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ハートは心であり、心臓であり、その人そのものであるということ。

ライオンハートことリチャード1世。(Richard I, the Lion Hearted, Coeur de Lion)フランス語しか話せなかったという彼ですが、愛称がライオンの心を持つ王様(獅子心王って言います、普通)というSMAPの有名な曲で呼ばれていたことは日本でも有名です。と言いますか、もはやあの曲のおかげでリチャードのことを知ったようなものです。

ざっくりリチャード1世の話を。イギリスにありがちな、家族間の争いが国家規模の戦争になるやつです。お父さんが愛人を選び本妻との関係悪化が元々の原因。イギリスにありがちな、こんなきっかけで兄弟と父と泥沼戦争を結局最終勝ち抜いたリチャード。イングランド王となります。騎士道精神を持ち、勇猛果敢な戦闘ぶりから「ライオンハート」の異名を持ち、イギリス人の間で親しまれているわけです。結局末っ子ジョンとの戦いに勝ったものの、戦闘中の傷が原因で亡くなってしまうのですが、この「心」に着目します。

再び養老先生の本より

私が一生触れ合うことはないであろうこの2冊。どちらも心臓を別に埋葬することについて書かれている(らしい)。1冊目はアルミンディーツ「永遠の心臓」、2冊目はモーラス「心臓の世界史」フランス語のこの手の本は無いようですがもちろんフランスも心臓信仰はあります。

先のリチャード1世も心臓と内臓と残りと3箇所に分けて埋葬されている口ですが、十字軍の時代にすでに珍しいことではなく、1冊目の著者によれば、十字軍の遠征で亡くなった兵士の一部を持って帰るならやっぱ心臓でしょ。という風で西洋人にとって最重要臓器なのです。心臓こそ、本人、そのものだという考えなんですね。

そんなわけで、教会のハート印を探しにブルクハイゼンの近隣のマリエンベルクの教会に連れて行ってもらった養老先生がちっともハートを探さずに小さい虫を発見してそのエピソードを語る、、、。ハートは老眼で見えやしないと、、、。

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