「会社にボルダリングクラブを」日本ツクリダス システムエンジニア 胡子勝広さん(日本ツクリダス特集2)
日本ツクリダスさんは大阪府堺市に拠点を構える町工場ですが、製造商社機能も持ち、さらにITシステムの開発販売も行う「モノづくりサービス企業」です。『5つ星の工場を目指す』という行動指針をFive Star Factoryロゴで表し、社内のあちこちに掲げておられます。
日本ツクリダス株式会社前編をご覧いただくと、工場見学の様子と代表の角野さんのインタビューがご覧になれます。
自社で使える工程管理システムを作りたい、どうせ作るなら他の会社でも使えるものを作りたい、という代表の角野さんの想いで実現した『エムネットくらうど』。その販売は当初うまく進みませんでしたが、営業の工夫により現在(2021年12月時点)では100社を超える町工場に使われるまでに成長しています。
今回は日本ツクリダス株式会社でシステム開発を担当している胡子勝広(えびすまさひろ)さんにお話をお伺いしました。
ーー胡子さんは町工場である日本ツクリダスさんにシステムエンジニアとして入社されたのですね。
はい、私はもともといろんな会社のシステム開発を受託する仕事を長年経験してきました。プログラマー、システムエンジニア、プロジェクトリーダーなどの役割としてさまざまなシステムを開発してきました。
ーーたとえばどんなシステムでしょうか?
顧客管理、受注、会計、介護保険、ホームページ、Java、HTML、Salesforce、とにかくいろんなシステムです。特に得意なのはJavaです。
ーーなぜ今回転職活動をされていたのですか?
受託開発をずっとやってきていたのですが、自社サービスの開発をやってみたいと思っていました。また、働くなら長く働ける職場を探していました。そんな中、日本ツクリダスと出会いました。
ーーどうやって日本ツクリダスを見つけたのですか?
仕事SNSで有名な「Wantedly」です。
ーーそもそも日本ツクリダスさんってWantedlyに求人を出されていたんですね。製造業では珍しいですね。
そこで日本ツクリダスを見つけたんです。Youtubeで代表の角野さんの動画がありましたので見てみたんです(編集部注:Youtubeで日本ツクリダスと検索するとたくさんの動画が出てきます)。これを見てすごくいい印象がありました。そこでWantedlyでコンタクトをとってみたんです。するといきなり代表の角野さんと面談になりました。
ーーいきなり角野さんですか?
そうなんです。そして、社員のみなさんともお会いしてみると、すごく明るい人たちなんです。さきほどオフィス見学されたと思うんですが、明るかったですよね?
ーーそうですね、笑い声が聞こえてました。
そうなんですよ。職場に笑いが絶えないんです。
ーー実際入社していかがでしたか?
すべてを楽しむこころを持つという理念があるのですが、ほんとうにその理念どおり、みなさん楽しく仕事をされていて、笑いが絶えない職場です。
ーー胡子さんが初めてのシステムエンジニアだったんでしょうか?
既に1人エンジニアが在籍していました。その後に僕が、そしてもう1人別のスタッフが入社したことで、現在は3名体制になりました。
ーー入社されて、システムについてキャッチアップはどのように進められましたか?
『エムネットくらうど』は製造業の加工者のための仕組みです。その方々にとって使いやすいものを作りたいと考えました。そのため、まず現場を見て回りたい、どういう気持ちでお使いなのか知りたい、と角野に伝えました。角野がすぐに現場に依頼してくれて、実際現場を見て回り、どのように仕事を進めているのか詳しく知ることができました。
ーー町工場の中でシステム開発する利点ですね。
そうです。すぐに現場の意見を取り入れることができるのはすごく作りやすいです。先日も私が新機能を作ってみたのですが、お昼に機能リリースし、すぐに使ってもらって、その場で「こうするともっと便利だね」とフィードバックがもらえるわけです。
ーーすごいスピードですね。
宿題もすぐ増えるわけですけどね(笑)
ーー今後どのような取り組みを進めていくご予定ですか?
ビジネス目線でどのようなシステムがもっと売れるのか考えていきたいです。競合を調べたり、価格を調べたり、世の中の動向を調べたりしたいです。そのうえで、どう差別化できるのか、を考えた上でさらに特長を出していきたいです。
ーーやはり差別化でしょうか?
はい、まだかゆいところには手が届いていない面もあると思っています。今後現場の意見も聞きながら、さらに現場が使えるシステムにしていきたいです。
ーー開発体制についてはいかがですか?
社内のチーム作りもテーマだと思っています。開発チームとして全体をレベルアップし、開発スキルを上げていかなければなりません。勉強会はすでに実施していますが、実務を通して開発スキルをさらに高めたり、役割分担を変えることでいろいろな経験をしてもらったりと、工夫していきたいと思っています。
ーーところで、名刺の裏が気になるのですが?
ボルダリングですか?
ーーいえ、カニちゃんです。どうしてカニちゃんなんですか?
胡子(エビス)だから、エビ、でエビカニ、だからカニちゃんというつながりです。でも、実は日本ツクリダスの中ではそれほどそう呼ばれてはいません(笑)
ーーボルダリングは今も続けておられるのですか?
はい、やっています。実は会社の中でボルダリングクラブみたいな活動をしていまして、社員でときどき近くのボルダリング場に行ってやっているんですよ。
ーー会社の方々とですか?
(広報担当の方)私も一緒にボルダリング行ったんです。胡子さんすごいんですよ。逆斜面みたいなところもぐんぐんのぼっていっちゃうんですよ!
ーーいいですね!ぜひ日本ツクリダスのボルダリングクラブ、活動続けてくださいね!
日本ツクリダス株式会社
所在地:大阪府堺市南区豊田1540番地2
代表取締役 :角野嘉一
会社HP:https://www.netkojo.jp/
エムネットくらうど:https://www.netkojo.jp/service/m-net
編集後記
「職場に笑いが絶えないんです」という胡子さんの言葉はそのとおりでした。編集部が取材中もあちこちで笑いが起きていましたし、取材中も広報の方々含めて何度も大笑いになっていました。
町工場にシステムエンジニアの方が中途入社するというのはいささか難しい面もあるのかなと推測していたのですが、その推測は杞憂でした。
日本ツクリダスさんの工場見学の様子と代表角野さんへのインタビュー記事も是非ご覧ください。