縄文杉は無事だった
◉台風10号で、九州各地に大災害が。うちの実家も、ちょっと建物に被害があったようですが。屋久島の災害では、推定樹齢3000年の弥生杉が折れるという事態に。弥生杉は堂々とした樹勢で、樹高約26メートル・幹回り約8メートル。縄文杉の25.3メートルよりも高く、観光客も行きやすい白谷雲水峡の近くにあり、屋久杉らしい巨木感があるんですよね。でも、巨木ということは、風を受けて倒れやすいわけで。縄文杉は無事だったのですが、残念ですね。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、屋久杉のウィルソン株から見上げた空の写真です。
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詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。屋久杉は、樹齢1000年を超えるもののみに与えられる、いわば尊称です。普通は樹齢数百年もあれば、地域の御神木 として、しめ縄などをかけられて祀られる存在ですが。屋久島の場合は、洋上のアルプスと呼ばれるような、特殊な環境がありますから。何しろ、九州最高峰の宮之浦岳は、屋久島に存在します。小さな島でありながら、とんでもない高さがある。屋久島自体が、硬い花崗岩の島なんですね。
その結果、あまり栄養に恵まれない表土ため、屋久島の杉の成長速度はかなり遅く。その結果、木目が非常に細かく詰んだ、朽ちにくい木として成長したわけです。宮崎駿監督の名作 『もののけ姫』の、森の中のイメージのモデルにもなったとされる屋久島は、かなり 特殊な環境なんですね。なにしろ、山頂では冬になると雪が降ります。海岸部分では温暖なのに。また、そういう急峻な山なので、当然ながら台風などの強力な風害の直撃も受けやすいですから。屋久杉の中には、そうやって倒木から新たな屋久杉が成長している例も、多々あります。
そういえば、自分が 鶴ヶ丘八幡宮に初めて行った時、あの有名な大銀杏がボッキリ折れてしまった直後でした。鎌倉幕府第三代将軍実朝の暗殺の際、公暁が身を隠していたという伝説がある大木でしたが、あれほど太い ミキでも折れる時は折れるんだなと。弥生杉もまた、永遠ではなかったということで。諸行無常、会者定離。しかしそうやって古い屋久杉が倒れることによって、地表に新たな日差しが差し込み、新たな芽吹きを呼ぶわけで。生々流転、ということで。
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