聞かれても困る

　私はたまに鉄道の写真の撮影の練習に行く。コンデジを使う事が多い。
　本来ならはやく「本番」として色々撮りに行きたい所だが、まだその状況ではない。これはメンタルの問題でもある。

　うちの近所の東海道線だと、練習にいいのが踊り子号と貨物列車だ。どう切り取ったらいいかとか考えながら撮影をする。

　撮影の練習をしていて困るのが「何か来るんですか」と言われる事だ。知らないってば。できればほっといてほしい。踏切のない所でいきなり列車が現れた場合の事を考えて練習しているのに、これでは集中できない。
　あと「踊り子号を撮ってる」とか言うと、「それは珍しいんですか」とか言われる。珍しくなる前に先手を打って撮影してるんだが、そういう事を説明するのは面倒である。

　ただ、「鉄道の写真を撮っているやつがいるという事は、何か来る」という認識の人がいて困るというのは聞いた事がある。

　前に大井川鉄道の沿線でカメラを下げていたら、「何時に来ますか？」と言われた事があった。次の狙っていたＳＬ列車の時刻を言うと、「この時計の針がここに来たらトーマスが来るって」と子供に説明し始めたので慌てた。トーマスなんていつ来るか知らないし、来ても撮らないってば。

　だいたいカメラ下げた人間が何人もいても何も来ない場合もあるし、偶然人数が多くなる事もよくある話なんだが。