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インフレの行方

米国では2%程度のインフレが続いてきましたが、コロナ禍以降インフレが急進しました。原因は以下がよく挙げられます。

  • コロナ禍のばらまき政策

  • 後遺症による労働者不足

  • ウクライナ有事による資源価格の高騰

  • コロナ禍以降の経済再開による需要急回復

米国生産者物価指数は前年比10%程度と高い水準を維持していますが、前年はそれほどインフレではなかったので、コロナ禍以降の経済再開に伴いインフレが急進、その後物価が高い水準で維持しているだけかもしれません。

米国 生産者価指数 対前年比

2017年12月の米国生産者物価を1とした場合の各月の物価をグラフ化しました。コロナ禍以降の経済再開後、徐々にインフレが進み、コロナ禍前より10%程度(1.05→1.15)のインフレになっていることが分かります。

グラフを見る限り、まだまだインフレが継続しそうな気がするのですが、毎月発表される物価指数の伸びが鈍化したからと言って、インフレが収束したというのは早計かもしれませんね。

米国生産者物価指数:2017年12月を1とした場合の各月の値
(2018年1月~2022年11月)

リーマンショック以降、各国があれだけ市場に通貨を供給させれば、教科書通りインフレになるのは必至のような気がしています。

先日の米CPIの発表に伴い、FRBの利上げペース鈍化観測、ダウ急騰、円急騰となりましたが、元々FRBは12月以降は利上げペースを鈍化し(0.75pt→0.5pt)様子見機関に入る想定でしたから、行き過ぎたモメンタムの材料出尽くしによる反対売買が進んだに過ぎないのかもしれません。

米国企業決算は悪化しており、リセッション入りが懸念されるとも聞きますが、それでもインフレは継続するのでしょうか。改めて検討してみたいと思います。

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