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夢と魔法を、つくるひと #書もつ

夢と魔法の王国といえば、東京ディズニーランド。どのくらいの方が、行ったことがあるでしょうか。以前、ディズニーランドの働きかたの思想を書いた、元従業員による作品が人気を博しました。

僕も、ディズニー好きとして、また読書のネタとして読んだ覚えがありますが、ディズニー独特の雰囲気は、働く人も変えていく(根本は働き方でした)のだなぁと思ったものです。

さて、そんな夢の舞台の裏側を描いた物語をご存知でしょうか。知る人ぞ知る、ディズニー&お仕事小説。ディズニー(オリエンタルランド社)による公式見解は特になかった記憶がありますが、本当なのかフィクションなのか・・行ったことがある方なら、物語に登場するスポットに、おっ!と思うでしょう。

ミッキーマウスの憂鬱
松岡圭祐

にこやかで、いつも笑顔を絶やさないミッキーが・・憂鬱だなんて。10年ほど前に読んだとき、どういう話なのか、とても気になっていました。

読んでみると、出てくる人は普通の人で想像しやすい身近な設定と、従業員が守らねばいけないディズニーの”規則”がさまざまに繰り出され、これは本当に裏側を描いた作品かも知れない・・と思ったものです。

一人の青年がディズニーランドに入社(準社員だけれど)して、わずか数日の間に起こる事件を描いた物語には、ディズニーランドの魅力だけでなく、仕事という視点でランドを眺めたときに、実はごくごく普通の場所であることが書かれていました。しかし、青年はさらに考えを進めるわけですが・・それは本編を読んでほしいところです。

物語には、ディズニーの命とも言えるミッキーマウスに起こったハプニングをきっかけにして、仕事への取り組み方、プロ意識、忘れてしまいがちな初心などなど、働く人に向けた励ましがいくつも書かれていることに気がつきました。

初めて読んだ時には、気がつきませんでしたが、これはディズニーランドで遊ぶ(インパークと言うそうです)ゲスト向けに書いてあるものではなかったのです。

ディズニーでは、従業員も役を演じており、キャストと呼ばれているのは有名です。遊びに行ったことがある人なら、「ここで働いてみたい!」と、そんな思いを抱くのではないでしょうか。

僕は、社会人になって数年経って、学生時代から続けていたビッグバンドでディズニーシーの舞台に立たせてもらったことがありました。

朝早くに集合して、舞台の準備をする中で、ディズニーの凄さを見せつけられたのは、ふつう何分もかかる舞台上の音響の準備が、たった数分しかなくて、しかもその時には「もうちょっと、こうだったらいいな」と思っていた部分が、本番になってピッタリ合っていたのです。

舞台上の僕たちは、ゲスト以上に感動していました。その舞台で演奏できたことは、とてもいい思い出です。舞台裏にいる時には、近くの船からミッキーが手を振ってくれましたね・・(遠い目)。

裏側というほど見られる場所は少なかったのですが、木立が上手く視界を遮っていたり、事前の準備の場所などは普段見られないところでした。演奏中はキャストとして振る舞うという”規則”もまた、嬉しい時間でした。

自分の話が長くなってしまいました・・この物語の姉妹版が発売されたというのを書店で見かけて、その作品を買う前に、復習としてこの作品を改めて読み返してみると、随分とディズニーに行っていないことも気がついたし、仕事について励まされた思いがします。

今度、ディズニーに行ったら、キャストの皆さんがもっと大切に感じられることでしょう。そして、もっと楽しめるはずです。読んでよかった。

ディズニースマイル・・あの笑顔に隠された“憂鬱”とは・・ぜひ、お試しください。

さて僕は、姉妹版の作品へ“インパーク”してきます(笑)


雰囲気のあるサムネイルに「言葉は要らない」とテキストを消した作品。infocusさんに作っていただきました。当初、まったく雰囲気の違うタイトルだったこともあり、できれば変更したいと考えていたところだったので、以心伝心な作品に、とても驚きました。


#推薦図書 #読書の秋2022  #ミッキーマウスの憂鬱 #ディズニー #ネタバレ




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