見出し画像

広告主が知っておきたい「テレビ広告」のお仕事の進め方

こちらの記事は、はじめてテレビ広告を担当することになった企業のご担当者様向けにお届けしています。

ここで扱うテレビ広告のお仕事とは次のようなものです。

  • テレビスポットCM

  • テレビ番組提供

  • ミニ番組

  • インフォマーシャル

  • 通販番組

  • パブリシティ

  • CM素材制作

広告主企業の発注担当者として、知っておくこと、社内と社外に対してやるべきこと、やり方、注意点などをワンストップで把握できます。

まず、本書のご紹介の前に、本書執筆の取材で出会ったある広告主の担当者のエピソードをご覧いただきます。

プロローグ

舞台はとあるベンチャー企業。
ある日、今期からプロモーションを担当することになった新任担当者A子さんのメールボックスに社長から1通のメールが届きます。

『件名:新商品のテレビ広告について』
お疲れ様です。
開発中の新商品のPRにテレビCMを使ってみたいんだけど、もろもろ段取りをお願いします。
リモートで打ち合わせしましょう。
ざっくり提案願います。
不明点がありましたら連絡願います。

メールの内容はこれだけ。
A子さんはメールを見て戸惑います。
「んっ? テレビ広告?…もろもろ段取り?…」
「えっ、私、何もわからないんだけど…って言うか、テレビ広告なんてやったことないんだけど…」
A子さんは大手メーカーのマーケティング部で3年勤務し、1年前に現在のベンチャー企業に転職したばかりで、専門分野はマーケティングリサーチでした。
そんなA子さんがリサーチを手掛けた新商品の発売が現実味を帯び、社長から「A子さんは新商品のことをよくわかっているからプロモーションも任せるね」の鶴の一声がかかりました。
A子さんはプロモーション実務は未経験でしたが、マーケティングの仕事に携わってきた関係上、何となくの雰囲気はわかっていたので、「承知しました。勉強させていただきます!」と請け負い、その後間もなくしていきなりこのメールを受け取ったのです。
さすがベンチャー企業。
A子さんは社長からのメールをながめながらつぶやきます。
「テレビ広告って広告代理店に発注すればいいんだよね…」
「広告代理店の候補リストと実績を資料にまとめておけばいいかな。
それなら私でもできるし…」
そして数日後、A子さんは社長とのリモートミーティングに臨みます。


<A子さん>
「お疲れ様です。先日、オーダーいただきましたテレビ広告の件について報告させていただきます」
「こちらの資料をご覧ください」
A子さんはZoomの資料共有ボタンを操作して、主な広告代理店のリストと各社の制作実績が記載されたパワーポイントの資料を開きました。
「まず、テレビ広告を依頼する場合、その候補となる広告代理店は…」


<社長>
「ん、A子さん、ちょっと待って!」
「あのさ、一体、何を説明しようとしてます?」


<A子さん>
「えっ?、新商品のテレビ広告ですけど…」


<社長>
「僕は新商品のテレビ広告を実施する際のもろもろの段取りをお願いしたつもりなんだけどちゃんと伝わってる?」


<A子さん>
「ですから新商品のテレビ広告を委託する広告代理店について…」


<社長>
「A子さん、ちょっと待って!」
「もしかして、この打ち合わせで委託先を決めて、そこに丸投げしようとしてますか?」


<A子さん>
「えっ…、あの…、その…」


<社長>
「A子さんには申し訳ないんだけど、このまま打ち合わせを続けてもお互いに実りが無いと思うので、一旦リセットしましょう」
「僕がお願いしたいことをもう一度お伝えするのでメモしてもらえますか?」

  • 目的、目標、KPI

  • ターゲット

  • 実施時期、エリア

  • 戦略と戦術プランの選択肢

  • 検討したいジャンル(テレビCM、パブ…etc)

  • 確保するべき予算

  • 他社事例

  • スケジュールとToDo…etc


<A子さん>
「し、承知しました(汗)あの…、すいませんでした」


<社長>
「だいじょうぶ、怒ってるわけじゃないから…」
「僕のオーダーの仕方も悪かったね、ごめんね」
「それで、次、いつ打ち合わせしようか?」


<A子さん>
「えっと、すいません、2週間いただけますか?」


<社長>
「他に急ぎの案件あったっけ?1週間でやってくれるかな」


<A子さん>
「急ぎの案件は無いですけど、私テレビ広告は初めてなんで…」


<社長>
「じゃあアイドリングも含めて10日後だね、がんばって!」


<A子さん>
「あ、はい…」


<社長>
「じゃあ、次回はよろしくお願いします!」


…さて、このようなシーンを経験されたことがある方はいらっしゃいますか?
ここまで極端では無いにしても、急に未経験の仕事を仕切らなくてはならなくなるという事態は、会社員をやっている以上、誰にでもあり得ます。

さて、このような局面に立たされた時、あなただったらどう対処しますか?

