10. ここが変だよ、MoneyForward

なんの前触れもなく、突然旦那を亡くした私にとって、MoneyForwardは救いの神でした。共働きで日々忙しくしていた私たちでしたが、MoneyForwardでお互いの銀行口座やクレジットカードを連携し、一元管理できていたことで、旦那の死後訪れる様々な手続きをスムーズに進めることができた。各銀行の通帳をもって記帳にいかなくとも、旦那の銀行の暗証番号がわからなくとも、それぞれの銀行ごとにアプリやWebサイトからログオンして詳細を確認しなくとも、MoneyForwardさえみれば、すべてがわかるのである。そう、私たち家族の家計がすべて。そこには、家計を通じて見ることができる私たちの歴史がある。お金がなくて苦労した時期のことも、ボーナスが思いの外はいって浮かれポンチになって海外旅行にいっちゃたときのことも、シャケが豊漁でたくさん生筋子を購入した年のことも、露地物のナシにどれだけお金をかけたかも、MoneyForwareにはすべてが記録されている。写真や動画で振り返る思い出とはまた違った味わい深さがそこにはある。だからこそ、我々の家計の歴史を、この先も残していきたいとそう思うのだ。

ところが、MoneyForwardにはそういった思いをサポートする機能が欠落しているように思う。私がやり方を知らないだけかもしれないのだが、今までとそして今まさに困っているMoneyForwardの問題点2点について記述しようと思う。

家計簿の設定:集計期間の変更
口座連携:連携を解除したときに起こる悲劇

家計簿の設定:集計期間の変更

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家計簿上で管理したい1ヶ月は、必ずしもカレンダー通りではない。ほとんどの場合、給料日を基準とし、そこからの1ヶ月でどうやりくりするかを管理する。よって、このように毎月何日はじまりにするか、を設定できるのは非常に良いことなのですが、問題はこれを変更する時。今までの過去のデータも一気に書き換わるんですよね。。。
でもこれって、ユーザーにとっては問題じゃないですか?!

例えば転職すると、給料日が変わるってこと、ありますよね。転職前は毎月25日給料日だったけど、転職したら1日が給料日になった、とか、そういうことってあると思うんですよ。で、そういう時に、転職したからといって、この設定を変更するとどうなるかっていうと、あーら不思議。過去のデータもその設定に置き変わるんですよね。でも、過去は過去で、違う区切りで家計管理していたわけでして、この区切りが変わることで、微妙に月々の経費の計算がずれるわけですよ。そうすると、家計という我が家の歴史が塗り替えられて、実際の月別集計からずれる可能性が高いわけです。

私はリクルーターで転職支援をしているのでよくわかるのですが、この世の中でMoneyForward使ってそうな人たちは大抵転職しますよ。3−5年に1回くらい。優秀な人やベンチャー系の人はもっとスパンが短いかもしれない。終身雇用制は崩れたっていうのは本当で、1社にずっと身を置く人なんて、ほぼほぼいないわけです。1億総転職時代です。そんな時代に、このあまりに短絡的な、日付かえたら過去も未来もみんな変わるっていう設定はナンセンスな気がするのです。私個人としては、設定を変えた日から先はこの設定で、変更したからといって過去のデータの区切りは変えないでいただきたいのです。

口座連携:連携を解除したときに起こる悲劇

MoneyForwardの一番良いところは、すべてのお金の流れを一元管理できることです。もう、これにつきます。で、連携させていくと気づくこともあるわけなんですよ。あれ、なんかうち、銀行口座多すぎない?!とか、資産運用分散しすぎてない?!とか、クレジットカード無駄に多くない?!とかとか。そういう気づきを与えてくれるのも、MoneyForwardならではなわけです。家計管理の目的は、個人個人違います。貯蓄を増やしたい人、無駄を省きたい人、お金の流れを把握したい人、それぞれです。どんな目的を持っていたとしても、まず大事なのは現状把握、一元管理。そしてそのあと、どうするかの施策を立てて実行するわけです。そのために、MoneyFowardは一役も二役も買ってくれるのですが、問題はそのあと。

例えば、クレジットカードが多くて無駄な年会費が発生している文を省きたいと思い、本当に必要なものにしぼって他を解約する。とか、会社変わるたびに指定される給与振込口座が違うからと勝手に増えてしまった銀行口座の数々を整理して、本当に必要な口座に絞る。とか、現状把握が終わったあとは、スリム化に取り組む人が多いと思います。その方向性はとても正しい。巷にたくさんおられる家計アドバイザーの方々が提案されている内容とも一致するわけで。

自分が一番心地よい方法でスリム化に取り組んだあと、MoneyForwardでもスリム化を行おうとします。もう使わない銀行口座の連携を断ち切る、もう使わないクレジットカードの連携を断ち切る、と。すると何が起こると思います?!その口座やクレジットカードの過去の履歴もすべて断ち切られるんです!これ、衝撃です!
過去の履歴を残しておきたいのであれば、連携は断ち切れないのです。解約したクレジットカード、連携がとれなくなってエラーがでていても、それでもそのままにしておかないと、過去のデータがすべて消えてしまうのです。なんという悲劇でしょうか。

これも、前述の集計期間の変更と同じなのですが、変更した日以降に変更が適応されるのではなく、過去もすべて書き換わる。でもそうすると、我が家の家計という歴史が消えるんですよ。でも消したくないんです。

私の旦那は亡くなりました。だから、旦那名義のクレジットカードも旦那名義の銀行口座も、もう使うことはありません。でも、そのクレジットカードの使用履歴や、その銀行口座の利用履歴はMoneyForward上でなくしたくないのです。残したいのです。そうじゃないと、過去と対比した家計管理もできないし、我が家の歴史を振り返ることもできない。そんなさみしいことはない。

だから私のMoneyForwardの画面には、いまだに残っています。旦那の口座も、旦那のクレジットカードも。連携できませんというエラーメッセージとともに。だから、口座管理の画面が見にくいったらありゃしない。せっかく実際にはスリム化したのに、MoneyForward上ではまったくスリム化されていない。せめて、連携を解除することなく表示・非表示を選べる機能があればいいのに。いや、過去のデータは連携元からコピーしてMoneyForwardのクラウド上に保存できて、連携を断ち切ってもそのデータは書き換えられないっていう機能があればもっといい。

MoneyForwardは、家計を一元管理し、現状を把握するにはとてもよいアプリです。何がどこにどれだけ支払われているのかをトレースするにも最適です。でも、その結果何か新しいことをしようとすると、過去データまで置き換わってしまうというのは非常に残念です。本当の意味で、健全な家計管理を推奨するのであれば、対して役に立たないファイナンス系の記事をアップする前に、ユーザー視点での開発をしていただきたいものです。

もし仮に、MoneyForwardのこのいけてない点をカバーしているアプリがあって、かつMoneyForwardのデータをそのまま全部移行できるのであれば、迷わずそっちを使います。もしそんなのがあったら、誰か教えて。お願い。

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