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今週の日記|好きなものがココロの「ご近所」を育てる

2月8日 いまできる贅沢

緊急事態宣言下ということもあり意図的に外出を控えている部分はあるにせよ、日に日に出かけるのが億劫になってゆくのを感じる。元来が「インドア派」であるのは自認しているが、さすがにここまで出不精だったとはと自分でもおどろく。

そろそろ冷蔵庫の中身も空っぽに近づいてきたので、きょうは買い物に行かなきゃと思っていたのに、けっきょく野菜の端っこをかき集めてスープにして済ませた。まあ、スープはおいしいのでいいのだけど。さすがに明日は買い物に行かないと。

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思うに、出不精に輪をかけている原因はふたつ。まず、いま暮らしている街が、ぶらぶら散歩するにはあまりに面白みに欠けていること。もうひとつは、いまの状況だと出かけても気楽に飲み食いひとつできないことである。

いま住んでいる街は、何年か前、深キョンが出ているドラマの舞台にもなりこれで多少は注目されるかと思いきや、街に1ミリの変化も生じなかったばかりか、むしろフレッシュネスバーガーが潰れた。そして、いったん出かければ歩き回る自分としては、周囲に気を配りながらしかコーヒーひとつ楽しめないのもつらい。

どの街も、じっさい住んでしまえばどこもさして面白くないのは知っているが、それでも荻窪に暮らしていたときはひと駅歩けば阿佐ヶ谷か西荻窪、もうちょっと頑張れば高円寺や吉祥寺まで出られるので退屈しなかったし、そこかしこに戦前の「郊外」の雰囲気が残っているのも味わい深かった。

そして外でお茶しなくなった分、当然のように自宅でのコーヒー豆の消費量が増えた。なので、おみやげなどでコーヒー豆を貰うと大変うれしい。助かる。

先日は、Tさんから最近istutさんが販売をはじめた自家焙煎の豆をいただいて仕事の合間に楽しんだ。いまは、京都のカフェ・ヴェルディから取り寄せたブレンドを飲んでいる。

週に1、2度喫茶店に立ち寄ったつもりで、いまはコーヒー豆だけはちょっと贅沢している。

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去年の暮れ、ライターの萩原健太郎さんから話を聞いて以来楽しみにしていたドラマが始まった。

ハルカポスター

毎回「名作照明」がストーリーのなかで重要な役割を果たす連続ドラマ全5回。萩原さんが照明監修を務めている。なんでも、Eテレ初の本格ドラマなのだとか。

第1回は、フィンランドの建築家にしてデザイナー、アルヴァ・アアルトが手掛けた通称「ゴールデンベル」が登場。その「なぜかあったかい光」の裏に、じつはアルヴァとアイノというふたりのアアルトの夫婦愛の存在があったことが明かされる。そして主人公のハルカにもまた、「光」に惹かれる特別な理由が。

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