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MOLの成果を発表する【Möbius Open Library Report Vol.12】

2021年も8月に入り、気がついたら、前回のMOLレポートから半年が過ぎていました。Möbius Open Library(メビウス・オープン・ライブラリー:略称MOL)では、「遊びから生まれる学び」を大切にしながら、図書館と知の未来を考える活動を行っています。この半年間は、東京学芸大学附属図書館として、MOLの活動を発表させていただく機会が多々ありましたので、紹介していきたいと思います。

図書館界のイベントで発表する

昨年末に、MOLで開発した学芸大デジタル書架ギャラリーが、日本電子出版協会の電子出版アワード2020 エクセレント・サービス賞を受賞しました。そんなこともあり、図書館業界内ではちょっとした話題となり、様々な講演会の依頼をいただきました。

2021年1月11日 2020/2021年度大学図書館研究会東京地域グループ第2回情報交換会(大学図書館研究会)
「デジタル書架ギャラリーについて」高橋菜奈子
2021年1月22日 2020年度大学図書館シンポジウム(国公私立大学図書館協会)
「東京学芸大学コロナ下での​図書館サービスオンライン化」高橋菜奈子
2021年2月5日  令和2年度国立大学図書館協会関東甲信越地区職員研修会「図書館空間をオンラインに​~デジタル書架ギャラリーの紹介」横山美咲
2021年2月12日 令和2年度第2回国立大学図書館協会東海北陸地区助成研修会
「ウィズコロナと​大学図書館サービス」瀬川結美
2021年2月12日 人と情報をつなぐ西日本インフォプロ交流会2020(情報科学技術協会)
「図書館のオンライン化~デジタル書架ギャラリーを中心に」高橋菜奈子
2021年3月8日 ライブラリーリンク研修会(キャンパスコンソーシアム函館)
「未来の図書館空間を考える~オンライン朝読書ルームの取組み」高橋菜奈子

インタビューを受ける

さらに、『つながる図書館』という新書で有名なライターの猪谷千香さんが取材に来てくださり(オンラインでしたが)、ライブラリー・リソース・ガイドで事例紹介にも取り上げていただくことになりました。MOLの取組みの結果だけではなく、その根底にある考え方とプロセスも含めて丁寧にご紹介いただいています。

ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)第35号 (発売日2021年05月24日)
「図書館」(仮称)を再設計(リ・デザイン)する
・猪谷千香の図書館エスノグラフィー vol.16
「場としての図書館」をオンラインで書架を丸ごとデジタル化した東京学芸大学附属図書館「デジタル書架ギャラリー」

つながる図書館 : コミュニティの核をめざす試み / 猪谷千香著. -- 東京 : 筑摩書房 , 2014.1. (ちくま新書 ; 1051). ISBN: 9784480067562 https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB14449674

グッドプラクティスに応募する

MOLの活動は、文部科学省が行った、国立大学の附属学校や教員養成大学・学部・大学院において実施されている新型コロナウイルス感染症への対応のグッドプラクティスにも取り上げられました。また、国立大学協会の広報誌『国立大学』にもChallenge!国立大学というコーナーで特色ある図書館の取組みとして紹介されています。

国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する取組状況について Vol.3(文部科学省総合教育政策局教育人材政策課教員養成企画室, 令和2年12月10日)
東京学芸大学「朝読書ルーム」オンライン会議システムを利用した読書空間の提供
国立大学 : 国大協広報誌 : quarterly report 第60号(国立大学協会, 令和3年7月)
Challenge!国立大学 05東京学芸大学「本のある図書館空間 · 書架ブラウジングをオンライン化」PDF版

フィードバックをもらう

2021年前半は昨年の取組みの発表ラッシュだったわけですが、おかげさまで様々なフィードバックをいただくことができました。取組み内容それ自体へのコメントや質問もありましたが、MOLの活動スタイルに対する興味・関心が高かったように思います。
Explaygroundのラボ活動は「自由参加」という形でメンバーを募っています。現在の図書館員メンバーは私(ななたん)とミカン、そす、よこ、ちょびの5名です。東京学芸大学の図書館員全員の人数からみれば決して多いわけではないのですが、やりたい人が集まっていること、役職は関係なくフラットなコミュニケーションを行っていること、企業人のフジムー・ケンケンがうまくファシリテートしてくれることで、スピード感のある活動ができたと考えています。
全国の様々な館種の図書館員の皆さんが、もっと良いサービスをしたいと願いながら、いろいろな制約に阻まれ、さらには新型コロナ対応に追われて、もどかしい気持ちになっている中で、コロナ下でのMOLの活動の「今は非常事態なんだから、思いきったことをやらないと元気でないよね!」と突破していったスタイルが、図書館業界の人々の関心を呼んだということなのでしょう。

さて、2021年に入っても、MOLの活動自体は、相変わらず、小さな実践から模索を重ねるスタイルで継続しています。この半年間にデジタル書架ギャラリーをアップデートしましたので、次回はその話を書いてみたいと思います。(文責:ななたん)

【これまでのMOL Report(抜粋)】
No.1 Explaygroundと図書館の出会い
No.4 「朝読書ルーム」オンラインに図書館的な読書空間を作る試み
No.5 「朝読書ルーム」ふたたび
No.8 デジタル書架ギャラリー 図書館のブラウジング体験をオンラインに
No.11 2020年から「未来」を空想する】

【Explayground URL】 https://explayground.com/

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