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【コラム】コロナ禍のミュージアムグッズ~動きまとめ④~

怒涛の更新になりますが、それだけミュージアムショップやミュージアムグッズ…いや、博物館を巡る動きは日々あるということですね。

過去のまとめはこちら ↓

再開したミュージアムショップの対応

再開している博物館が出てきたので、それに伴ったミュージアムショップの対応も情報出てきました。

ただ、博物館は開館していてもミュージアムショップは再開しないところもあります。例えば、広島県立美術館は5月11日時点で、12日の再開ではショップのオープンは無いようです。

なのでミュージアムショップの各対応は、行く前に調べた方がよさそうですね。

新潟市美術館のミュージアムショップ ルルルは、延期となっていたフェアが始まるそうです。

ミュージアムショップでは、対人距離確保のための待機線があるようですね↓

また、富山県水墨美術館では、ミュージアムショップについては主に下記のような対策を実施するそうです。

12日から開館する県水墨美術館(同市五福)では、来館者同士の距離を保つため、展示室やミュージアムショップ前の床に2メートルおきに印を付けたほか、館内の長いすに距離を取って座る位置を示すテープを貼るなどした。

うむ、やはりレジ前の混雑に気を配りたいところなのですね。

浜松市美術館では、商品見本を見て番号を伝える購入システムになっているようです。不特定多数の来館者が商品を触らないように、とのことですかね。

茨城県天心記念五浦美術館のミュージアムショップでは、ビニール幕が張られているようです。他にも対応がTwitter細かく明記されています。

各地の厄除けに思いをはせる

昨日ちょっと書いたことではありますが、今はコロナ「に」どう対応するか、という段階なんですよね。もう少し進んだら、各博物館がコロナ「を」どう捉えるかという話になってくるのかな、と思っています。それは自然系でも歴史系でも美術館でもどこでもありえることだと思うんです。

山梨県立美術館では、江戸時代末期の文献に登場する「ヨゲンノトリ」の挿絵の商業利用を、県内事業者に限り無料で認めることになったそうです。

上記記事の一文引用します↓

同館が4月上旬に発信したところ、県内外の土産物業者や小売店から「お菓子のパッケージに使いたい」「お守りにして販売したい」などと20件ほどの問い合わせがあったという。同館の所蔵品を商業利用する際は1点につき6270円を支払うよう条例で定められているが、支援のために、県内の事業者に限って無料にすることにした。

このヨゲンノトリグッズ、私は欲しいので、こういうやり方もあるんだなーという感じです。ミュージアムショップは5月31日まで休止中とのことです。もしいつか、ヨゲンノトリのグッズがショップで作って売られることがあれば、そしてそれが山梨県美の支援になれば、ぜひ買いたいところではありますが。

ミュージアムショップではないですが、志学社は山海経(中国の地理書ですね)のグッズを出されたようです。

こういう、「厄除け」を再考する展示、グッズも今後どんどん出てきそうだなと思っています。

企画展のオリジナルグッズの売り場

東京国立博物館で開催予定だった特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」のグッズセット、朝日新聞SHOPでも取り扱いが始まったようです。

他にもイープラスshopで「エア物販」という企画が始まったようで、中止や延期になった展覧会や公演のオフィシャルグッズが購入できるようです。

購入することで支援になるというのが、企画展でも通用するようになったようです。実際、展覧会が開催されず、行き場を失ったグッズの行方ってどうなっちゃうんだ…というところですよね。

ブロックバスターなどの大型展はロットもものすごい数でしょう。上記の特別展も、主催新聞社、ほぼ日カルチャん、OIL by 美術手帖、イープラスshopで、図録やグッズの一部が販売されるようです。売り場のチャネルを複数持っていますね。

海の博物館、頑張ってる!

あと気になるのは、海の博物館の動き!手作りのピンバッジがすごく人気になり、欲しくてぐぬぬ…と唇を噛んでいる私。電話での対応は大変だろうな…と思いつつ、ダイレクトに反応が伝わりますねこれは。

他にも大漁旗のマスクや、セーマンドーマンの刺繍が施されたマスクも売っているそう。

海女の早瀬さんが手作りした、ウェットスーツ素材のマスクも販売されているそう。

委託商品ではあると思うのですが、こうやって地域の産業(ウエットスーツを作る職人さんのことを考えたことがなかった…)に思いを馳せるきっかけになったり、セーマンドーマンなどの信仰を考えるきっかけにもなるんだなと。

うなぎもかわいい。

おわりに

今日も盛りだくさんでご紹介しました。多くの方に読んでいただけて嬉しいです。日々大変な現場の博物館関係者の方がにとっても、何かアイデアのきっかけになりましたら嬉しいです。また次回!

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