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音楽: Iran #1 | Shervin Hajipour - Baraye ...

BBCのニュース番組 IMPACTの中の或るインタビューでIranの反体制派が精神的支柱とする曲をColdplayがサポートしていることを知った。
*Coldplayについては自分個人はあまり関心がない。

Coldplayのこのコンサートは南米BuenosAiresで開催されている様子で
歌う女性はFranceに亡命中のIranの有名女優、後ろに映る映像の歌い手が原曲の作曲者らしい。

上の動画だけだと StingのDesertRoseのように中東風の憂いを帯びたメロディと西洋のRock/Popsの融合はやはりいいなあ 程度の感慨しか生憎残らないのだが この女優のBBCでのインタビューから察するに
Iranの現在の国民を挙げた政府批判や暴動の状況は相当深刻だと伺える。
平日は毎朝視聴しているBBCの30分枠ニュースだけを取っても
ざっくり二日に一度は 短くても(Captionだけでも)報道されており 注目度が高いことを感じる。

他国に居住するIran人達が自国政府の避難集会でこの曲を歌う表情からも状況の厳しさが伺い知れる。政府による女性弾圧に端を発した反政府運動なので女性が全面に出る動画が多いのだろう。
自己陶酔じゃないの?と意地悪な見方をする人もいるかもしれないが。


Youtubeを開いてみれば 同じ曲を画像付きでアレンジした短い動画が沢山出てくる。反乱の精神的拠り所として根強く支持されていると思われる。


パーレビ国王がクーデターで追放される姿をおぼろげに記憶している自分はそれ以降のホメイニ師に始まる盤石のイスラム体制が 持続する民衆の抗議運動を鎮圧できない2022年現在の状況を全く想像できなかった。

様々な経済制裁にも屈することのないIranでは 政府、宗教指導者、上級国民のみならず一般市民も苦難に屈しない精神を持つのかもしれない と思っていたのだが
以下動画のLylicsを読んで 今更ながら民衆の具体的な不満とその蓄積が感じ取れた。

日本のメディアではこれに類する同じ熱量のIran関連報道を見たことがない。
政治状況的には現在のミャンマーに似ており 日本人ジャーナリストの拘束などもあって身近なミャンマーについての報道は多いことから
単に地理的に近い東南アジア情報のほうが入り易い、と言えるのかもしれない。
そうは言っても 昭和、平成、令和と時代が変わっても 日本で東アジア/中東の報道が少ないことはいつもながら残念に感じる。
情報を取ることに受け身/怠慢では と指摘されるかもしれないが
誰しもニュースばかり見ていられる日常を送ってはいないだろう。


ドイツのTV番組での紹介の様子(英語版)

ショウの演出からくるドイツ的な真面目チックさが この題材に対しては
少し鼻についてしまう。番組のスタッフは日本ほど他人事に捉えてはいないのだろうけれど良くも悪しくもドイツ的。


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