ツイート
2023年7月24日、TwitterはX(エックス)と名称を変更した。
それに伴い、「ツイート」は「x's(エクスズ)」に変更するとされたが、
現時点では「ポスト」という名称がアプリ内では使われている。
「ツイート」に関しては、私のスマホに入っている辞書をざっと見るかぎり『大辞林第四版』『三省堂国語辞典第八版』『デジタル大辞泉』には立項されている。
その中の『デジタル大辞泉』の語釈を見てみると
ああ、確かに昔は「つぶやく」って言ってたなあと、しみじみ思い返してしまった。そして、ずいぶん昔に「つぶやき」という言い方は手放してしまったなあということ気づいた(noteの短文投稿は「つぶやき」健在ですが)。これは、「ツイート=つぶやき、つぶやく」とナイスな訳語が作り出せたけれど、「リツイート」になると訳語が難しく、ならもう英語をそのまま使うのでいいかとなったような記憶がある。
果たして、私たちは「ツイート」も手放すのだろうか。名称が変更されても、私たちはそれを使い続けるということがある。そして日本語的にも「エクスズ」は言いにくい。可能性としては、「ツイート」を使い続けるか、「ポスト」「投稿」を使うか、あるいは……。
個人的には「X(エックス)」を「バツ」と読ませて、「バツった」とか「バツイート」とか旺盛な日本語の造語力を発揮してほしいと思うけど、こういう造語力の根底には「愛着」があると思うのだ。残念ながら、イーロン・マスクの気まぐれに振り回された果ての「X(エックス)」という名称に私たちがそれほどの愛着をこれから育んでいくとは想像できない。
辞書にも載った言葉がこんなにあっけなく廃止されてしまうということに、「お仕着せ」の新語の宿命を見せつけられた思いだ。
それでも、私たちは使い続けることはできるし、ツイッターという名称を奪われたことでツイッターに限定されていた「ツイート」を「X(エックス)」の外に持ち出すこともできるのではないか。
つまり、他のSNSでの投稿をツイートと呼ぶなんて未来もあるかもしれないのだ。