マジでどうでも良い事つらつら5

■バンドマン、固執する■

これを読んでいるそこのあなた、食事の際に好きなモノは先に食べる派?それとも最後まで取っておく派?
いきなりなんてくだらない事で話をスタートさせるのかと自分でも思うが、ここはそういう話を書く連載なのだから仕方がない。
ついでに、最終的に書こうと思っている話も大して変わらないレベルなので引き返すなら今のうちである。
ちなみに筆者は最後まで楽しみに取っておく派だ。おまけに、きのこかたけのこならばたけのこ派、ついでに言うときのこはチョコとビスケットを分離して食べる癖がある。

とても料理上手な母に育てられた私は食に関して多少こだわりが強いように思う。美食家だとは言わないが、そこにあるものを素材の味からふんだんに楽しみ、少しでも美味しくいただけないものかと日々食卓に向かって格闘している。
ラーメン屋の味変は全て試してしまうし、カップラーメン一つとってみても美味しい作り方や食べ方を聞けばついつい試してみたくなる。
コショウをかければ美味しいのでは?と思えば黒コショウと白コショウ両方試してみたいし、粗挽きかパウダーか?なんて事も考えてしまう。
若かりし頃は無謀な冒険をして随分と痛い目にあったこともあるが、おかげ様で我が家庭において半分は私が台所に立って料理を作っているし、妻からも太鼓判をいただいている。ラーメン店で働いていた事もあって自宅でラーメンを作る際はチャーシューも味玉もスープも自分で作る。
もちろん妻の料理も大変に美味しいのだが、私は台所に立つのが好きなのだ。

そしておそらく私は食に対するこだわりよりも食事における作法の方がはるかに厳しい。フランス料理のテーブルマナーだとかは知らないが、食べてるのを見ていて非常に気分が悪くなる事が多々ある。
咀嚼の音をクチャクチャとたてながら食べているのも気になるし、お箸の持ち方が変なのも気になる。
肘をついて食べているのも少し嫌だし、食べながら話すなとは言わないがせめて口は隠して欲しい。
飲食店などでプーン!と思い切り鼻をかむ音をたてられるのも腹が立つし、でかでかとゲップされるのなんて論外だ。私が金を払う、なので今すぐ出ていって欲しい。
もちろん美味しく食事を楽しみたいので、一緒に食事をする人が以上の事柄に当てはまる人だったとしてもイチイチ指摘しないが、あまりにもひどかった場合二度と食事に行ったりしない。次は絶対注意してしまうからだ。

そんな私が、マナーなのかどうかはわからないが、
最も許せない事の一つとして提議したい話がある。
いわゆる「一口ちょーだい?」である。

いや、厳密に言えば私は一口自分の料理を相手に食べさせる事は全く構わない。
相手が気にしないのであればペットボトルのジュースやアイスクリームを直接口をつけられるのも、私自身も特に気にしないし、
自分の食器であれ相手の食器であれ好きに使っていただいて構わないしどうぞ食べていただいて結構だ。
滅多にする者がいないのであまり共感されないのであるが、
私が最も許せない事は「私が注文した料理」を、「私が箸を付ける前」に食べられる事だ。

居酒屋などで唐揚げやフライドポテト等を注文した際、それは私が注文した物であっても皆で食べる事を想定して注文した物だ。いくらでも好きなだけ食べれば良いが、唐揚げにレモンはかけるかは聞いてほしい。それぐらいだ。
しかし、レストラン等で丼物やハンバーグ、スパゲッティを注文した場合、どう考えてもそれは一人で食べる事を想定している物である。ラーメン等もしかりだ。私の言いたい事がわかっていただけるだろうか?
私が注文した物の一番最初の一口を食べる権利は、絶対的に私にあるのではなかろうか。

食べたくないのにわざわざ料理を注文する人などいない、食べたいから頼んでいるのだ。
変な例えになるが、醤油ラーメンが有名なラーメン屋さんで、わざわざ味噌ラーメンを注文しているのだ、味噌ラーメンが食べたいからに決まっているではないか。
口の中は味噌ラーメンにセットされてしまっていて、今から最初に口の中に入れる食べ物は味噌ラーメンと決めている。
そこまで心待ちにしていた味噌ラーメンなのだ、最初の一口は旨くて堪らないに決まっているではないか。
その最初の一口を!私から奪い去ろうというのか?それはあんまりではないか!
せめてスープでも良い、麺でも良い。君が私の味噌ラーメンを食べたいならば、私が一口食べてからにするべきであろう。君には名物の醤油ラーメンがあるではないか。まずそれを存分に楽しみたまえ。

もう一つ理由があるのだが、
私の料理を私が食べる前に相手が食べてしまった場合、
悪い言い方をするとそれは私から見ればただの残飯であり、私が食べたくて注文した料理を相手がわざわざ一口だけ食べて残した物に見えてしまうのだ。
それをやられた場合、私は露骨に機嫌が悪くなり目の前の料理を相手に差し出して自分の分を新しく注文する事にしている。
滅多にない事だがこれをやる輩と稀に遭遇し食事をした場合、大体不意打ちでやられるので、私も勢い良く怒れない。自分の機嫌をこれ以上悪くさせないため仕方ない事なのだ。相手も大体ポカンとしている。
逆に言えば、私が一口でも食べた料理であればいくら食べてもらっても私は怒らない。冗談で八割方食べられたとしても笑って済ませる事が出来る。もちろん新しく料理を注文してもらい支払いもさせるが。

私自身かなり珍しいタイプであると自覚してはいるが、楽しく美味しく食事を堪能したいだけなのでどうかご容赦願いたい。そしてこの件に限らず食事のマナーに関して見に覚えのある方は、本当に気を付けた方が良い。食べ物の恨みは恐ろしいのだ。

ちなみにもうお分かりだと思うが私はラーメンが大好きだ。
私が箸を付ける前にもやしの一本、メンマの一本でも貴様の箸で動かしてみろ。私に一生恨まれる事になるぞ。
ということで次回はラーメンについて話してみようと思う。
エッセイのタイトルも変更しなければならない。全くもってどうでも良くなどないのだ。

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