昔々あるところに…その5

おじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんとおばあさんは入手した大きな桃の解析を行うと同時に

開閉手段を模索していました。その甲斐あり……

ウィィッィイーーーーン

まばゆい光を放ちながら大きな桃が真っ二つに割れたのでした。

そしてその中から

「おぎゃあおぎゃあ!」

一人の赤ん坊が現れたのでした。

「おばあさん、検温、温かいタオル、最高級のベッド、ブリックテスト、

 粉ミルクの買い付け、おむつの準備じゃ!」

「はい、既に準備はできております。

 粉ミルク、おむつはワンクリックで購入済みです。

 プレミア特定を利用して即日配達可能で設定してます。

 それよりも役所への手続きはどうしましょう?」

「役所への手続きは本来であれば必要じゃが、

 この子の身元を含め不明な点が多すぎる。

 明るみに出すのは一旦待った方がいいじゃろう。

 まずは、優秀なシノビを雇いこの子の身元の特定、

 そして何かしらの事件が起きていないか調査する。

 わしも部屋のPCをすべて用いて現状の把握に努めよう。

 もしかすると向こうからアクセスしてくるかもしれんからの」

「わかりました」

「よいか、くれぐれも他の者に気取られんようにのぉ。

 一歩間違えればわしらが罪人になってしまうからのぉ……。

 法に触れないよう健全に生活するためにあらゆる手を使って

 迅速に事を進めるのじゃ」

「そういえばおじいさん、この子の名前はどうしましょう?」

「そうじゃな……真名はわからぬし、

 日とおまずコードネーム『桃太郎』と呼ぶことにするかの」

こうして無事に生まれた男の子には名前の代わりに

コードネームが与えられたのでした。

めでたしめでたし……

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