書くと話すは大違い
は・・、話すのなんだかちょっと恥ずかしいな。
ハレの席、会場入り口の受付で、僕は人知れずドギマギしていました。なんてことない、自分の“名前”を言うだけなのに。
先日行われた、noteの創作大賞2023の授賞式にご招待いただき出席しました。烏滸がましいと思いつつ、末席の受賞者として楽しませていただきました。
noteでは、自分のことを“もつにこみ”と名乗っています。さらにもともとは違うアカウント名だったX(Twitter)も、noteに合わせて“もつにこみ”にしました。
受付で名前を聞かれたとき、もちろん「もつにこみと申します」でいいのですが、急にそれが変に思えてきてしまったのでした。
だって“もつにこみ”って言葉は、明らかに人名ではありません。あまりにも恥ずかしくなってしまい、ふだんから大きくない声は、さらに小さくなっていました。
それでも、さすがだなと思ったのは、受付の方は聞き取ってくださって、聞き返さないでくれたことかも知れません。
そんな始まりで迎えた授賞式、あっという間に時間が過ぎて、気がつけば帰りの地下鉄。投稿へのリアクションによって、ブンブン唸り続けるスマホを握っていました。
受付を経て、席に案内してもらうと、恐れ多い名札が。受賞作の冊子も、特別感ありました。
受賞者の発表、表彰、そして受賞者挨拶と、さまざまな方の「声」を聞きました。ふだん、文字で読んでいる方々の言葉には、やはりセンスと気遣いが溢れていました。
(僕も感想を書かせていただいた作品で)受賞されていた秋谷りんこさんのプレゼンターは、なんと作家の新川帆立さん(代表作「元彼の遺言状」)。
とても幸いなことに、受賞者・入賞者には、僕が感想を書かせていただいた方が4名もいらっしゃいました。さらに、ベストレビュアー賞にも2名いて、こんな方が書いていたのか・・と感慨深い思いでした。
ベストレビュアー賞には僕のほかに8名が選出されていました。客席で観ているだけかと思ったら、最後に名前を呼んでいただきました。ちょっと緊張しました(笑)
授賞式の締めはnoteCEOの加藤貞顕氏。誰よりも緊張されていたような始まり方に、会場内は一気に和やかになっていたのが印象的でした。
授賞式の後は、参加者で懇親会でした。
なんとなくベストレビュアー賞って、創作大賞の受賞とは違うよね・・なんて思っていたもので、受賞者の方々から声かけていただいたのが、とても嬉しかった。お話ししていても、ずっと泣きそうでした・・。
せやまさん、花さん、山羊さん、ありがとうございました!
そして長いことご一緒していただいた、ハスつかさんにも感謝です。ハスつかさんのハスは、ハスキーボイスのハスでした。盛り上がった「1,000日投稿あるある」は、また別の投稿にしたいです。
秋谷さんにもご挨拶できて、感想を書いたことに喜んでいただけたようで、ほっとしました。
そんな場で、自分から声をかけることが苦手な僕ですが、たまたまお一人でいらっしゃったところを発見して、ゼロの紙さんにもご挨拶しました。憧れの存在が、目の前にいることは、強い励ましに変わるのだと実感しました。
懇親会の終盤、受賞者の谷山走太さんともお話しさせていただきました。名刺には「小説家」。専業作家さんでした。スポーツ系のライトノベルを何作も書かれています。
前夜に作った名刺も何枚も旅立っていきました。良かった。
授賞式とか、その後の懇親会とか、ふだんからそんな機会がないもので、とても刺激的でした。
なかでも、舞台上で挨拶をされている受賞者のみなさんの言葉の説得力と、臨場感が印象的でした。noteで続けて来たこと、まだ続きがあること、そんなことを話されていました。
今回の授賞を、ゴールに設定している人は、いませんでした。
仕事柄、挨拶については、えらい人は間違ったことが言えないため、原稿を事前に準備し、決裁をとって、その場では読み上げてもらうような手順に慣れていました。それは極端ではありますが、自分の言葉と他人の無難な言葉とは違うものです。
今回は、話し手の素の姿が出ているであろう言葉に感動しながら聞いていました。
今回の受賞は、とても嬉しくて、たくさんの時間を使って書いたことが報われたような、ちょっとした自信にもつながるような経験をさせてもらいました。
かたや、授賞式に参加したら、もしかしたら羨ましさや悔しさが溢れてしまうのではないかと、出席することに逡巡する瞬間もありました。
しかし、参加してみてそれは間違いだと気が付きました。
noteに限らず、SNSを使っていると、投稿の先の書き手の存在が果たして実体があるのか・・なんてことを思うのですが、授賞式に参加していたのは、皆さん同じように悩んで書いて、読んでいる方々でした。
フォローしている方の名前を見つけては、お顔を拝見しては、何かホッとしたような気持ちになれました。お祝いの気持ちと、いつもありがとうの感謝の気持ちと、こんな方だったんだ!といった発見の気持ちと。
感想を書かなくては、誰かに読んでもらわなくては、そんな気持ちでしたためた、あの時の14編の感想たちが、丸ごと評価されたような気分でいます。
皆さんの創作に刺激を受け、諦めを感じたのも事実。でも書き手であるからこそ、読み手にもなれた日々でもありました。
また、noteの社員の方々が授賞式を楽しんでいらっしゃったのも、とても印象深い光景でした。選んでいただけたこと、本当に幸せなことですね。
長々と思いの丈を書いてしまいました・・・読んでいただき、ありがとうございました。またこれからも、書いていきますね。
受賞作が冒頭にまとまっていますので、ぜひ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、僕だけでなく家族で喜びます!