糖尿病患者さんが職場で差別されている?

糖尿病患者さんが職場で差別されているということを耳にしました。特にインスリンを使用している患者さんの夜勤や運転など様々な分野で差別が生じているようです。確かに、何度か「夜勤も可能である」や「運転も可能である」という診断書を書きました。

少なくとも私の患者さんは低血糖が生じないように診察しています。

完全な偏見です。この事態が継続すると逆に「仕事に支障が出るからインスリン治療にしたくない」という患者さんが増加してかえって社会的損失が生じる可能性があります。

雇用者や産業医は糖尿病について最低限の知識を身につけて頂きたいと思います。日本人の5〜6人に1人は糖代謝異常がある訳ですから「糖尿病」を区切るのは意味がありません。受診や健診を意図的に行わない場合以外は、糖尿病が悪化しても「本人の努力」とは無関係な場合が多いです。現在糖尿病は500種類ぐらいに分類出来るという意見もあり、「一人一人違う病態」なのです。コントロールの良し悪しと努力には相関がない場合も多いのです。

受診や健診を継続している糖尿病患者さんは非糖尿病者と同様に差別なく雇用をお願いしたいと思います。

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