見出し画像

「日本人はどうして変態が多いの?」と聞かれた私の答え

こんにちは。

日本にいる皆様、GWを楽しんでおりますでしょうか?


こちら、私の住む国ではBurning Witch Day というものが先週金曜日にあって、友人の家で魔女を模した人形を燃やすという残虐なイベントをやってきました。


当然私は、「なんで魔女なのよ、魔術師でいいじゃん。女を燃やすなんて、騎士道精神やら紳士であれとか女性を守る的な西洋の教えと矛盾するけどダイジョブそ?」と友人に言ったのですが、「伝統だし、人形だからいいじゃん」と言われもやっとしました。

出来上がったものがこちら

ファイル_000


せめてもの抵抗でジェンダーニュートラルな日本生まれの魔法使いという設定をこじつけでつけました。

何でもこの伝統、春を迎えるために、冬の女神を追い払う(焼く)という考えに基づいているらしいです。

宗教に疎い私は、「男の神様が焼かれることはあるのかしら、きっとないんだろうな、あ、でもジーザスは殺されたか」なんて思いながら、このイベントに参加しました。


しかし、人の家にお邪魔するのって本当に疲れますよね。

昨日の夜に帰ってきたのですが死ぬほど疲れました・・・・これを読んでいる皆さんもきっとこんな経験あると思います。

誘ってくれた友人とは5年くらいの付き合いなのですが、毎回誘われるたびにいらんほど気を遣い屋の私としては「うれしいけど、やっぱり気を遣うから嫌だな」と思ってしまいます、すまん・・・やっぱり一人が心地いいアラサー独身です。言わせてください、一人サイコ―――――!


さてさて、表題の件なのですが、

ひょんなことから会話は友人家族と「なんで日本人はHENTAIが多いのか」の話題に(どんな会話の流れだよ、と思われるかもしれませんが)

そこで私は真剣に考えてみました、日本人というとやっぱりこちらのかたは一番に「HENTAI」や「ポルノ」、とかく性に関してのイメージが強いのです。そして、「なんで日本人はシャイなのに痴漢とかそういう変態行為に及ぼうと思うの?」という質問をよくされます。


そのたびに、「日本では性教育も生物学的なことやプロテクションのことだけで進んでないし、性についてのトピックはまだまだタブーだし、規範にがんじがらめだからかなー?」とふわっと回答してきましたが、ちょっと最近思うことがあるので書かせていただきます。


思うに、「男性によるHENTAI行為が許容される社会にしてしまっているから」だと思うのです。そしてその社会を作ってしまっているのは男性もですが、女性にも責任があるような気がしてきました。

痴漢もののAVでは、被害者である女性と加害者である男性が、男性からの”強制”で始まりはするものの、明確な”拒絶”なしに女性が受け入れて、行為が最後まで(挿入)行われます。

なぜ拒絶しないのでしょうか?それは内なる女性の望みなのでしょうか?

もしかしたら人前で侵されたい女性もいるかもしれませんが、大多数の女性はそれを望みはしません。そもそも捕まるし。

なのでこれは異性愛男性の妄想でしかありません、しかもこれものすごく有害です。だった女性がはっきりと”拒絶”しないんですもの。セックスはお互いの合意に基づきます。合意のないセックスはレイプです。レイプされたい女なんてまずいません。


思えば日本社会で女性がはっきりと拒絶している場面(職場やメディアで)は少なくとも私の世代ではあまりありませんでした。「こいつ生意気だな」か「本当は俺のこと好きなんだろ」、もしくは道明寺風に「おもしれ―女」と思われるのが関の山です。(もちろんそうではなくなってきているとは思いますが)

少女漫画でも、「いや!」と言ってはいるものの強引にキス、からのセックスなんてのもありますしね。

だから一概に、男社会だけが女性がNOと言えない社会を作ったとは言えないような気がするのです。女性もののAVにも凌辱系やらレイプまがいのものもありますしね。

なので、私は今回こう回答しました。


「HENTAIは両性によって作られている、もちろん男性目線の気色悪いジャンルのものもあるけれど、NOと言えない女性、もしくはそれを楽しむ女性がHENTAIを野放しにしている可能性もある。よって責任は両性にあり、日本人にHENTAIが多いのではなく社会が許容しているといった方が正しい。」


でも、やっぱり嫌なことにはNOというようになりたいし、日本女性にもなって欲しいです。だって私の大事な家族や友達がそんな行為の被害者になったら悔しくて悔しくてたまらないです。私が声を上げなかったことが、被害を拡大しているかもしれないと思うときもあります


だから今回の記事では、私の過去の経験をシェアさせていただきます。

正直、今パソコンのキーボードをたたきながらあの記憶を思い出すと、やや震えてしまいますが、シェアすること、声を上げることが大切だと思うので書かせていただきます。


私が新入社員のとき、私は外回りの営業をやっていました。

その日私はチームリーダーに営業同行してもらっていました。

しかし最後の一件になってリーダーが忙しさを理由に同行を取りやめました。

そして忘れられない事件が起こるのです。

その日、私は一人の顧客と二人きりの個室でいつも通りサービスの説明をしていました。その顧客は40代から50代の男性で、腰をやや丸めて話す、自信のなさそうな温厚そうなひとでした。

私がひとしきり説明し、質問はあるか尋ねたところ

「胸をみせてくれませんか」と言われました。

続けて「親族がなくなってとても寂しいんです」と言ってきました。


私はどうしていいのかわからず、NOとも言えず、かといって胸を見せるわけにもいかず、慌てて部屋を飛び出てリーダーに電話しました。

「最後のお客様に、~と言われた、どうしたらいいのかわからなかった」と。

リーダーは薄ら笑いながら「そんなこともあるんだ~」と言い、営業不可にしとくね、とさらっと言いました。


私はそのあと、悔しくて悲しくて、どうして私はこんな思いをしなきゃいけないんだと腹が立って、自分のふくらみのある体を恨みました。


私は決して、色気をふりまこうとか、かわいく見せようとか、そんな考えはありませんでした。

あの日に戻れるなら、あの顧客に「NO」とはっきり言って、説教してやりたいし、訴えれるものなら訴えたい。

そしてあの日、私の苦しい経験に対していたわりの感情を見せなかったリーダーにも「お前の発言はまちがってたぞ!!!この野郎!」といってやりたい。


私たちは、NOと言えるようにならなければならない、たとえはみ出してようが、それが女性として期待されるものとは違っていても、尊厳のある人間として、NOと言えるようにならなければなりません。


HENTAIというジャンルも、アップデートが必要です。


性的同意のもとで、パートナーと、そういったジャンルはイマジネーションで補完できると思います。人を傷つけない、NOと言えない女性の立場に立って考える、そして女性は「NO」いえるように日頃から鍛えなければならないと思うのです。(自分も含めてね)


世界のHENTAI国、NIPPONから、世界の平和的HENTAI国、NIPPONへ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?