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【スイス子連れ旅⑤】スイス人宅でチーズフォンデュをゴチになった

パートナーのビジネストリップ(オーストリア)に生後4ヶ月のべべちゃんと共についていき、その帰りにスイスで冬のバカンスを取ることにした。スイスに行く電車でスイス人のピーターおじさんと出会い、チーズフォンドゥをご馳走になる約束をした。

前回の記事はこちら↓

 

ピーターおじさんの家はチューリッヒ郊外にあり、その街でクリスマスマーケットを覗いてからピーターおじさんの自宅に向かう。


↓ピーターおじさんとの出会い

ピーターおじさんは5人の子供がいる大家族の父親だ。自然豊かな丘の上に並ぶ、住宅街の3階建ての家に住んでいる。今日は平日なので子供達はいなかったが真ん中の子が子供好きで、お昼の時間にべべちゃんを見に家に戻ってくるという。

 

スイス流チーズフォンドゥの作り方

ピーターおじさんはさっそくチーズフォンドゥの準備をし始めた。

  使うのはこれ。そこの深いポット。内側はチーズがベタつきにくいようにコーティングされていて下にはろうそくを置く五徳がついている。

スイスの絵が可愛い。

2欠けのガーリックを底にぬる。ガーリックが嫌いならなくてもいいし、好きならもっとつけてもいいとのこと。

 

チーズフォンデュはどの国発祥?

スイスはチーズフォンドゥが有名(発祥)なイメージがあったが、フランスのサヴォワ県でもとても有名な郷戸料理だ。

調べてみるとスイス・フランス・イタリアをまたがるアルプス山岳地帯が発祥らしい。『フォンドゥ』はフランス語の溶けるという意味だ。

チーズフォンドゥは19世紀ごろに誕生したという。新鮮な食べ物が手に入らない冬に、農民が硬くなったパンをおいしく食べるために作られた。とあるが遠く離れた古代ギリシャの時代にヤギのチーズにワインを混ぜた料理が文献で書かれており、時代を超えて流れに流れてアルプス山岳地帯に届いたのかもしれない。

現代のスイスでは冬でも新鮮な食材が手に入るものの、友人やゲストの人たちを招いた時によく食べられるそうだ。



フォンドゥ用のチーズを入れる

チーズショップで買ったフォンドゥ用のチーズを入れる。みそ汁のように各家庭で使用するチーズは異なるらしいが、有名なのはグリュイエールチーズとエメンタールチーズらしい。

チーズの分離を防ぐためにコーンスターチをスプーン数杯いれる。

  軽く混ぜる。


白ワインを入れる

白ワインを流しかけ、ポットに火をつける。ピーターおじさんはおすすめのワイン使っていたが、何と言ってたのか忘れてしまった。

 

フランスとスイスの違い

さて、ここで気になったのはスイスとフランスのチーズフォンドゥの違いはあるのか。ということ。

後日フランスでチーズフォンドゥを食べた時、スイスの方がモッタリしていたと思った。実際にネットでもそう書かれていて、フランスの方はサラッとして軽めだそうだ。

 スイス側ではモッタリとしたテクスチャーにするため片栗粉などをいれるとのこと。

そしてチーズ・ワイン大好きな両国の最大の違いは使用するチーズの種類だそう。先程も書いたようにスイスでは2種のチーズ(グリュイエール、エメンタール)(他のサイトではヴァシュランと書いてあったりするが))を使用する。フランスのサボワ県では3種(ボーフォール、コムテ、エメンタール)を使用する。そして各国それぞれの白ワインを使用するのだそうだ。

郷戸料理というだけあって、それぞれの違いを楽しめるのもまたいい。


とろ火でかき混ぜる

弱火で底が焦げないように混ぜ続ける。ピーターおじさんは混ぜている私に『8の字を描くように混ぜるんだ』と教えてくれた。ブログのために写真を撮っているとすかさず、『手を止めないでね』と注意を受ける(笑)

10分程経っただろうか、チーズがとけてきた。キッチンから寒い外の景色を眺めつつ、もう少し混ぜ合わせる。お腹が空いてきた(*´ー`*)

 火を付ける

ろうそくに火をつけて五徳をセットする。

 

完成

固めのパンとサラダ、梨がテーブルに置かれた。

いただきます! 

あまりに美味しすぎて、ちゃんと写真を撮っていなかった汗

ピーターおじさんは私に食べ方を教えてくれた。パンを専用の串に刺して、底から混ぜ掬い上げる。モッタリとしたチーズが伸びてついてくるのを串でクルクル回して巻き取るのだ。以外に難しい。みんな慣れた手つきで次々と巻き取っていく。

底から混ぜる事で底の焦げを防ぐ

ちなみにポットにパンを落とした人は、隣の人にキスをする罰ゲームがあるそうだ。

ピーターおじさんに薦められ、梨をポットに沈めて食べてみた。

冷たい梨に暖かいチーズがかかり、食べた瞬間シャリっという梨の食感と甘味を感じた後、塩気のあるチーズの味が混ざる。塩チョコレートのような全く別の味たちが混ざりあい、病みつきになりそうな、、予感。

チーズが減ってくると焦げやすくなり、常に誰かが底を混ぜるようにする。すこし忙しい。焦げが出てくるとピーターおじさんは私の串を使って焦げをこそげ落とした。

そして私に渡してくれた。絶対美味しいやつ!
想像通り、こんがりと焦げたカリカリチーズの濃厚な味だ。チーズフォンデュは最後まで楽しめる。


あっというまにチーズフォンドゥを平らげ、ピーターおじさんは食後にコーヒーを作ってくれた。大きなモカポットでエスプレッソを作る。

待っているあいだ、ピーターおじさんの3番めの娘さんがべべちゃんを可愛がってくれた。彼女は美しすぎる顔立ちで、天使のようだった。性格もすごくよくて将来は子供と関わる仕事につくのだとか。

まだ中学生らしいが、保育園で週に数回インターンをしているとのこと!スイスの教育は全く知らないが、中学生のうちからインターンをして職場体験をして、将来の仕事を明確にできるのは(自分に合っているか確認できる)すごくいいシステムだなと、感動した。

初めてのスイス旅行の道中でピーターおじさんに出会い、こんな素敵な食べ物とご家族を紹介して貰いとても楽しい時間だった。


 急だったから、ちゃんとしたお土産ではないけれど、アジアスーパーで買ったお菓子とお酒を渡したら喜んでくれた(^-^)



スイスで買っとけばよかった!

スイススーパーにはチーズフォンドゥグッツが揃っている。1人用の小さなやつから4、5人用の大きなポットまで色々ある。モダンな鍋や昔ながらの鍋、、色々あって迷ってしまう。

串も色んなものある!

迷った挙げ句、ポットが重すぎて持って帰るのは厳しいということで諦めてしまった。

もちろんアマゾンでも買えるのだが、。

なんて迷っていたら、、

『土鍋でいけるんじゃない?』

という結論になり、フランスの自宅で日本からもってきた土鍋(かまどさん)でやってみた。

そんなにべたつかないし、何より保温性抜群。その年は土鍋を使い、箸でパンを掬った私達だった(笑)


 

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