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優秀な人材は海外へ【国が発展しない理由の一つ】

海外思考旺盛なモンゴル

モンゴルって
どんなイメージがありますか?

この質問をするとだいたい
”遊牧民”や”草原”といった答えが返ってきます。

たしかに今でも広大な草原で
生活する遊牧民はいらっしゃいます。

その一方で、都心部はビルや
高層マンションの建設が盛んに行われ
その風景を見ると驚かれることが多いです。

ロシアと中国に挟まれたこの国の方々は
留学する人が多かったり、
語学の習得スピードが凄まじかったり。
さらに言えば、
ある程度日本語が話せるモンゴル人は
もれなく英語もペラペラな印象です。

海外に目を向けているそんな方々と話をしていて、
よく出てくる話題があります。
その一つが
優秀な人材ほど海外に出て行ってしまうこと。
今回はそれについて、軽く取り上げていきます。

※僕は経済の専門家ではなく、
GDPやら成長率やらなどに関しては
全く詳しくないのでここでは触れません。
あらかじめご了承ください。

※文章がしつこくなるため、
留学や海外在住の有無を問わず、
海外に興味を持っている人なども含めて
『海外組』と称します。

厳しい生活環境

そもそも、なぜこの国の方々が
海外に出たいと考えるか。
それは良い収入・暮らしを得るため。
もちろん、ただ単に海外に興味が
ある方もいらっしゃることでしょう。

今でこそ全く見なくなりましたが
10年程前まではマンホールチルドレンが
多くいたようです。
とは言え、モンゴルの平均月収は
今でも3~4万円くらいと言われていますし
暖房や上下水道などの生活インフラが
十分に整っていない場所に
住んでいる方は少なくありません。

ゲル地区と呼ばれる地域
水道が整備されていないため
子供たちが水汲みに

そんな状態であれば
別の生活環境に移ったり
出稼ぎを夢に見ることでしょう。

日本に住んでいたら、このようなことは
あまり考えないかと思われます。

モンゴルでは、日本をはじめとする
いくつかの国や企業による留学を
サポートする支援も盛んに行われています。

おそらくそこには、
その国の労働力として招くことや
学んだものモンゴルへ持って帰り
自分たちでより良い環境を作っていく
ような目的があるかと思われます。

僕の主観になってしまいますが、
やはりモンゴル一筋の方と海外組を
比較すると考え方の柔軟性や多様性に
違いがあるように感じます。
特に日本に1年以上の長期滞在されていた方は
パッと見ただけで
日本にいたことがわかるものです。
見た目や仕草にも現れていたりします。

僕自身もモンゴルで6年生活をしているので
性格や価値観が変わっていることでしょう。

戻る人・戻らない人

さて、冒頭の問題に戻ります。
今まで多くの海外組と
お話をする機会がありました。
その中でも多く聞くのが、
モンゴルに住みたくないという意見。

その理由として、
別の環境を知ったからこそ、
そっちがいいというもの。
モンゴルで生活していても
国を仕切る上の人たちが
良くならず国が成長しない
だからモンゴルにいたくないというもの。

せっかく海外で様々な知識や経験を得ても、
そのような素晴らしい人材はそのまま海外へ。
モンゴルに戻って、それらを活かせれば
改善の余地はありそうですが、
どうもそこまでの
モチベーションには至らないよう…

モンゴルは他の国より100年も
遅れていると揶揄する意見も聞きます。

国民性も影響していると思いますが
なかなか難しいものですね。

視野を広げることの重要さ

「井の中の蛙大海を知らず」という
ことわざがあります。

それの続きはご存じでしょうか。
「されど空の深さ(青さ)を知る」
というもの。
「狭い世界で一つのことを突き詰めたからこそ、
その世界の深いところまで知ることができた」
という意味だそうです。

一見するとポジティブな内容ですが
僕は必ずしもそうであるとは思いません。
周りを見ることで
他のことを知ることでより深く
突き詰めることができると考えています。

たとえば、日本に生まれ海外に出ることなく
生涯を終えるとしましょう。
それはそれで豊かな生活が
できるかもしれません。
ところが、ひとたび外に出てみると
異なる文化や価値観と出会います。
そういったものに触れると
今までの生活がどうであったのか
改めて考えることになります。
比較をして初めてそれが良いことなのか
悪いことなのか判断ができると思います。

海外生活を経て、モンゴルで
生活していきたいと感じている方々も
もちろんいらっしゃいます。
一番は、何も経験せずに
決めつけるのは勿体無いなと思います。

海外に限らず、自分の仕事以外の
分野の人と交流したり、
学んでみたりすることで
見えてくる景色が変わってくるでしょう。

ヒトは自分がしっかり見ているようで
意外と見えていないものです。
自身の知見をもとにした
色眼鏡を通して見ています。

井の中にいては
そこでの景色(情報)しか見えないし
その偏った考えしかできない。

壁の中では何も知らずに
豊かな生活ができていても
壁の外、そして海の向こうには
違った景色・人々がいて
価値観もそれぞれ。

進撃の巨人 Season3 第59話「壁の向こう側」より

これからもアンテナを張りつつ
様々なモノに触れていきたいと思います。

はたしてモンゴルは
どうなっていくのでしょうね。

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