  • 検索エンジンで使えそうな資料を探しまくる。

  • 経験者を探してヒアリングする。

  • …etc

でも、実際はどうなのでしょうか?
やはり、広告代理店に問い合わせて、専門家に段取りを組んでもらう方が安心とお考えの方が多いと思います。
しかし、どの広告代理店に依頼するのか、問い合わせてからどのぐらいの日数で段取りを組んでもらえるのか、そもそも無償で対応してもらえるのか、仮に無償だったとして、何かしらの条件が付いたりしないのか…。
こんなことを考えているうちに2~3日はすぐに過ぎ去ってしまうでしょう。

でも、だいじょうぶです。
本書をご活用いただくことで、未経験者の方でもテレビ広告を実施する段取りをスムーズに組めるようになります。
本書は広告主の新任担当者向けに、テレビ広告の基礎知識から様々な運用ノウハウまで理解していただくことを目的とした、初めてテレビ広告のお仕事を担当する方向けの学習コンテンツです。
広告業界や広告宣伝に携わったことが無い方でもかんたんかつスピーディーにご理解いただけるよう、業界の仕組みや専門用語などくわしくわかりやすく解説しています。
ぜひ、本書を有効活用していただき、あなたの実務にお役立てください。


本書の概要

本書は長年広告代理店で様々なにコミュニケーション活動に携わってきた著者の実務経験と独自取材をもとに書き下ろした、はじめてテレビ広告を実施される広告主のための「テレビ広告の企画・運用」のアドバイザリーブックです。
「社長からテレビCMを検討しろと丸投げされた」、「そもそもテレビ広告の仕事の段取りがわからない」、「戦略的、効果的なテレビ広告の運用方法を知りたい」などのお悩みを解決し、貴社の広告宣伝の成功事例を創造するとともに、あなたのビジネスの経験やノウハウを積み上げることに貢献します。


本書でわかること

  • テレビ広告の特徴

  • テレビ局の種類

  • テレビ番組の視聴状況

  • 視聴者層区分とターゲティング

  • テレビ広告出稿の基礎知識 
    ・スポットCM 
    ・テレビ番組提供(タイムCM) 
    ・ミニ番組 
    ・インフォマーシャル 
    ・通販番組 
    ・パブリシティ

  • はじめてのテレビ広告

  • テレビ広告出稿計画を作成する 
    -オリエンテーションを実施する 
    -パートナーとしてふさわしい広告代理店を選ぶ 
    -広告企画とメディアプランを決定する 
    -広告素材を制作する 
    -放送枠を確定する 
    -放送開始~広告効果測定を実施する

  • テレビ広告のこれから

  • テレビ広告の専門用語


こんな方におすすめ

はじめてテレビ広告を実施する企業の広報・宣伝・経営企画・営業企画・マーケティングなどのご担当者から、経営層の方まで、テレビ広告の実施を検討しているすべての広告主企業の皆さまのお役に立てる内容となっています。
また、実務で使いやすいように、図解、チャート、テンプレートなどをふんだんに盛り込んでいますので、実用的にお使いいただけます。


献本させていただいた皆さまの感想

  • テレビCMのことはよくわかっていなかったので、広告代理店に丸投げすればいいと思っていましたけど、広告主が社内でしっかり整理してから動かさないといろんな混乱を招くことがわかりました。とても勉強になりました。(20代女性)

  • テレビ業界もいろいろ変化していて、様々な広告主にとってテレビCMが身近になってきたことがわかりました。(40代男性 経営者)


著者紹介

  • ペンネーム マーケティングのススメ

  • マーケティング実務経験は約30年。
    様々なコミュニケーション活動に従事。
    広告主企業に対する広告サービスの教育研修や教材開発など実績多数。

  • 日本マーケティング協会マーケティングマスター

  • 日本環境管理協会環境管理士一級

  • 教員免許社会科中学一種高校二種

  • 社会教育主事

  • a.garage.surf代表
    メディア運営、書籍出版、マーケティングサービスに従事。


お求めはこちらから


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?