大原で何が起こったか

 ユニバース出版社からかつて出た「にっぽん宇宙人白書」には、なかなか興味深い事例がいくつも現地調査されて載っている。日本のUFO事件に関する重要な1次資料と言えるだろう。今回はその中の一つを紹介しよう。

 1974年、京都・大原に住む河上むつさんは、深夜、山鳴りの音に驚いて外に飛び出し、その帰りに庭を見たところ、そこに異様な「小人」の姿を見る。しかもそれは「飛行物体」を伴っていた。まとめると次のようになる。

目撃者:京都・大原で旅館「紫雲」を営む河上むつさん
目撃の年月日時:1974年5月15日 午前1時頃
目撃場所:むつさんの家の庭
現れた「搭乗者」の姿:身長30~40センチの小人。白い固まりのようで後ろにプロパンガスのような炎を出す。
とった行動:砂利の上空10センチほどで男性が立小便するような姿で揺れる。白い光を目撃者の顔面にあびせる(目に痛みを感じる…この後むつさんは子供の水中メガネで保護してまた家から出てくる)。
現れた「飛行物体」の姿:むつさんが再び庭に出て目撃。まばゆい光を放つ棒状。長さ2m、幅20センチほど。100mも離れていない上空に見えた。

 1970年代と言う事で、まだまだ独自の特徴を備えているような感じも受ける。

 しかしこれだけで事件は終わらない。かねてより交通事故の後遺症で頭や手足の痛みに悩まされていたむつさんだったが、それが事件の後、しばらくしてすっかり良くなってしまったというのだ。

 こういった例はフランスも起きている。戦争後遺症に悩んだ「X博士」が二機の「円盤」に遭遇。そこから出た光線を浴びた後、痛みが無くなってしまったと言うものだ(この事件はかのジャック・ヴァレが調査している)。

 さらにまた奇妙な物体がむつさんの所には現れている。それも何度も。

目撃の年月日:1974年7月末の晩
目撃場所:むつさんの家の庭
現れた「飛行物体」の形状:「座布団をひねくったカタチ」の泡状
とった行動:鍋に入れて火にかけたかぼちゃをすっかり灰にしてしまう。匂いもしない。灰を手に取ると紫色に変色。
※この鍋はその後「アメリカの有名な博士」なる人物に持って行かれ、写真しか残っていないという。

 なんとむつさんの所には「MIB」が来ているという事ですな。かぼちゃの鍋を持っていくなんて行動も奇妙だし。

目撃者:むつさんと隣町に住むAさん
目撃の年月日:不明
目撃場所:むつさんの自宅近くの田んぼの上空
現れた「飛行物体」の姿1:ハート型の光体、周囲が赤く、内側がオレンジ色。一度消え、また現れる。
現れた「飛行物体」の姿2:上記の目撃の4分後。泡状で直径40センチほど。わずか5mの目の前に現れる。

目撃の年月日時:1974年 夏の深夜
現れた「物体」の形状1:卵型で自家用車のよう
とった行動:トラックの前輪を宙に浮かせる。別のトラックの前方も1mほど持ち上げる。
現れた「物体」の形状2:洗濯の泡のよう。むつさんの右肩に貼りついていた。
とった行動:強力な磁石のように吸いつく。むつさんが服ごと燃やすと黄色の煙を出してパチッ、パチッと燃えた。

目撃の年月日時:1975年2月 夜7時頃
目撃場所:むつさんの自宅近くの高圧線上
現れた飛行物体の形状:両手を広げたぐらいの大きさ。内側が燃えるような赤で、外がオレンジ色。
とった行動:付近を停電にし、近くを通る車のエンジンやライトも止めてしまう。

※1 矢追純一氏によると、1974年に京都・大原のゴルフ場で同じように「高圧線上の円盤」が目撃された。客とキャディが目撃し、数週間全身が痺れて寝込んだと言う。

※2 さらに翌日、カーキ色か茶色の作業服を着た2,3人の男がガイガーカウンターのような物を持ち、マイクで上空のヘリコプターと交信するのが目撃される。関西電力ではこの事件の頃には人を派遣していないという。

 またも「MIB」現る? といったところか。EM効果も見られるのは西洋的でもありますな。

目撃の年月日時:1974年頃 夜
目撃場所1:近所の阿弥陀寺
現れた「物体」の形状:白い光体
とった行動1:障子の向こうに現れ、すき焼きの鍋に火をつかせない。
目撃場所2:上記の帰途、車の左後方から迫る。
現れた「物体」の形状2:白い煙状
とった行動2:車のライトを数倍明るくしてしまう。

 このあたりは奇妙度爆発(笑)。何を考えているか判らないというのはいかにも「うちゅーじん」ですな。

 他にもある日は立命館の学生と上空を行ったり来たりする、「あたかも散歩しているような」物体を目撃したり、またある日には近所の人と3回続けて球状のピンク色の物体を自宅裏で目撃。ある冬の日などは留守なのに隣家の人が家に灯りがついているのを目撃、電気は消してあったのだが、1m程積もった外の雪が窓の幅の分、まるで熱湯をかけたように消失してしまっていたのだという。

 そしてむつさんはこんな目撃も経験している。

目撃の年月日時:1976年3月末 午前11時頃
目撃場所:むつさんの自宅玄関
現れた「人物」の姿:身長165センチぐらい。髪は茶と銀色が混じり真ん中で分けて肩までたらす。肌は小麦色でガラスのような透き通った目。服は首の所が詰襟のように高く、縫い目が無い。体にぴっちりしていて胴に幅広のベルト。朱色か茶色のような色で、靴はかかとの低い運動靴状。
とった行動:小雨の中立っているだけ。近づこうとするとどこからか「光線」が浴びせる。

※さらにその後、足跡が残っているのが発見される。それはアダムスキの目撃した(と主張する)金星人オーソンがカリフォルニアの砂漠に残したものにそっくりな物と、1965年3月2日にフロリダ州でジョン・リーブスが発見したものにそっくりな物の二種類だったという。

 靴を左右で別に履いていたのだろうか? 典型的なコンタクティタイプではあるものの、その行動は19世紀の幽霊飛行船の搭乗員のようでもある。

 まるで「UFO事件総まくり」な河上むつさん、一体何が起こっていたのだろうか?

 実はUFO関連のウェブページをやっていたうらふじさんと、この旅館に行こうと話した事もあるのだが、電話が繋がらず、実現できていない。

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