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リボ払いはなぜ怖いと言われるのか

「リボ払いは怖い」
「クレジット作ってもリボだけは辞めといた方がいい」
「一度リボをすると戻って来れなくなる」

「リボ払い や」で検索すると、こんな検索ワードが並びます。

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怖い。闇とは。

いけない薬物の匂いもするリボ払いですが、なぜそんなに怖いと言われているのか。

以前リボの残高が100万近くいったことがあり、リボ払いの恐ろしさを重々承知している身として、リボ払いがなぜ怖いのか、正しい知識と共に解説していこうと思います。

リボ払いの仕組み

リボ払いとは

クレジットカードの利用金額や利用件数にかかわらず、あらかじめ設定した一定の金額を月々支払う方式です。

通常クレジットを使用する際に、1つの商品につき「何回払い」かを選びます。所謂「分割」です。

しかしリボ払いでは商品は関係なく、毎月に決まった金額を支払っていくことになります。

リボ払いの払い方は大きく2種類あります。

①定額方式
支払残高の大きさに関係なく、毎月一定額を支払う方式

②残高スライド方式
支払残高の大きさによって、毎月の支払金額が変わる方式

これだけだと、クレジットの分割払いとそんなに変わらない印象を持たれると思います。

リボの怖さはシミュレーションをすることで見えてきます。
分割払いと比較しながらシミュレーションしてみます。

リボ払いと分割払い

今回は、楽天カードの手数料を参考にします。
シミュレーション結果は飛ばして、次の章にいっても話は通じますが、この章では根拠を示しています。

【条件】
リボ払い15%、5回分割払い13.5%。(分かりやすいように月割計算)

リボ払いの返済は定額方式で毎月4万円。
分割払いの返済は5回返済。

7月に旅行費20万円。
8月にバッグ5万円。
9月に飲み会、イベント、旅行費で合計8万円かかったとする。

8月から返済がスタート。
リボは個別で計算していますが、分割払いは楽天のシミュレーションサイトを使っています。

【8月の返済額】
リボ払い 40,000円
8月の利息分 2,500円(200,000円×15%÷12月)
8月の元金分 37,500円(40,000円-2,500円)
8月末残高 162,500円(200,000円-37,500円)

分割払い 41,360円
8月の利息分 2268円
8月の元金分 39,092円
8月末残高 165,440円

【9月の返済額】(8月のバッグ代5万円を元金にプラス)
リボ払い 40,000円
9月の利息分 2,656円〔(162,500円+50,000円)×15%÷12月〕
9月の元金分 37,343円(40,000円-2,656円)
9月末の残高 175,157円(162,500円+50,000円-37,343円)

分割払い 51,700円
9月の利息分 2,381円
9月の元金分 49,319円
9月末残高 165,440円

【10月の返済額】(9月の散財8万円を元金にプラス)
リボ払い 40,000円
10月の利息分 3,189円〔(175,157円+80,000円)×15%÷12〕
10月の元金分 36,810円(40,000円-3,189円)
10月末残高 218,347円〔(175,157円+80,000円-36,810円)〕

分割払い 68,244円
10月の利息分 2,721円
10月の元金分 65,523円
10月末残高 179,916円

シミュレーションを整理する

なぜ、リボ払いがヤバいと言われるのか。

それは、危機感を持てないからです。

危機感を持たずにお金を使い続け、気付いた時には、取り返しがつかなくなっていることが一番ヤバいのです。

利息が高く中々残高が減らないことは間違いありません。
ですが、本当に怖い理由は別にあると思っています。

もしあなたが今回のケーススタディの主人公だとします。

分割払いを選択した場合と、リボ払いを選択した場合。分割払いでは10月は68,244円返済でした。リボ払いは40,000円返済でした。

どちらが翌月もお金を使いそうですか?
どちらが家計に危機感を持ちますか?

恐らく多くのケースでリボ払いの方が翌月もお金を使うでしょうし、
分割払いの方が家計に危機感を持つと思います。
なぜなら、リボ払いは散財しても返済額は変わりませんが、分割払いは散財した分がダイレクトに返済金額に響くからです。

リボ払いは毎月返済額が変わらないので、財布(カード)の紐が緩くなりがちです。

また返済している感はあっても、カードを使えば使うほど、返済金額に占める利息の割合が大きくなってしまいます。
仮にリボが膨れて80万の残高になると、返済額40,000円のうち10,000円は利息の返済に充てられます。30,000円づつしか返済できないのです。
もし翌月30,000円以上リボ払いで買い物をすると、残高は一切減らなくなるのです。

これがリボの怖さです。

残高が増えていることに麻痺してしまうのです。

複利で増えることが怖い、という言説がありますが、間違っています。
リボ払いは単利です。残高にしか利息はかかりません。
でもお金を無意識に使ってしまうので、残高が増え続けてしまうのが怖いのです。

僕はこれで100万円近くリボが膨らみ、利息をたくさん返してまた翌月残高が増える地獄ループに陥ったことがあります。
(お金の管理が苦手な方は本当に気を付けて!!)

リボ払いは一度手を出してしまうと、感覚がマヒしてしまうので、検索ワードにもあんな項目があがります。

もしどうしても使わないといけない場合は、残高を意識して返済計画をしっかり立てた上で活用することよう、お気をつけください。

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