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【kintone】鉄板演習:仕入先別商品別単価表を作ろう!!【初学者向け】

はじめに

みなさんkintoneの学習に何をご覧になっていますか?
cybozu developer networkのコンテンツがかなり充実していて、
「kintoneを扱う」というレベルに至るまでは、あんまり困らないですよね。

では実践(つまり開発物として提供するとき)にはどうでしょうか。

ストアのテンプレートを適用する場合はあまり困らないでしょう。しかし、実際にあるデータをkintoneで表現する場合。どういった手順で、何を気を付けて、どんなアイデアを適用して作りますか?

この記事は初学者向けのkintoneおすすめ演習を紹介しようという試みです。

課題

A社では、毎月変更がある仕入先からの単価見積をExcelで管理している。単価表Excelの共有に苦労があるため、これをkintone化して、業務改善したい。

具体的な単価表はこちら。

工事関係の会社さんですかね?
(実際に毎月単価表を確認しているかは不明です😅)

さあ、どうしましょう?

すぐ作るな!

Excelブックをkintoneに読み込ませようとおもったそこのあなた!
ちょっと待った! よく内容を見てみましょう。

まずファイル名が単価表_2022.xlsxになっていますね? 
なんとなく、2022年の単価表のように見えませんか?
そしてシートが月別にありますね。
おそらく「年別にファイルを作成していて、シートを月別に作っている」ように見えませんか?

この仮説があってるとしたら、このまま読み込ませて単価表を作ったところで、利用シーンに合うものは作れませんよね。仕入先別、商品別、年月別で作成しなければ・・・。

ああ、なるほどね。じゃあ作ろう。

ちょっと待った!
その判断、ほんとに正しいですか?

ヒアリングした結果、「年別ではなく年別」でファイルを作成しているということでした。本来は4月から始まっていて、直近2か月の抜粋を受け取っていたんですね。

判断した内容(仮説)が正しいかどうか、必ず確認しましょう。
レッスン1は作るより先に確認する癖をつけること。

開発会社の場合は簡単にエンドユーザーにヒアリングできない場合もあります。その場合は仮説であることを意識して作成するだけでも違います。

例えば仮説を意識していたら、このアプリに早速、検索に便利なプラグインを盛りつけて・・・なんてしませんよね?

素直に作ってみよう

kintoneのいいところは簡単に試すことができること。
早速Excelを読み込んでみましょう。

そして、年度、月も指定できるようにしてみましょう。

めちゃ便利機能!
できたー!

さあ、できました。データはちゃんと格納できるし、検索もばっちりです。
めでたしめでたし・・・でしょうか?

データを検索するだけなら問題ないでしょう。しかしながら、お客様にはこんな問題があるのでした。
1)同じレコードが重複して登録できてしまう。
2)仕入先、商品名が表記ゆれする
3)基幹システムと連携したいが、コードが入っていない。

まあ、よくあるパターンですね。

データベースを作る際には「データの概念」を正しく表現できている必要があります。そのために、このExcelに格納しているデータって、いったいどんな性質があるのだろう?という分析をする必要があります。

データを分析しよう

ここで、データ分析の2つの手法について話そうと思います。

いちおう筆者はもともとデータベースの技術者でして、情報処理推進機構のデータベーススペシャリストを取得しております。この分野はちゃんと書きたいと願っております。

閑話休題。

さて2つの手法、ひとつは、「存在する、あるいは、存在を予測できるデータを整理する方法」です。これは正規化と呼ばれます。正規化は、データの重複部分をできるだけ省いて格納しようとする試みです。

どんどんデータ構造を分割し、シェイプアップしていきます。
(第6段階まで行くと骨と皮みたいになります🤣)

もうひとつは「データの生成が行われる過程を考察する方法」です。これは、データ概念の整理と僕は読んでいます。(あくまで筆者が勝手に読んでいる方法です。あしからず。)

正規化は経験上、パターンを漏らしやすいのでお勧めしていません。今回はデータ概念の整理をどのように実施するか、記述します。どちらの方法でも出来上がるものは一緒なんですけどね。

正規化も面白いので、機会があれば書いてみようと思っています。

さて、ではデータを整理してみましょう。

と書こうと思ったのですが、めちゃくちゃ長くなりそうなので、次回にしたいと思います。

結論だけ書きますと、次の回で下記のような図を描こうと思っています。

データ概念図

この記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。
次回もお付き合いいただければ幸いです。


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