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新聞発行部数:1年で271万部減

◉1年で271万部、ここ3年で約700万部。全盛期の頃の朝日新聞の公称発行部数860万部分に近い数字が、消えてる計算です。この頃だって3割が押し紙という、販売所に押し付ける水増しの数ですから。実売は590万部ぐらい。2017年には公称発行部数も700万部に、2020年には500万部を割り10月は496万部に。つまり実売は350万部を割り込んでる可能性。新聞凋落の象徴です。

【新聞発行部数、ついに「1年で271万部減」の衝撃…! 新聞業界に追い打ちをかける「ヤバい問題」】現代ビジネス

3年で大新聞が丸々1つ消える勢い
紙の新聞の凋落が止まらない。かつては電車内で新聞を広げて読む人が目についたものだが、今ではすっかり見かけなくなった。

それもそのはず。日本新聞協会の調査によると、2020年10月現在の新聞の発行部数合計(朝夕刊セットは1部と数える)は3509万1944部と、3年前に比べて700万部あまり減少した。業界2位の朝日新聞(516万部)が消えた計算になる。

しかも、下げ止まる気配は全くない。2017年は前年比2.7%の減少だったが、2018年5.3%減、2019年5.3%減、そして2020年は7.2%、271万部減と年々減少率は大きくなっている。

2018年の段階で、産経新聞が2020年を目処に全国紙から撤退し、地域限定のブロック紙になると報じられたとき、左派は大喜びして馬鹿にしていましたが。自分は、これは英断だとTwitterなどで評した記憶があります。このまま行けば、5年以内に毎日新聞はもちろん、朝日新聞もブロック紙に転落する可能性があります。なぜそうなったか、自分なりの雑な分析を

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■新聞のビジネスモデル■

新聞のビジネスモデルは、広告費が30%ほど。これがアメリカだと70%が広告収入であったため、リーマン・ショック以降は収入が激減し、ビジネスモデルを変えていかざるを得ませんでした。結果的に、これがビジネスモデルの転換を、遅らせた部分はあります。好調な状態でビジネスを変えるのは、難しいですからね。IBMがパーソナルコンピュータの時代に乗り遅れ、Microsoft社がスマートフォンの時代に乗り遅れたように。

アメリカでは、記事自体の内容で勝負する課金制度へのシフトと、印刷版から電子版へのシフトが促されましたが。バブル崩壊後も1997年まで部数が伸びた日本の新聞業界は、完全に構造改革に乗り遅れた訳で。広告収入が激減し、内容につまらなさやイデオロギー丸出しの記者がSNSでその偏向を隠そうともしないのですから、凋落も当然でしょう。電子化に力を入れるとか、遅すぎます。

■産経新聞の先読み先手■

産経新聞は、オカルト記事を平気で載せる困った新聞ですが、ビジネスについてはシビアというか。産経新聞の部数が、2009年に激減したことがあります。イロイロと憶測も流れましたが、実はこのときに新聞業界の宿痾になっていた押し紙──部数を多く見せるため販売店に押し付ける新聞──を、整理したのではないかという推測がありました。どうやら、この動きは事実のようですが。

他の新聞は10年は遅れているわけで。全国紙という名を捨てて利益率という実を取る。こちらも、他紙より先んじています。さらに、デジタル化も2005年にはデジタル事業を分社化し、2007年にはMSNと提携して配信、2016年には「10年やってみて、紙からのリプレースという意味でのデジタル化は終わった」と、産経デジタル CEOの鳥居洋介氏が語るほどに、先んじています。

■写研化する新聞の未来■

ネットでは初期の頃に産経新聞がMSNで配信されたため、右寄りの世論が形成された───と、左派は言い募ります。典型的な負け惜しみですが。こうやって見ると、産経新聞は5大全国紙の中ではもっとも部数が少ないが故に、もっとも早く改革に着手しています。それは苦肉の策だったわけですが、どうも5年から10年のレベルで、先手先手と手を打っています。であるならば、他の全国紙も3年後か5年後にブロック紙転落と。

かつて、出版業界では写研(写真植字研究所)が90%のシェアを誇り、ライバルのモリサワは10%ほどしかなかったため、新市場であるDTP(デスクトップパブリッシング=パソコンを使った雑誌作り)に進出し、大成功を収め、時代の変化について行けなかった写研は、事実上のモリサワへの事業売却へ。ネットで起きているのは、コレと同じ現象です。新美南吉の名作『おぢいさんのランプ』のテーマと同じです。

■読朝毎産日の5年後は■

朝日新聞は、もう実売は350万部割れで、これから年に50万部落ちても7年で消滅。実際は、そこまでのことは無いでしょうけれど、5年で実売200万部割れと、ブロック紙転落は避けられないと思います。毎日新聞は言うまでもなし。日経新聞は独自のポジションを持ってるので、あんがい業界2位に躍り出たりして。マニアックと評された花とゆめが、雑誌不況で週刊少女誌のトップに躍り出たように。

読売新聞は、解りません。勝者の驕りが見えますが、新聞離れは直撃するでしょう。ただ、営業力が強くて、地方紙の廃業や影響力低下の隙間を縫って、落ち穂拾いをしそうな。他紙が200万部以下の時に、500万部ぐらいで唯一の全国紙のポジションを、あんがい維持しそうな。正念場は、朝日新聞と毎日新聞でしょう。クロスオーナーシップの解消が国会で議論される頃には、もう抵抗する力もなくなってそうですが。

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