「葬式鉄」と言うのもおかしい

 久しぶりに神奈川県の渋沢まで小田急ロマンスカーを撮りに行ってきた。小田急ロマンスカー、自分達の世代だと私鉄特急でありながら絵本にも載っていて、「全国区」の人気であった。これに比肩するのは「近鉄ビスタカー」、「名鉄パノラマカー」であろう。

 その中のLSEと呼ばれる7000型が、登場した頃のリバイバル塗装で走っているのだけれど、この3月に新型車両が登場するのでどうなるのか? という事になっているようだ。
 LSE、私が小学生の頃、鉄道が好きになっていくなかで国鉄の185系と前後してデビューしているので印象深い。

 よく、鉄道に興味の無い人の言う言葉で「鉄オタってのは○○が無くなりそうになると撮るんでしょ」というのがあるが、そんな事は無い。私は、少なくとも小田急ロマンスカーは前から撮っているし、無くなりそうになっても撮らないものは沢山ある。

 これは「思い入れ」である。SLに思い入れのある人にはディーゼルとか電気機関車の時代になったら写真を撮らなくなってしまった人がいる。ただ、SLは好きなのでSLが走っている所に行って撮るというのはしている(していた?)らしい。
 あとSLマニアは海外にも「SLを見るために」行く。「ついでに電車も撮ってきて」と言うと、「君はマラソンが趣味の人に、ついでにパンを買ってきてと言うのか?」と返ってくる。
 こういう人は本当に実在するので、鉄道の事をまとめて「デンシャ」と呼ぶのは止めよう。電車は嫌いなのだ。利用はするけど「横に走るエレベーター」ぐらいの感覚だったりする。電化のせいで愛したSLが無くなったからだろう。 

 他にも「旧型国電が好きな人」とか「EF58が好きな人」とかいる。全部思い入れだ。

 こういう人達の事は悪く言えない。やっぱり自分も、国鉄時代の車両はもちろんとして、「あの頃デビューした車両」に対しては接し方が違うのだ。北総のゲンコツ電車とか、都営10−000とか、京急のだるまとか、「そろそろ年数が経っている」と思って撮りに行くことは結構ある。
 でも、どれとは言わないが、思い入れの無い車両は、無くなりそうになっても撮らないし、別に後悔もしない。

 本当に「常に無くなりそうになると撮る人」というのは多分「地元の鉄道」が好きな人で、その路線の変遷を記録しているのだと思う。それはそれでいいんだろう。

 これから先、ちょっと楽しみなのは、国鉄時代の車両が一掃された時に、いや、一掃でも無いけどあらかた無くなった時に、商業媒体が何を推しにしてくるかと言うことだ。全国区で。
 いつまでも死んだ子の歳を数えるはずもなく、ブルートレインブーム世代なんて見限ってさっさと新しい何かを見つけるに違いない。それは何か? 常に新車が出続けるはずも無い中、見つける「定番」は何なのかが楽しみなのだ。
 新幹線はその一つになっているとは思うが。

 自分は、小田急ロマンスカーは新型が出ても撮ると思う。近鉄ビスタカーは現行のもので終わりだろうし、名鉄パノラマカーも次の世代に登場するようには見えない。ましてやJR各社の特急は「L特急」ではない。

 だけど、小田急ロマンスカーは新しい車両も常に「小田急ロマンスカー」である。
 VSEもMSEも期待を裏切らない車両だった。多分GSEも同じなのではないだろうか。

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同人誌サークル「かんきゅう舎」代表。「Spファイル」「UFO手帖」参加者。台湾のオート三輪「鐵牛車」の他、ブルートレインブーム、文化的側面からの空飛ぶ円盤など研究しています。

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