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あぐらをかいて伝六豆

この冬のインターンで立てていた、二つの目標。

キャンパーにとってより良い場をつくる、その気持ちは前提としてありつつ、その中で自分自身が挑戦・達成したい目標も立てていました。

「走り切る」と「一緒につくる」です。

目標を立てたからには振り返りをしたいし、振り返りをすることでこれからを生きていけそうと思ったから、ふわりと振り返りをしてみました。

まず「走り切る」。どれぐらいできたのかな。

あの6日間が終わってからのことですが、自然と「頑張った」という言葉が自分から出てきました。

もちろんできなかったことや失敗したこともたくさんあります。ひっくり返したし、冷戦もしたし、意地も張ったし。けれどそれらを含めて「ああ、頑張った」と自然と思えたんです。自分に対して頑張ったを認めるのが超苦手なわたしにとって、こう思えるのはとても稀なことでした。

キャンパーのために何ができたんだろうか、場のために貢献できたんだろうか、少しでも「できた」んだろうか、そんな不安は最終日までずっと抱えていたし、今でも感じています。

それでも、今現在の自分ができることはとにかくやって臨んでいたし、できなかったこと上手くいかなかったこと失敗したことすべて含め、今の自分でした。出せるものは出しました。 

だから、「走り切る」はわたしの中では達成。自信持ってそう思っています。明確な基準や根拠みたいなものは無いし、感覚的すぎるけど、確かな気持ち。わたしはそう思っています。

もう一つ、「一緒につくる」。正直これは、全くできなかったわけではないけれど、もっとできるよ!という気持ちです。

みんながどう捉えどう感じているのか知ろうとしたり、自分から頼ってみたり、いろんな人に電話をかけまくったり、コミュニケーションのとり方を考えたり、そうやって意識的にトライはしていたものの、気付けばタスクを抱えていたし、気付けば勝手に負の感情を持っていたし、気付けばそれをうまく整理できなくなっていました。

自分が何とかしたい、自分がやってしまいたい、自分からつくりたい、自分から動きたい、自分が、自分が、そんな意地で動いてしまったがために空回りする場面もたくさんありました。

反対に気仙沼インしてからは、周りの支えや運やタイミングの力で奇跡的にうまくいったような場面も多くて、もっと自分が工夫できたんじゃないか、もっと努力できたんじゃないかと思う点も多いです。

でもそれって、これから生きていく中できっと何度も挑戦することができると思っています。触れるものや学ぶことが増えて、見え方や捉え方、自分の挑戦の仕方だって少しずつ少しずつ増えていくような気もしています。これまでもそうだったから。

だから今回は花まるはつけられなかったけれど、その分たくさん挑戦していけるから、これからのエネルギーに変えていけるはずだから、それを信じたい。「一緒につくる」をこれからも諦めたくない。まだまだ探究していきたい。

そして、わたしの今季インターンを振り返ったとき、自分が参加したときの3期のかすかな記憶、初めてインターンをしたときの12期の記憶に触れずにはいられませんでした。

開催できたこと、14:15に気仙沼駅に降り立てたこと、ずっとメールでやりとりしていた参加者のみんながキャンパーとなって目の前にいること、学校で輪になってチェックインをできていること、急いで帰って10合ごはんを炊いていること、ありがとうポストイットが黒板にたくさん貼られていること、キャンパーとゆるゆる伝六豆を食べていること、キャンプについてゆっけさんと言葉を交わせていること、寝っ転がってぼうっと天井を見上げていること、みんなで大家族のようにごはんを囲んでいること。

やりたいと思ったことをできていること、誰かと一緒に何かをできていること、ただ居るというだけをできていること。自分が今ここで生きているということ。

一年前のインターンで「当たり前なことなんて何一つ無い」と学んでいたからこそ、今回ひとつひとつの瞬間や場面にいちいち感動してしまいました。去年のことに「もいにとっては負なんだろう」というテンションで触れられることがあるけれど、たしかに悔しい思いはたくさんしたけれど、あの時間やみんなの顔が忘れられないからこそ頑張れました。

ひとつひとつの感動がとっても愛おしくて、これからも大切に携えていたいものばかりです。

最後に、3期、12期、19期を通して感じたこと。

最終的に選択するのは自分自身で、本当に自分の気持ちに寄り添えるのは自分しかいなくて、自分の足で進んでいくしかないのだなあという諦めと、

それでも誰かと一緒に生きていることは忘れたくなくて、誰かと一緒だからつくれる世界があって、わたしはその世界が好きだから生きてたいんだなあという希望と、

その二つを再確認できたインターンでした。

いろんな気持ち、いろんな感情、すべて引っくるめて、「よかった」という満たされた気持ちで終わることができたし、そうした気持ちで今いることがとっても幸せです。

一年前のインターンではあの場に居れなかったこと、大切な人たちから自ら距離を置いてしまったことがどうしても心残りでしたが、見捨てずにまたここで頑張らせてもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

スタッフインターンのみんなやキャンパーひとりひとりの存在無しには6日間あんなに笑えなかったと思うし、あんなに素敵な景色はきっと見られませんでした。現地で直接的には関わっていなくても、いつも肩にいて(笑)助けてくれた人たちもいました。わたしを22年間育ててくれた家族が何度も頭をよぎりました。

これからはわたしも、受け取ってばかりではなく、手渡すことができる側でありたい。どんな形かどうかはわからないけれど、与えることや贈ることができる側でありたい。

たくさんの気付きや幸せをもらった、愛に溢れた、本当に贅沢な時間。大切なお守りです。

これまでも、これからも。ありがとう。

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