資材のEC事業という1つのビジネスを20年、綺麗な曲線を描いて成長させています。これが1つのビジネスにじっくり関わっていきたいという自分の思いとリンクしたんです。さらに、ここまで一つの事業で成長し続けている裏側を知りたいという好奇心もあり、モノタロウの採用を受けてみようと決意しました。

ーーモノタロウに入社した最大の決め手は何でしたか?

面接官だった現副社長/(当時CTO)の久保との面接が決め手になりました。当初1時間の予定が、話込むうちに2〜3時間も経っていて。真摯に向き合って話をしてくださるなかで「久保さんと一緒にこの会社で働き、更なるビジネス成長に貢献したい」と完全に心を掴まれましたね。

参考記事:

特に印象に残ったのが、ABテストのお話です。当時からモノタロウはデータドリブンを掲げており、データの重要性を全社的に理解して取り組んでいるというのは大きな魅力でした。

ただデータを見るといってもどうしても結果論になりがちで、元々伸びる予定だったのか、新しい施策によって伸びたのかがいまいち分からない、というケースがよくあります。しかし、モノタロウでは必ずABテストを実施し、施策や改善の実施前後の状態で各種データを比較、検証します。たとえ多くのコストをかけていたとしても、ABテストの結果が振るわなければ元の状態に戻す、と聞いて大きな衝撃を受けました。

※補足
ABテストは、改善や新機能を導入する前の状態:A、導入後の状態:Bを併存させ、トラフィックを半々等に分けてユーザの行動データを取得します。各種データの結果を分析し、結果が悪ければAの状態に戻すこととなります。当然良ければBの状態を100%にします。

「データドリブンの会社です」と謳っている企業は多いと思いますが、リアルな話を聞けたことで「本当の意味でデータドリブンが文化として根付いているんだ」と感じられましたね。

年40%増の急成長事業をシステムで支える

ーーモノタロウに惹かれて転職を決めて、入社後にギャップは感じませんでしたか?

良い意味でのギャップはありました。定められている行動規範がしっかりと根付いている会社だということがとても印象的でしたね。特に「他者への敬意」「傾聴」という文化が現場から経営層まで社員一人ひとりに浸透していると感じます。何か障害が起こった時に、例え人為ミスに起因する事象であったとしても個人のせいにせず、仕組みで解決しようとする文化は素晴らしいと思います。

ーーその他に感じるモノタロウのカルチャーはありますか?

評論家が少なく、建設的な議論がしやすいと感じています。トラブルや問題が起こった時に「これがダメだ」「こうあるべきだ」というのは誰でも言えるんですよね。

モノタロウではこういった評論家的発言をするメンバーが少なく、皆が自分事として、どうすれば改善できるか、どのように仕組み化すれば再発防止できるかといった建設的議論が自然発生的に行われます。場合によっては「現状は仕方ない」として受容するケースもありますが、「ダメだよ」という問題の指摘で終わらないとても良い文化だと思います

ーー森脇さんが現在グループ長を務める購買ソリューショングループの役割と具体的な取り組みについて教えてください。

急激に拡大する購買管理システム事業(大企業連携)をシステム面で支え、さらなる成長加速に貢献することがグループの役割です。大企業では各資材を調達する購買活動において、価格や品質、納期を管理する購買システムを活用しているケースが多く、そのシステムには複数のサプライヤーが連携されています。グループでは、モノタロウをサプライヤーとして新規契約いただく大手企業の購買システムの連携対応の開発や各種システムの運用・保守を行っています。この事業は年40%成長と予想を大きく上回るスピードで拡大しているところです。

参照:2021年12月期決算発表資料

2021年5月に私は購買ソリューショングループ長となり、まずはシステムと組織が抱える課題の見える化と組織力強化からスタートしました。急激な成長によってシステム・組織が追いついていないという多くの課題があったためです。システム面、組織面で抱える課題を洗い出し、更なる成長の足枷となりかねない項目に絞り、具体的状態とリスク、対応方針を整理しました。これを事業部門をはじめ関係各署の理解を得るとともに協力を頂き、約半年間は組織力強化を含め、各種改善と足場強化に注力してきました。

現在は組織体制を大きく拡大、チーム体制も再編し、頼れる仲間とともに、「守り」(技術的負債の解消によるシステム安定化や業務改善による生産性向上)を固めつつ、「攻め」(新規連携の開発力拡大やサービス利便性向上による更なるビジネス拡大)に転じているところです。

信頼関係を築くことが、チームづくりの第一歩

ーー森脇さんはエンジニアリングマネージャーとして、モノタロウ随一のチームビルディング力を発揮していると伺いました。チームを作るうえで大事にしているポイントを教えてください。

本当にスキルが高く優秀なメンバーに恵まれているので、その頼れるメンバーがより力を発揮できる環境をいかに作れるかが私の仕事だと思っています。まず大切なのは、信頼関係を築くこと。役職どうこうではなく、森脇という人間を信頼してほしい。そのためにはまず自分から皆を信頼し頼るとともに、誠実な行動を心がけ、皆に信頼してもらえるように努力しています。信頼関係を結ぶことがチームづくりの第一歩だと考えています。

そのうえで、リーダーとして大きな方向性、目指すべきビジョンを打ち出すことも大事です。メンバーに意見を聞きながら、皆が納得感を持って取り組めるビジョンを定め、各チームのミッションを明確化します。すると、具体的な活動はチームに任せていますが、皆が自発的に動いてくれるようになるんですね。私自身はサポーターとして、各メンバーが目指していることを把握し、個人と組織がともに成長できるような環境を作ることに徹しています。

メンバーの業務遂行にあたっては、目標達成の妨げとなるブロッカーの撤去にも努めています。メンバーがここでつまずきそうだなというブロッカーを見つけ、自分が撤去するべきなら自分で撤去しますし、メンバーと一緒になってブロッカーを排除した方がいいケースは一緒に撤去する。マネージャーとして、このようなことを意識しています。

ーー最後に、モノタロウへの転職を考えている方に向けて、メッセージをお願いします。

大きく成長しているビジネスに参画して、その成長を支えていくことができるのは、とてもやりがいのある仕事です。ビジネスが大きくなれば、組織も大きくする必要があり、その組織を支える人材も非常に重要になってきます。エンジニアリングマネージャーには、組織づくりに取り組める面白みがあります。ぜひ、モノタロウのさらなる成長をともに支えていきましょう。

また、エンジニアの皆さんには年次関係なくチャレンジできる環境がある会社だということを知っていただきたいです。「傾聴」という文化が浸透していて、若手メンバーからの「これは変えた方がいいのではないか?」といった発言に経営層も耳を傾けてしっかりと聞いてくれます。意見が妥当であれば、プロジェクトとして採用されることも多々あるため、裁量を持って活躍したい人にとって最適なフィールドだと思います。ぜひモノタロウに加わって、一緒に様々なチャレンジをしていきましょう。

ーー森脇さん、ありがとうございました!

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