
日々のことば #85-#90
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85.3月
どうも3月は試練の月である。じぶんの生まれ月ということを思うと残念でならないが、実際そんな気がしてならない。
まず、スギ花粉症が一年でもっとも悪化するのは3月である。じぶんの誕生日を、鼻水とくしゃみのコンボで最悪なコンディションのなか迎えなければならないのは悲しい。
それに、受験などという苦渋と挫折にみちたイベントが3月にあるのも腹立たしい。どこか他の月に移してくれ。
そのうえさらに、人類が目に見えない敵とのたたかいを強いられるのもなぜか3月が多い。サリン事件しかり、東日本大震災の原発事故にともなう放射能汚染しかり。そこにきて、この新型コロナウイルスである。一体どうなっているのか? 要約すると、人類の叡智が試されるようなとんでもないイベントが起こるのが、なぜかきまって3月なのである。
悲観的な話と希望のある話をするとしたら、まず、この世界はもう元どおりには修復されないのではないかという気がする。既存のビジネスモデルとか古い価値観、経済原理主義みたいなものはもはや通用しない世界になるのではないか。そのかわり、そうしたモノサシにすがることなく、知恵をはたらかせた者にはとてもよい世界が待っているような気がする。
サリンも、放射能も、新型コロナウイルスも、お金持ちだろうがセレブだろうが関係なく脅威にさらされるという点においては変わらない。お金では解決できない世界にあって、もっとも価値あるものとはなにか? ここのところ、ずっとそれを考え続けている。
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日本で初めてのフィンランドに特化したポータルサイトを2021年春に公開。また、CSRとして北欧流居場所づくりの試み「喫茶ひとりじかん」をMUJIの協力の下開催しています。2002年から2019年まで東京(荻窪→吉祥寺)にて北欧カフェ「moi(モイ)」を経営していました。