新吉、電波に乗る

 半七や佐七や若さま侍らがめざましい活躍を見せる捕物帳世界において、質量ともにマイナー感著しい大倉燁子の「新吉捕物帳」であるが、何と岡っ引きの新吉、ラジオドラマに出演していた事がこの度判明した。
 ソースはこちら。「配役宝典 in WEB」(公開終了)。
 こちらのNHKラジオドラマ「灰色の部屋」放送リストを見ると、大倉原作の「お化け枇杷」という作品が放送されているのである。以下情報は当該ページより引用。

「灰色の部屋」 放送局=NHK第2
「お化け枇杷」
放送日=1952.06.13 1回
【スタッフ】
原作=大倉※子〈※=火へんに華〉
【声の出演】
本郷秀雄、柳文代

 この「お化け枇杷」勿論聴いた事はないが、疑問の余地無く「組屋敷のお化枇杷」(『宝石』昭和 26年4月号)のラジオドラマ版だろう。二人の出演者がどんな方なのか存じ上げないが、配役は、本郷秀雄が「新吉」なのは当然として、柳文代の役は「小川家の女房」に違いない。物語は没落した武家一家の悲劇を描いたもので、この二人の掛け合いはきっとスリリングで見物だっただろう。
(記 2001/11/12)

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