暑中見舞い
213.夏にこそ食べたいスウェーデンのスパイスケーキ
暑い夏は、パンやケーキが売れない。これは、飲食業界ではよく知られた定説である。
モソモソとしたパンは口の中の水分を奪ってゆくようだし、甘いケーキはベタベタして食欲がわかない。そもそも、高温多湿な日本の夏には不向きなのである
それでもやっぱり甘いものが食べたい。無類の甘いもの好きとしては、やはりそう思わざるをえない。パンやケーキのなかにだって、きっと夏でも美味しく食べられるものはあるはずだ。
そう思って、家庭でつくれる北欧のお菓子や惣菜のレシピを紹介しているブログ「北欧のおやつとごはん」を見ていたら、これはよさげなのでは? というケーキを発見した。ミュークペッパルカーカという舌を噛みそうな名前のスウェーデンのスパイスケーキである。
カルダモン、シナモン、ジンジャーパウダーと、これでもかとばかりスパイスが入っている。おそらく北欧にくわしい方ならピンときたと思うのだが、ハイ、おなじみジンジャークッキーの味です。
甘いケーキも、香辛料のさわやかな風味が加わるとだいぶ印象が変わる。ピリッとした刺激が心地いい。
それに、スパイスといえばさまざまな効能も期待できる。シナモンは血の巡りを良くし、ジンジャーは冷えをとる。冷房の効いた室内で過ごす時間の多いこの季節、まさにうってつけである。カルダモンにしても、胃薬に配合されていることからも分かるとおり、消化を助けるはたらきがある。つまり、夏バテに効くということですね。
今回は、「北欧のおやつとごはん」の三田さんからのアドバイスでラズベリージャムも少し加えてアクセントにしました。リンゴンベリージャムがあればよかったのだけど、近所では発見できなかったので代用。ジャムは、酸味があった方が美味しいと思うのでブルーベリーよりはラズベリージャムがおすすめ。ドライのクランベリーを入れてもよいかもと思いました。
じつはこのミュークペッパルカーカのレシピ、ホットケーキミックスを使って手軽につくることができるのもいい。暑いから面倒臭いことはしたくないという僕のような人間でもあっという間にできちゃうのでした。
ぜひ、おうち時間のおやつにいかがでしょう。
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